【詩作日記】「異国の出来事 / コーラン」
「コーラン」
アンカラの高台にある
考古学博物館から
エザンが聞こえてくる
町中の至る所から声が
谷の町に響きはじめる
コーランのどこかの一節なのだろう
祈りの時間を告げるため
一日に五回町中に響く
異国の異教徒である自分が
異国にいるということを
強烈に脳裏に浮き立たせ
エザンは清らかに
アンカラの街に響きわたる
「コーラン」 詩集「異国の出来事」より
1997年アンカラ・マルテペにて 2021年再推敲
「コーラン」
アンカラの高台にある
考古学博物館から
エザンが聞こえてくる
町中の至る所から声が
谷の町に響きはじめる
コーランのどこかの一節なのだろう
祈りの時間を告げるため
一日に五回町中に響く
異国の異教徒である自分が
異国にいるということを
強烈に脳裏に浮き立たせ
エザンは清らかに
アンカラの街に響きわたる
「コーラン」 詩集「異国の出来事」より
1997年アンカラ・マルテペにて 2021年再推敲