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山口県長門に移住する(143): 対話力を育てる:エゴを解き放す

岡本純子さん
という方を
最近知った。
 
発刊以来、版を重ねる
「世界最高の伝え方」の著者で、
「伝説の家庭教師」と呼ばれる
コミュニケーションの専門家だ。

岡本さんは、
社会科学や脳科学などの
データを基に科学的に検証された
コミュニケーション術を
アメリカで学んだ。
 
ハーバード大学の
ネゴシエーションクラスで
最初に教えられたことは、
話す技術ではなく、
聴く力、対話力だった。
 
人を説得するためには、
まず聴け
と、教えられたそうだ。
 
岡本さんは言う、
「話す」は「放す」。
自分のエゴを解放すること。
 
「相手の話を引き出すことにフォーカスすると
コミュニケーションがずっと上手になる」
と、仰る。
 
自分のエゴを
グッと抑えて、
相手の話に集中する。
耳を傾ける。
 
この対話のコツは、
仕事場のみならず、
日常の対人関係でも
有効だろう。
 
例えば家庭で、
両親が子どもと向き合って、
一日5分でも、
子どもの目を見ながら、
一心に聴く。
 
この子が
伝えたいことは何だろう?
その背後には
どんな思いがあるのだろう?
と、好奇心いっぱいに
傾聴する。
 
子どものシアワセ度が
グッと上がるにちがいない。
 
子どもが幸せなら
社会も良くなる。
 
実は私も以前、
岡本さんのように、
聴く力をつけて、
相手の考える力を引き出す
セミナーをやっていた。
 
その仕事をしながら、
気付いたのは、
子どもに限らず、
話を傾聴して貰った
経験のある大人も
とても少ない、
ということだった。
 
セミナーでは、
ペアになって傾聴の
練習をする。
 
ひとりは、
ただ頭に浮かんだ思いを言葉にする。
もうひとりは、
相手の目を見つめて、
ひたすら聴く。
 
僅か
2分から5分くらいの
練習だ。
 
その時に必ず、
泣き出す方がいる。
 
真剣に
自分の話を聴いて貰ったことに
感動して。
 
ただ、それだけのことに、
と、思うかも知れない。
 
でも、
ただ、それだけのことが、
起こり難い社会に
私達は暮らしている。
 
貴方の話を誰かが、
最初から最後まで、
言葉を挟まずに、
真摯に傾聴してくれたのは、
いつですか?
 
それは誰ですか?

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