191. Small is Beautiful
人口減時代の都市再生
というテーマで
博士論文を書いた。
人口減が続く都市が
縮小都市。
英語で
Shrinking cities
という。
日本は、
縮小都市だらけの
縮小国家で、
今や、
人口減が社会問題として
広く認識されている。
アメリカにも
ヨーロッパにも
縮小都市はたくさんあるが、
未だ、
局所的な現象だから、
広く認識されていない。
というか、
現状認識できないフェーズ、
と言った方が
的確かもしれない。
大きくなること、
増えることが、
成長であり、
良いことである
と、ずっと信じてきた社会では、
縮小はタブーであり、
悪なのだ。
だから、
知りたくない、
見たくない、
認めたくない。
かつては日本もそうだった。
が、
「消滅可能性都市」リストを
含む一連の増田レポートが
2014年に世に出たことで
大きく警鐘を鳴らした。
しかし、
小さくなることは、
そんなにイケナイ
ことなのだろうか?
「Small is Beautiful」
(邦題:『スモール イズ ビューティフル』)
という本がある。
英国の経済学者
E.F.シューマッハー(E.F. Schumacher)
が1973年に出版した。
経済成長至上主義に
疑問を投げかけ、
持続可能な
人間中心の経済を提唱した。
特筆すべきは、
シューマッハーが、
仏教の「足を知る」
と言う概念が、
現代経済に応用できると
提案していること。
簡素で満足のいく生活が
真の幸福に繋がる
と述べている。
長門の暮らしは
Small is beautiful
を体現している。
このまちの人が、
のんびりと穏やかな顔を
しているのが証拠だ。
猫さんもね(タイトル写真)。