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禁煙カウンセリング 禁煙の不安を軽減する

 禁煙を実行するにあたって問題になるのは禁断症状のある期間になります。一般には3日から7日だと考えられます。その後はニコチンが体内に含まれている量としては微量と考えられるので、依存物質は体内から排出されたことになります。しかし、長年の禁煙週間から 脳の記憶としてはタバコは必要なものというふうに認識していると考えられます。したがって、禁煙しようとすると喪失感と言う不安が増大していきます。しかし体の健康などを考慮すると喫煙するということはできません。この過程の結果、喫煙したいと言う思いと禁煙しなければいけないと言う思いが葛藤します。この葛藤の結果ストレスが生じ、この苦痛をなくしたいために本数を減らす、あるいは電子タバコに切り替えるといった小さな妥協が生じます。そしていつもの喫煙習慣に戻っていきます。ここで大切な事は、禁煙は本当に辛いと言うものなのかということです。ニコチンの禁断症状は思っているほどほど強くありません。少なくとも入院しなくてはいけないということは少ないかと考えられます。そうなると、禁断症状に対する不安と言うのはかなり過剰に見積もっている可能性があります。行動理論の中に制止学習というものがあります。これは予測していた内容の不安が経験によって実際にはそうではなかったと言う学習をすることで、不安そのものを軽減させていくと言う内容となります。不安症のエクスポージャー療法で用いる研究が多いのです。この理論を 禁煙に用いることとすれば、実際の禁煙はそれほど苦痛ではないという体験をしていくとになります。禁煙をすることで頭がおかしくなってしまうのではないか。あるいは 頭を掻きむしるほどの苦痛を生じるのではないかといったことを考えてしまう場合があります。こうした思いで禁煙をしようと思っても決断を躊躇してしまうでしょう。そこで禁煙カウンセリングではほんとにそういった不安が生じるのかと言うことを体験的に実施してもらうようにしています。そうすることで禁煙生活と言うのは、全く恐ろしいものではなく、実際には子供の頃のように喫煙していなかった生活に戻るだけだと言うことを体験的に理解してもらうことがとても重要になります。もちろん禁煙に成功した人が頭がおかしくなったということはないという現実を理解してもらうことも大切です。


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