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フリーライター・早島チサ43才、独身。政府主催の親子マッチングプロジェクトに不正があると疑い、参加することで真偽を確かめようとした。「親」としての役割が振り分けられ、17才の少年との共同生活がはじまる……はずだったが、そうはならなかった。 なぜなら「息子」として指定され、「家」で待つ保取コウジは、もうすぐ還暦を迎える男だから。 たぶん理想な関係。 事態が急転する——まではないが、チサが大きく切ってくるカーブに、コウジは少しばかりついていけなかった。数秒程度だが、顔から
フリーライター・早島チサ43才、独身。政府主催の親子マッチングプロジェクトに不正があると疑い、参加することで真偽を確かめようとした。「親」としての役割が振り分けられ、17才の少年との共同生活がはじまる……はずだったが、そうはならなかった。 なぜなら「息子」として指定され、「家」で待つ保取コウジは、もうすぐ還暦を迎える男だから。 出会ってしまったよ、その一。 長い長い商店街を通り抜け、チサは指定された「家」にたどり着いた。 古びたレトロマンションの一室。 マニュ
フリーライター・早島チサ43才、独身。政府主催の親子マッチングプロジェクトに不正があると疑い、参加することで真偽を確かめようとした。「親」としての役割が振り分けられ、17才の少年との共同生活がはじまる……はずだったが、そうはならなかった。 なぜなら「息子」として指定され、「家」で待つ保取コウジは、もうすぐ還暦を迎える男だから。 出会うまでのその二。 最適な家族。 パートナーこそはマッチングできるのだろうけど、家族は到底無理だと思う。 親としての適性があるから子
フリーライター・早島チサ43才、独身。政府主催の親子マッチングプロジェクトに不正があると疑い、参加することで真偽を確かめようとした。「親」としての役割が振り分けられ、17才の少年との共同生活がはじまる……はずだったが、そうはならなかった。 なぜなら「息子」として指定され、「家」で待つ保取コウジは、もうすぐ還暦を迎える男だから。 出会うまでのその一。 どういうわけか、親になってしまった。 まあ正確に言うと「『親』に振り分けた」のだが。 「親になりたい/子であ
昨日は久しぶりに筋トレを再開したのがいいものの、朝早く変な起こし方されたので、睡眠不足で何をやっても集中できない。太もも痛い。なのでまたもや去年のイラストを貼る。こんなじゃすぐ在庫がなくなりそう。 ぶっちゃけチームラボ・ボーダーレスの「森ビルデジタルアートミュージアム」の宣伝映像の感想みたいなもんで、ランプの形も全くそのままで描いた……ええ。実物は見に行ってないのです。なんだがひとりで行くのが寂しいところな気がして、一緒に行ける人がいないと行く気がない。 でも本当に、きれ
自分のFacebookのタイムラインは今日、何人も「用紙娃娃捏自己」(着せ替え人形で自分をつくろう)とのタグを付けて、男女ペアのイラストをあげていた。見てみると、画像メーカーサービスPicrewの「遊び屋さんちゃん」と「遊び屋さんくん」を使って、自分の似顔絵アイコンと性転換バージョンを作る遊びがはやっているようだ。 もちろんすぐ遊んでみた。選べるパーツが豊富で表情も豊か、これはレベル高い。数分間いじっただけで自分超美化バージョンの似顔絵ができあがり。男版もイケメン。 作者
去年七月、いま思うと心がだいぶ病んでいる頃に描いた絵。病んでいるのに見えない細部に至ってもきちんと描いてしまうところは、逆に言うと、意味がなくてもきちんとしたいから病んでしまったかも。 お絵かきはあくまでも趣味で、Apple Pencilもソフトも手に入れたばかりで慣れてないから、背景だけで五日間かかった。 使用ソフトはCLIP STUDIO PAINT for iPad。もともと「火の粉みたいな花びら散らそう」とのつもりだったが、ぱーらめんとさんの出品した無料ブラシ素材
一時間で描いてみた。着彩五分。コロナウイルス対策。服は謎構造だが気にしないで。一番時間かかったのが肉球。ラクガキなのに資料探し。なにせ猫は飼ってないから。犬派だから(えっ? オチない。
ダジャレから発想したお話ですが。全然シャレにならないのでした。ケイタイで書くとなぜかこんな後味悪いのばかり。自分で書いててもやるせない。いちおう犯罪モノです。 ぼくだよ――なあ、わかるか。 なぜこんなことをするかって? そうだな、どこから話そうか。 父さん、また病院だよ。今度は仕事場で倒れたんだ。年を跨いでからもう二回目。 まだ三月にもなってないのに。 どうせ結果はまた過労だろうけど、何日間は検査入院だって。 しかし、過労と言うだけでは、さすがにはしょ
たぶん初めて日本語で書いた小説。クリープハイプの『鬼』を聞きながら書いたショートショートで、基本はホラーだが読順を少し変えると「真犯人がいる」仕組みになっている……はずです。 妹の様子が異様だ。 とはいえ、鬼のような形相で迫ってくるとか、とろんとした目で誘ってきたとか——そういうのではなく、ただただ静かに、居間の座椅子に腰掛けているだけだが。 灯りもつけず、明かりもない居間に。 とても静かに。 見えるはずもないのに——微笑みでも浮かべているような顔でじっと