【月収3000円→60万円】副業ライター→フリーランス編集者→チーム運営・メディア編集長になるまでの全プロセス
フリーランス編集者のえるもです。私はこれまで1000本以上の編集と、10以上のメディア運営をしてきて、かれこれコンテンツに関わって7年目になる。
いまではたくさんのメディアさんとお仕事をしているが、実は前職は普通の会社員で、当時はライターは副業として受ける程度。
SEOライティングをしていた時代は、文字単価1円で月収3000円程度のときも。そこから編集のお仕事をいただき、独立してメディアの仕事や、ライターさんとチームを組んで編集プロダクション「ネコノテ編集部」を運営するまでに至る。
メディア運営の仕事は月額定額が多いため、ここ1年は安定して40〜60万円程度の月収に。(※ライターさんへの発注を抜いた、自分の純粋な利益)
今回は、そんな私が副業ライターから今の働き方にしていった全プロセスを公開。
副業やフリーランスでライターをしていて「収入を増やしたい」「ステップアップしたい」という方のお役に立てれば幸いです。
【1本3000円】副業ライター時代
はじめに、私の副業ライター時代の話をする。
▼私の副業ライター時代の遍歴はこんな感じ
個人でブログを始める
私のライティングのはじまりは「ブログ」だった。大学生の頃、父の影響でブログを始めたのち、新卒の教育係の上司に本格的なブログの立ち上げ方を教えてもらったことがきっかけで、ブログにのめり込んでいった。
▼今でも読まれている、2021年に書いた記事
私はいまでも、駆け出しライターさんにはブログやnoteをおすすめしている。
クライアントワークが未経験でも仕事がもらえたり、SEOやマーケティングの知識がついたり……。
▼そんな詳細は昔書いたnoteにて
社会人コミュニティ経由でライターの仕事をもらう
大きなターニングポイントになったのは、社会人コミュニティの『朝渋』の存在。
当時はブログしかやっていなかった私に、ライティングの仕事をくれたのが朝渋の仲間だった。初めての仕事は、動画(日本語字幕あり)を翻訳して記事にまとめるもの。
▼VCさんの採用広報やイベントレポートの執筆を担当させてもらったり
▼プレスリリースを書かせてもらったり
当時は「なんでもやります!」精神で、いろんな仕事に挑戦させてもらった記憶がある。
ブログをモチベーション高く続けられたのも、今でも仲良くしてくれる友達やビジネスパートナーができたのも、朝渋のおかげだと思っている。
イベント参加や知り合いの紹介で、ライティングの仕事が増えてくる
朝渋だけではなく、イベント参加や仕事・知り合いのつながりでいただいた仕事が、私のキャリアを大きく飛躍させてくれた。
▼かれこれ3年くらいはお世話になってたであろうU-29.com
▼編集になるきっかけになった、SHEshares(詳しくは次章で)
▼今はない「株式会社ism」さんでも、たくさんの執筆経験をさせていただいた
ここまで振り返ると、私のライターとしての経験はほとんどが副業ライター時代に培ってきたものだと思う。
以前「会社員をしながら、副業で取材ライターは無理なの?」という記事を書いたが、結論、副業でもできる仕事があるし、工夫次第でどうにでもなるなと。
【1本5000円〜1.5万円】フリーランス編集者・コンテンツ制作受託
副業ライター時代を経て、2020年の10月に正社員を辞めてフリーランスになった。そのころから、ライターと並行して「編集者」の仕事が増えてきた。
▼編集者になるためにやったこと
ライタースクールの添削メンターを始める
とあるご縁で、2020年から女性向けキャリアスクール「SHE likes」のライターTA(ライティング課題の添削をする人)を始めた。
もう覚えていないけど、なんだかんだ500本くらいは添削していた気がする……。
添削をする中で「間違える箇所の傾向が同じだな…」と思い始め、私が配布している編集マニュアルの原型にもなった「フィードバック集」を作ったのもこの頃だった。
他の編集さんのフィードバックの仕方をみながら、いろんな角度から編集の知識を吸収できたのも、SHE likesのおかげ。
「コンテンツ制作受託」を始める
当時、取材記事のライティング価格を3万円くらいまであげていた私は、ありがたいことに受けきれない案件がでてきた。そんなときに始めたのが、今のライターチームの原型にもなる「コンテンツ制作の受託」だった。
▼以前「ライターの単価を上げる話」で書いたこと
構成と編集の仕事を増やす
この頃から「仕事で書く」ことがつらくなってきた。でも記事やコンテンツに関われる仕事は好きだった。
私の関われる余地はなんだろう?私の価値ってなんだろう?
