ニーズは引き出すな
こんばんは!石黒です。
今日は『ニーズは引き出すな』ということについて話していこうと思います!
私は会社員時代に平均年収2000万で日本一の営業会社と言われているキーエンスという会社で働いていました。
このキーエンスは「30歳で家が建ち、40歳で墓が立つ」っていう言葉が有名なぐらい、給料は良い代わりにとんでもなく激務だと言われている会社です。
実際に営業活動の中で年間1000件以上の商談はこなすんですが、それだけ数を経験する中で売るための”ある重要なこと”に気づきました。
それは「ニーズの引き出しっていらないな」ってことだったんです。
「そうなの!?」って思いますよね。
会社では「お客さんのニーズを引き出せ」なんて耳が痛くなるぐらい言われることなので、そう思う人が多いと思います。
ですがそう思ってしまった人はすごく危険で、これから先どれだけ頑張ってヒアリングしたとしても売上に繋がる話なんて一向に出てこない状況に陥ってしまいます。
私も昔は「ニーズを引き出す」なんてことを徹底的に意識して商談を進めていた時期がありました。
ですがどれだけヒアリングしても、ニーズなんて一向に出てこず売上に繋がる話なんて全くない。
こんな状況でさらに「なに聞けば良いんだろう?」とか「質問の仕方が悪いのかな?」なんてヒアリングの改善方法なんてことを考えていたんです。
その結果売上が上がらない時期が半年近く続き、600件以上の商談をこなしましたが実際に売上に繋がった話なんて20件ぐらいでした。
30件訪問して1件なんてペースですよ?
当たり前ですが当時は体力的にも精神的にも相当辛かったです。
もちろん会社に戻れば当たり前のように上司に怒られますし、朝早くからお客さんのところを訪問して家に帰るのが24時を回るなんて日常茶飯事でした。
「こんな状態では本当に今すぐ墓が立ってしまう」なんて冗談じゃなく本気で思っていたぐらい追い込まれていて、仕事を辞めるかどうかを毎日のように考えていました。
ですがこの状況って「ニーズの引き出し」なんてことに囚われすぎていただけで”ある事実”に気づいた瞬間から爆発的に売上は伸びていったんです。
実際あなたはどうですか?
過去の私と同じように「徹底的にヒアリングする!」とか「ニーズの引き出しが大事だ!」なんて考えで一生懸命に商談を進めていても、結果売上に繋がらないなんて状況の人が多いんじゃないでしょうか。
でも実はこの状況になるのって当たり前のことなんです。
売上が上がらず本当に正しいやり方もわからない状態で、会社の上司や先輩から「ニーズを引き出せ」なんてもっともらしいことを言われたら、そのやり方が正しいんだと信じてしまいますよね。
この間違ったやり方で営業を進めているのって決してあなただけではなくて、もちろん過去の私もそうでしたし、私のところに営業で相談に来る95%以上の営業マンは「ヒアリングが下手なんです」なんて売れない理由を完全に履き違えてしまっています。
営業マンであれば誰もが一度は持つ悩みなんじゃないでしょうか。
もしあなたが同じように「ニーズの引き出し」のために一生懸命にヒアリングをしていたとしても、過去の私や相談にくる他の営業マンと同じように、売上が上がっていない状況の人が多いはずです。
だとすればそのやり方はハッキリ言って間違いです!
たまたまラッキーでお客さんからニーズが出てきて売れることがあったとしても、それでは売上を上げるための根本的な解決にはなりません。
また次の商談からまた売れずに話だけ聞いて帰って来るなんて売れないループに戻ってしまいます。
なので今回は「ニーズなんて引き出す必要がない理由」とその対策として「会ったお客さんを嘘みたいに欲しがらせるセールステクニック」について解説していこうと思います!
なんで最後までぜひ読んでくださいね!
解説を始める前に、ここで一つ質問です!
結局ニーズが商品の必要性に繋がるわけじゃないですか?
じゃあお客さんのニーズってどのように作り出せばよいと思いますか?
少し待つので考えてみてください!
はい!どうでしょう!
もし今あなたが
「とにかくヒアリングすること!」
「悩み事を聞き出すこと!」
なんて考えているとしたら、これからも売上に繋がる話が出てこず「ただ話聞いて帰ってきただけ」なんて状況が続いてしまうので非常に危険ですよ!
じゃあどうすればいいの?って思う人のために早速答えから発表します!
ここであなたが言うべきだった答えは「不安を作り出す」ということだったんです。
よく「悩み事」とか「課題」を聞き出せ!なんて言われるじゃないですか?
