【詩作日記】 「The Third Layer / 四層」
蒼いレイヤー拐かし
水の鏡に映し出す
若い悲壮の道辿り
古き牙城の根も腐り
紅いレイヤー蔑まし
波の沸き立つ淵に落ち
不味い満月囓られて
旨い言葉の糸を切る
白いレイヤー膨らまし
苔の香深く滲み出る
熱い浜辺の砂は散り
寒い鳥居の枝分かれ
黒いレイヤー裏切って
闇に千切れる鳥は行く
長い少女の髪を抜き
短き夜は匂い立つ
「四層」 詩集「The Third Layer」から 2005年初出
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