フューリーvsウシク PFPキングはかく語りき
これは歴史的な一戦になったと思う。
かつてジョー・ルイスがコンビネーションを持ち込み、カシアス・クレイがスピード革命を起こし、ウラディミール・クリチコがパワーとテクニックの融合を果たしたヘビー級に、軽中量級のボクサーと同じトレーニングをこなすウシクがトップに立った。
急所を的確にヒットする巧打でフューリーをも倒せるスキルと、一方でフューリーの右アッパーはまともに被弾しながら倒れないタフネスも見せた。
右アッパー被弾後、劣勢のままラウンドを追うような光景を見せずに自らのパンチで流れを引き寄せた。
試合を通して有効だった左のオーバーハンド、左ストレート、左フック。
あれだけ身長差のある関係でこれらのパンチのヒット数はこれまで見たどの試合よりも多く、有効だったと思う。
素晴らしいパフォーマンスである。
3人目の二階級での四団体制覇王者が誕生した。
一番難しいクルーザーとヘビーで、ジョシュアとフューリーに勝っての正しく偉業。
リング誌もPFPではチャンピオンにするしかないだろう。
どちらが勝つかわからない試合を観戦するのは本当に面白い。
この日のウシクは素晴らしかった。