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【随筆日記】ストリートビューで追う47都道府県思い出の場所《千葉県》

小湊鐵道月崎駅

11千葉県月崎駅

 父方の実家はチバの暴走(房総)半島中程にある久留里の近く。実際には久留里からさらに山の中に入った今でも携帯の電波があまり届かない泣きが入るようなとんでもない場所。車が運転できるようになり自力でここまでやって来るとあちこち車で走って回り周辺の事を色々と知った。その中の一つにこの月崎駅があった。

 まずこの駅がある小湊鐵道というのが内房の姉ヶ崎から養老渓谷を通り、暴走半島の中野というところまで延びている。中野という場所もなかなか泣きの入るような小さな集落でしかないのだが交通の要所でここから外房の大原まで国鉄時代には木原線と呼ばれる鉄道が延びていた。つまり暴走、もとい房総半島横断の鉄道がある。もともと外房の木原線が房総横断を目的としたものらしかったが予算の都合だと思うが延ばしても意味なしと判断されてそのまま私鉄の小湊鐵道と終着駅をシェアして取り敢えず横断可能な状態にまでしている。しかしながら小湊鐵道も経営が苦しいようで養老渓谷よりも先は列車本数も減り、災害で不通になると再開までに相当時間がかかる。一方の木原線もまたこれと言った場所は通らないので国鉄時代に廃止となり、今は「いすみ鉄道」という名前の第三セクターで運営されている。

 で、話は小湊鐵道の月崎駅に戻るが、この駅は本当に田舎の里の駅という雰囲気漂い、そのためドラマのロケなどでも登場した事もある。いつ来ても雰囲気は楽しめるが、桜の頃は見事。そしてクリスマスのイルミネーションもかなり力が入っていて、わざわざそれを見にこんな山奥まで大勢の人がやって来る。また程近くにクオードの森という公園があり、そこもまたイルミネーションがすごい場所だ。シーズンになると月崎駅との間にシャトルバスが運行される。

 首都圏でありながらこれだけ人里離れた雰囲気が楽しめるのも房総半島がそれだけ自然豊かな場所だからだと思う。しかしながら小湊鐵道はだんだんと体力が衰えてしまい、そのうちなくなってしまっても不思議ではない。見られるうちに見ておいた方がいいだろう。桜の時期、クリスマスの時期もいいが、僕のお勧めは早朝だ。早朝の月崎駅、特に春はとてもおすすめ■

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