⒉交通事故に遭う前の「私」②本大好きエピソード
本に関するエピソードはいくつかある。
幼稚園児の頃。年少か年中。
自宅にある冊子を読みたがり、母に漢字のふりがなをふってもらったこと。後日渡されたその本を、嬉々として繰り返し読んでいた。30回くらい読んだ。
小学校に上がる少し前。
ふりがななしの「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を、長い期間かけて読みきったこと。自分でもやればできるんだ、とひそかに嬉しかった。
「この『知らない漢字』にふりがながないということは、以前どこかで登場したのだな。(大人は忙しくて訊ねられないから)仕方ない、もっかい『最初から』読み直そう」これを10回はやった。そんなことしてるから、読み終えるまでに季節が2度かわった。
小学校へ入学してしばらく経ち、 小学校の図書室でハリー・ポッターの本を見かけたとき、ひどく驚いた。「ハリー・ポッタ-」がシリーズであったこと、そして「秘密の部屋」はシリーズ2作目であること。どうしてシリーズ途中の本が家にあったのだろうか。子供心に「聞いてはいけないのだろう」と思った。なぜか。私は必要なこと以外、口を開きたくなくなっていた。
「秘密の部屋」は2巻だったから、地の文(会話ではない部分)の情報量が少なかったのか」 とすんなり腑に落ちた。もちろんすべて読破した。シリーズ合計で6,70回読み上げただろうか。
小中学生の頃。
今より記憶力がよかったからだろうか。
それとも単に時間があったからだろうか。
読み途中の本とともに登下校し、図書室で借りる本を定期的に入れ替え、自宅には公立の図書館で借りた本7~8冊が私を待っている。そんな「本に塗れた毎日」 を送った時期があった。
中学時代は宿題を学期末まで溜めては渋々提出するような、模範とは程遠い生徒だった。そのため本を読む時間はたくさんあった。 言うまでもないが、当時の私は混同することなくストーリーを追うことができていた。
現在はスマホにかまけて読書する時間を確保できていないが、それでも昔読んだお話のあらすじを話すことはあらかた可能だろう。
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