でもこれって全く意味がなくて、なぜならお客さんの中で「悩み事」だとか「課題」なんて一切存在しないんです。
そもそも現状で悩み事があるとしたら、聞き出さなくともお客さん自ら悩み事の解決策を聞こうとしてくるはずですよね。
だからどれだけ頑張ってヒアリングしてもニーズなんて出てくるわけがないんです。
仮に何か返答があったとしても、それはあなたとの会話の場を乱さないために出てきた「嘘のニーズ」なのが大半です。
実際に振り返ってみてください。
お客さんから「こういうところはちょっと困ったことがあるなぁ」なんて言われて、それって本当に困っていたなんてことありますか?
その困りごとから商品の必要性が生まれ、売上に繋がったことがあるでしょうか?
ハッキリ言い切れますが、ほとんどないと思います。
じゃあどうすれば良いかって話ですが、ニーズというのは不安から出来上がります。
お客さんの中でその不安がないからこそ営業で困っているわけですが、だとすれば不安を営業サイドで作り出すしかないんです。
これができないことには、今この瞬間ちょうどあなたの商品がなくて困っているなんて希少なお客さんに巡り合うまで、とにかく数を打ちまくるような非効率的な営業をし続けることになってしまうことは明らかですよね。
ここまで話を聞いてもまだ「ヒアリングの質をもっと高めて」とか「お客さんの状況把握が完璧にできれば」なんて考えている人は、この先どれだけ努力しても永遠に売れるようになんてなりません。
そんな会社の研修で言われるような方法で結果が出るのであれば、あなたはすでに売上に困っていないはずですし周りの社員も全員が売上を上げられているはずですよね。
必要性は引き出すのではなく、営業自ら作り出すんです。
お客さんの状況で売れるか売れないか左右されてしまうような営業は二流です。
いま必要ないと考えているお客さんに対しても必要性を自ら作り出し、納得して買ってもらうことができるのが一流の営業マンです。
じゃあ「不安を作り出す」ってどうやればいいの?って思いますよね。
不安を作り出すためには「人間の行動心理」を覚えていくだけで良いんです。
なぜなら人間は「こう言われたら・こう思い・こう行動する」というのが行動心理学として学術的に証明されていて、相手の不安を作り出すには持ってこいなわけなんです。
今から早速一つ紹介するので、覚えて実践してみてくださいね!
相手の不安を作りだすことの基本としてまず実践しやすいテクニックで「プロスペクト理論」というものがあります。
これまで私のメッセージを見てきてれた人の中には知っている人もいるかもしれませんね。
これはなにかというと、相手には「メリット」ではなく「損失」を伝えましょうということです。
そもそも人間は損失を回避するという性質が生まれながらにして本能として備わっています。
つまり人間である限りはどうやってもこの本能には逆らえないんです。
例えば
「術後の生存確率95%です」と言われるのと「術後の死亡確率5%です」と言われるのはどっちが怖いですか?
恐らく後者を選びましたよね。
これは人間は失うことに対しての抵抗が強いんです。
なのでお客さんには商品の良いところを紹介するのではなく、商品がないことで被る損失を伝えてあげることが重要なんです。
例えば
『この化粧品を使うと肌がプルプルになりますよ』
ではなく
『この化粧品を使わないと5年後あなたの肌はボロボロになってしまいますよ』
ということで相手に対しての「不安を作り出し」商品に対する必要性も作り出せるということです!
要するに「得」を「損」で言い換えるイメージですね!
でもどうやって”損失”に言い換えればいいの?
なんて自分では難しいんじゃないか、と思う人もいると思います。
大丈夫です。5分もあれば習得できます。
いまはセールスの中で「こんなメリットがあります」って良いところをたくさん伝えていますよね?
それらのメリットをそれぞれ『このメリットがないことで、こうなってしまいますよ』という説明に変えて、実際にいまこの画面に向かって言葉にして発してみてください。
そのトークをお客さんにぶつけるだけで商品に対する興味がガラッと変わります!
いかがだったでしょうか?
どれだけヒアリングしてもニーズが出てこないのであれば、当たり前ですが自分で作り出すしかないんです。
ちなみにこの「不安を作り出す」という方法は年収2000以上稼ぐような営業マンは全員といっていいほど活用しているテクニックです。
「不安の作り方」としてまずは今日お伝えしたプロスペクト理論を使えるようにしていきましょう!
頭の中にインプットするだけでなく、実際にセリフとして自身の言葉としてアウトプットしてみてください!
アウトプットすることで初めて自分自身で使えるセールスの武器になりますよ!
もし「自分の商品の場合どのように応用したら良いですか?」とか「もっと他の行動心理も知りたい!」なんて方がいれば、遠慮せずこのラインで聞いてくださいね!
感想なんかもいただけると嬉しいです!
では!