ドラえもん 宝島の感想(3/3)
さらに私が好きなポイントは
ジャイアンとスネ夫の絆なんです。今年の映画でもありましたね。私含めファンの需要を把握してくれているんでしょうね。ありがたいです(笑)。
いじめっ子といじめられっ子のように見えながらも、お互いがかけがえない存在であり、唯一無二の相棒であるところが、とても素敵な関係です。
話が進み、フロックの心のうちが明らかになっていきます。フロックの願いはただ一つ、
「こっちを向いてよ」
というのも、フロックのお父さんは、子供のためと言いながらも、目の前にいる子供の本当の姿を見れていないんですよね。
我々の日常においても、子供のことに限らず、いつの間にか本質的な部分が見えなくなっていることは、案外多いかもしれません。
ここでのび太の名言の登場ですね。
「僕たちはまだ子供だよ。わかっていないことだらけだよ。でも、大人は絶対に間違えないの?僕たちが大事にしたいと思うことは、そんなに間違っているの?」
思わず泣いてしまいましたね(笑)涙が出るだけまだ自分の心は枯れてないと信じていますが、
私もいつのまにか「大人」と言われるようになって、そうなのかもしれないと思いながら、でも正直大人も子供もそんなに変わらないとも思うんです。私もまだまだ子供ですし、間違いも多いままです。
いや、むしろ、子供の方が、偏見や先入観に支配されず、純粋な目で物事の道理を見極めているのではないでしょうか。
それでいいと思うんです。無理に大人になる必要なんかないし、大人になったら、見えなくなることが多くなってしまいますから。
ドラえもんの映画の良いところは、ドラえもんら5人が仲間として助け合うところです。いつでも全力で助けに来てくれると信じあい、実際に助けに来てくれる。そんな仲間が、私たちの仕事場に何人いるでしょうか。
のび太は、「人の幸せを願い、人の苦しみを悲しめる」人間です。「のび太の結婚前夜」でも、しずかちゃんのお父さんが同じようなことを言っていましたが、そんなのび太だからこそ、人の心を動かせるのですね。
結局シルバーに足りなかったものは、想像力でした。それをのび太が、フロックやセーラが思い出させてくれたのです。
親子という関係は、生まれてから死ぬまで変えることのできない関係です。そして子供は、親が思っている以上に成長し、難しいことも考えることができるようになっています。そういう姿を、決して見逃してはなりません。
さてさて、私はこの宝島が歴代の映画の中で一番好きかもしれません。それくらい多くの学びを得ることができました。さすがドラえもん、
「最強の秘密道具!!」