そんなことを考えて出した結論が「編集」。とくに記事の構成作成と編集の仕事を増やしていった。
▼ライターは“手段”だったと気づいた話
そして、今でもいろんな人におすすめしているのが「取材+編集」でのお仕事をするスタイル。自分が取材をして、ライターさんに記事執筆をお願いして、自分が編集する。
そうすると、クオリティが安定した記事を納品しつつ、1記事につかう時間はライター時代よりも少なくなる。正直“いいとこ取り”な働き方を見つけたきっかけになった。
【1案件30万円】ライターチーム運営
先のコンテンツ制作受託の本数が増え、大きなメディアさんから10本以上の単位で記事発注をいただくようになってから、本格的にチームとしての運営を考えた。
100人規模の「ネコノテ編集部」をスタート
そして2021年7月5日に、ライターチーム「ネコノテ編集部」をスタート。ネコノテ編集部は一緒に仕事をしたことがある人と、信頼できる人の紹介であつまったメンバーを含めてSlackで運営している。
不定期でお仕事募集をしたり、個別で仕事をお願いしたりする、ゆるーいチームではあるものの、多いときは100人以上のメンバーが所属してくれていた。(整理していまは80人程度)
料金表の作成
チーム化や記事の受託制作で重要になるのが「原価計算」と「料金表」。クライアントからいただく料金をそのままライターさんに分配していたら、実は損をしてしまうのだ。
なので、私は依頼を受ける際には毎回以下のように、依頼された金額・ライターさんへの発注金額・編集費・利益を計算している。
ここに記載している「利益」がとても大切。
当時、受ければ受けるほど貧乏になっていく私が、先輩経営者に相談したときにアドバイスをもらった。
「チームでの仕事をするときは、会社の売上として、最低でも2〜3割は手元に残るように設計したほうがいいよ」
これは自分が編集などに入っている場合も、自分の編集費を引いたうえでも残る利益のこと。いわゆる“中抜き”とも捉えかねない…と危惧していたのが、見えていなくても、実はこんなところにコストがある。
振込手数料/振込業務
契約/ライターアサイン
営業/ヒアリング
税金
そして、ある程度利益を残しておけば、チームとしての営業(広告)や、ライターさんへの交流・食事会など、チームに還元できる。
また、自分が編集をしなくても「営業」や「ディレクション」だけで手元にお金が残る仕組みも作れる。そんな「経営者」としてのお金の考え方が身についた。
▼毎回見積もりするのが大変なので、内部向けでもベースとなる料金表をつくっておくのもおすすめ。
【月10〜15万円】メディア編集長
そして、今メインの仕事となっているのがWebメディアの編集長だ。立ち上げから支援し、月数万PVまで成長できたメディアも増えてきた。
▼女性のキャリア支援メディア「CORE Lab.」
▼動物メディア「Tierコラム」
実はわたしは、メディア編集部や出版社に所属したこともなければ、マーケティングの会社にいたこともない。完全に独学で、実践を積み重ねながらメディアに関わってきた。
そんな、独学からメディア編集長になるまでにしたことは、以下のnoteにまとめているので、このnoteを読み終わったあとにぜひ読んでほしい。
▼メディア編集長になるまでの話
やり方を変えるだけで、キャリアの幅は広がる
ここまで書いてきて伝えたいことは、「ただの独学ライターだった私でも、やり方ひとつでキャリアは広げられる」ということ。
正直な話、ライターの仕事一本だと収入の上限は限られてしまう。月何十万、何百万も売り上げる人は、インフルエンサーとして影響力があるか……くらいしかない。
でも、編集の仕事をしてみたり、ライターチームを作ってみたり。そうやって「書く」の方法を少し変えてみるだけで、キャリアの幅も大きく広がると思う。
私の友人は、広報チームを運営して月に10〜20案件くらいの仕事をしているし、業界に特化してライターチームを作っている人もいる。
だから今、「書くことがつらい」「ライターだけの仕事に限界を感じている…」そんな人に、今回のnoteに書いてきた方法が少しでもヒントになれば幸いです。
【ちょっと宣伝】
「キャリアの幅を広げてみたい」という人に向けて、書く+αのスキルを学べる「Marbleスクール」を開校しています!現在は8月から始まる4期生を募集中。
Marbleスクールでは取材から編集、ディレクションや広報まで、キャリアを広げるためのスキルが学べます。私は編集、ディレクション、メディア運営の講座を担当。
気になる方は、ぜひ公式サイトを覗いてみてください&スクール・キャリア相談会にお越しください!