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山口県長門に移住する(66): みんな知ってる

長門に移住して3年余り。

一番辛かったのは、
股関節を痛めて、
ほぼ、
歩けなくなくなったとき。

健康オタクの私は、
長年ヨガをやっていた。

お陰で体はしなやか、
脚は高く上がるし、
フランミンゴのポーズや、
三点倒立も
楽々こなせてた。

調子に乗って、
ある日、180度開脚に
挑戦してみた。

無理をしたつもりは、
全くなかったけど、
1週間後に、
脚が痛くて、
歩けなくなった。

未だブリストルに
いた頃のこと。

それでも、半年後には
再び長距離を歩けるようになった。

でも、
あれからずっと、
私の股関節は
徐々に変形していたようで、

長門に移住して1年後には、
杖をついて一歩歩くのさえ、
脂汗が出るほど痛かった。

病院には行きたくなかったけど、
痛みの原因を確定しなければ、
治療の仕方も分からない。

渋々、病院の門をくぐる。
もう、それだけで、
病気になったような気がした。

病院、キライ。

診察の結果は、
予想通り、
変形性股間節症。

しかもかなり進んでいて、
手術を勧められた。

薬は、飲みたくないし、
手術なんて、絶対したくない。

「あの〜、リハビリはできませんか?」
と、恐る恐る医師に尋ねる。

「リハビリ? フン」
と、鼻で笑われる。

「まぁ、リハビリやりながら、
手術に備えますか」
と、言う理由で
リハビリの処方箋が出た。

それから、5ヶ月間、
自転車で、
週に3回リハビリに通って、
手術をせず、薬も飲まず、
変形性関節症を治した。

リハビリの他にも、
自宅での筋トレ、
毎朝のポールウォークは
欠かさなかった。
 
歩けなくなったら、
何もできない。
必死だった。

泣きたいくらい、
痛みが酷いときは、
天を恨んだりもしたけど、

リハビリに通い出して、
回復するにつれ、
天が与えて下さった体に
感謝した。

どうなったって、
治ろうとする
体の偉大さ、有り難さ。

この私の
「変形性関節症ストーリー」を
まちのひとはみんな観察していた。

知らないふりして、
ちゃんと見ていた。

手術も薬も無しに
治したことを、
みんな知っていた。

「良く治したね。
貴方はエライ」
と、たくさんの方に
褒めていただいた。

まちの人は、
みんな見てる、
知っている。

良いのか悪いのか
分からないけど、
そんな湯本が
私は嫌いじゃない。

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