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AIが文章の校正?文章校正AI「Typoless」を実際に使ってみた感想

さまざまな形で情報発信ができるようになった今、ビジネスを維持・拡大するうえで広報活動の重要性はますます大きくなっています。 情報の正確性が強く求められる時代において、強い味方となるのが、AIなどを活用した最新の校正ツール。朝日新聞社がリリースした文章校正AI「Typoless(タイポレス)」は、現場の負担軽減やリスク防止にどれだけ貢献できるのでしょうか。導入した企業の担当者に、その可能性について聞きました。

アナログの校正の現状と限界

「時代の変化とともに、一般的な日本語にもケアすべきルールや価値観が増え、アナログですべてを校正することはできないくらい、気を付けなければいけない言葉の量が増えていると感じます」

そう語るのは、企業で長年にわたり広報業務を担当しているTさん(仮名)。文章の校正が担当者の裁量に委ねられる場合、個人に対してプレッシャーとなります。それは時代を追うごとに大きくなり、精神的にも大きな負担となっています。

インターネットやSNSの普及によって、一度世に出した情報は拡散されるリスクを伴います。プレスリリースの文章に、漢字の変換ミスや配慮に欠けた表現があるだけで、発信している企業全体の信頼性は揺らぎかねないのです。場合によっては、意図しない炎上の危険性もあります。

法律や社会情勢の変化、グローバルスタンダードとのギャップ、ジェンダーや宗教倫理に対する価値観など、チェックすべき用語は増える一方。専門用語の社内ルールを決めたとしても、一般用語をどこまでのレベルで校正したらいいのか、絶対的な基準はありません。アナログの校正では、担当者によってバラつきが出てしまうのが現状です。

発信する情報の量が増えれば増えるほど、担当者には大きな負担となり、チェック漏れの可能性も高まります。校正作業が属人化している状態には課題があったと、Tさんは説明します。

「私自身もタイプミスや確認漏れなどをあとから発見する経験をし、文章をもっと丁寧に確認しておけば良かったと思うことが何度かありました。どれだけ用語集やルールを策定しても、質を担保するのは難しいものです。校閲の専門的な知識のない人間だけによる校正には、限界があると感じています」

新聞社の校正履歴を学習したAIサービスが登場

朝日新聞社が2023年10月にリリースした文章校正AI「Typoless」は、ブラウザ画面で操作できるWEBサービス。校正したい文章をコピー&ペースト等により入力すると、助詞「てにをは」や同音異義語、誤字脱字や誤変換などの誤りを検知して、修正候補を提示します。

大きな特長が、朝日新聞の40年分の記事データと、同社の校正・校閲のプロが厳選した膨大な校正履歴をAIが機械学習していることです。校正履歴は定期的に追加され、今後想定されるミスにも対応。さらに、「プレミアム」以上のプランでは、企業の広報担当者やメディアなどに幅広く活用されている「朝日新聞の用語の手引」から、約10万個の校正ルールを収納しており、誤りやすい漢字や慣用句などの修正候補を提示することができます。

新聞社の校正・校閲の知見が、AIと融合

Tさんの会社でも、広報を担当する部署で「Typoless」を導入。「大きな決め手になったのは、自分たちが気付かなかったような日本語のルールを指摘してくれることです。長年、新聞社で使われている校正ルールには信頼感があり、新しい言葉をAIが学習して進化するというのも魅力です」と、その理由を教えてくれました。

トライアル期間中には、校正の精度の高さのほか、使い勝手の良さ、セキュリティ対策などについて、チームで確認を重ねました。サービスが直感的に使いやすく、使用開始までのハードルが高くなかったことも導入のポイントだったそうです。

導入効果としては、校正時間が短縮され、大量のテキストも瞬時に校正できるようになったこと。Tさんの想定を超えていたのは、自分自身で文章を作る時にも初稿の段階で「Typoless」を通すことでミスを修正でき、文章を確認してもらう人の校正時間を減らすだけでなく、自身の日本語の知識も蓄えられていくのが実感できたと言います 。

「ひとり広報」など企業の担当者の負担を軽減

新聞社のノウハウが生かされた文章チェックだけでなく、ユーザーが独自のルールを設定して自動的に校正できるのも「Typoless」のアドバンテージです(※「プレミアム」以上のプラン)。社内の用語集やルールを「カスタム辞書」に設定することで、表記ゆれやミスを防げます。

Tさんの部署でも、社内の用語ルールをカスタム辞書に登録し、業界特有の表現やオリジナルの商品名など、表記の統一を進めています。今後もルールは更新していき、「Typoless」に反映していくそうです。

このケースでは部署に複数の広報担当者が在籍していますが、昨今の広報業務の課題となっているのが、「ひとり広報」にかかる負担です。スタートアップ企業などでは、広報担当は1人に任され、他の業務と兼任していると聞きます。そのため、複数で文章を読み合わせするのが難しく、1人での校正は誤りを見逃しがちで、精神的な負担も増えます。

AIを活用した「Typoless」のような校正ツールは、読み合わせでチェックする作業を代行することで、1人での校正業務の負担を軽減します。校正の質という点でも、アナログ作業のような気の緩みやヒューマンエラーがなく指摘してくれるので、一定のレベルのクオリティーを担保することができるでしょう。

「『Typoless』によって校正の精度や効率は確実に上がり、今後も助けられる場面は多いと思います。ただし、最終的に判断するのは人間であり、ミスをゼロにできるわけではありません。自分たちで正しい文章を作ることを基本として、『Typoless』にサポートしてもらいながら、校正の目的やレベル感をチームで共有していきたいと考えています」

そうTさんが語るように、「Typoless」は人間とAIの現時点での役割分担を象徴しています。手間のかかる業務をAIに任せ、最終的な判断を人が行うことで、時間や労力の負担を減らし、その分をクリエイティブな業務にあてることができます。

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※出所:朝日新聞デジタル
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