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ELEMENTSのR&Dグループで働く魅力ーSF世界と現実を「事業化 x 技術力」で結ぶ

「R&D」と聞くと、どんなイメージを持たれますか?

一般的にR&DはResearch and Developmentの略称で、「研究開発」を指します。
日々論文を読み、それが本当に論文の通りに行くのかの実験を行い、実装に落とし込むというのが、基本的にR&Dの意味するところです。
ただ実際には、R&D部門の持つ機能は会社ごとに異なることが多いのも事実です。

今回はELEMENTSのR&Dグループを管轄するCTOの大岩と、当チームに所属するエンジニアの小倉が弊社のR&Dグループが何をやっているかや弊社ならではの魅力などをご紹介していきます。


(写真左)R&Dグループ 小倉 太郎
東京大学情報理工系研究科にて信号処理や脳科学を研究。その後SIer、スパコン開発、青年海外協力隊を経て2017年に当社に参画。画像処理アルゴリズム及び機械学習モデルの開発を担当。

(写真右)取締役CTO 大岩 良行
東京大学情報理工学研究科で複雑ネットワークや画像処理を研究。その後、
起業し機械学習によるRTB配信システムや、クラウドソーシングシステムを
開発。2014年に当社に参画し、CTOとして画像処理アルゴリズムを中心に
開発全般を指揮する。


「プロダクト」ありきで社会課題を解決していくーそのための研究開発

ELEMENTSでは、全社横断でR&Dグループという組織を設置しています。

ELEMENTSにはさまざまなプロダクトがありますが、どのプロダクトにもこのR&Dグループの高度な技術の知見が生かされており、この知見がなければ、ELEMENTSが現在まで発展することは有りませんでした。いわば、ELEMENTSの屋台骨とも言える組織です。

R&Dグループは全社横断組織としてさまざまなプロジェクトにて職能を発揮している
(=マトリクス組織※1)

※1 マトリクス組織:
マトリクス組織とは 機能別、事業別、エリア別など、異なる組織形態の利点を掛け合わせ、同時に達成しようとする組織形態。 

引用:野村総合研究所(NRI)

他社のR&D部門では、研究開発によって深めた技術力を背景に、いわゆる受託のような形で個社毎の課題を解決していくことが多いように思います。

一方で、ELEMENTSでは特定のクライアントに最適化したプロジェクトではなく、先にプロダクト化を見据えて研究開発に取り組みます。
私自身も代表取締役会長の久田も、かつては受託開発に携わっていました。その経験の中で楽しい瞬間もありましたが、私たちはもっと多くの人々に影響を与えるような挑戦をしたいと考えるようになりました。ELEMENTSは、「技術を活用して、より大きな社会課題に挑戦したい」という共通の思いから設立された会社でもあるんですよね。

このように、会社のスタート時から「まずプロダクトありきで技術を考える」という姿勢が根底にあります。

少人数精鋭で全社を横断しながら、技術に深く潜る

ELEMENTSではグループ全体で複数のプロダクトや事業を持っています。R&Dグループは9名ですが、それを優に超える数です。

ELEMENTSのプロダクトや事業の全体像

AIの知見がマトリクス組織として発現されていて、プロダクトに横断して対応しているものもあれば、必要なトピックがあれば職能組織として深く技術を追求していくこともあります。
理想は一つのプロダクトにつき一人の人員を配置することかもしれませんが、そこまで潤沢な人的リソースがなくとも十分にプレゼンスを発揮できています。

横断組織ならではの"ノウハウの共有"

横断組織として存在していることで、ノウハウの共有がしやすさがあります。それは単に一つのプロダクトで得た知見を、そのまま横展開することだけを意味しているのではありません。

ノウハウの共有には段階があり、

一つのプロダクトで得た知見をそのまま他プロダクトで使える「モジュールの共通化」は、わかりやすくありますよね。
ELEMENTSでいう、顔認証を主軸としたLIQUIDシリーズ内(eKYC/Auth/Shield)で共有できているものだと思います。

上記とは別に「ノウハウの共通化」という意味でのノウハウ共有もあると思っています。例えば、顔認証領域ではディープフェイク※2の対策として不自然な画像を判別する研究を行っていますが、一方でSugeKaeというプロダクトでは、ECサイトで自然にみえる商品画像をお客様に提供するために、
いかに自然な画像を生成するか、をテーマとして研究を行っています。

つまり弊社では、画像を「見分ける」と「作る」のどちらもやっている。双方そのまま技術を使えるわけではありませんが、その間でのノウハウの共通化はあります。

※2 ディープフェイク:
ディープフェイクとは、「ディープラーニング」と「フェイク」を組み合わせた造語で、AI(人工知能)を用いて、人物の動画や音声を人工的に合成する処理技術を指します。

引用:docomo business Watch

SugeKae:アパレルECの現場作業に特化した生成AIツール
AI技術によって、撮影画像の編集を誰でも簡単に行えるWebアプリ。背景やアイテム、人物を想いのままにすげ替えられます。アパレルECサイトに特化した機能で撮影や画像編集のコストを削減しEC運営の効率化に寄与します。

動画を見る

これは一例であり、プロダクト間でのノウハウの共通化はもっと生み出せるはずだと感じています。まだ点の状態になっているものも多く、ノウハウに昇華していく必要があります。これから横軸組織としてR&Dグループがより力を発揮していくことで、点と点を線でつなげる研究開発をしていきたいです。

注力している顔認証と画像生成AI

プロダクトでいうと今は特にLIQUID eKYCとSugeKaeに注力しています。

eKYCを中心とするLIQUIDシリーズは前述した通り、ELEMENTSの顔となるサービスです。
一度AIモデルを作ったからといって、それで完了というわけではありません。
インジェクション攻撃※3やディープフェイクなどさまざまな課題があり、それらを防ぐためにはより高度な技術が必要です。
2019年にリリース以降、数年かけて磨いてきた顔認証の分野で、より一層存在感を示していきたいです。

※3 インジェクション攻撃
データベースやプログラムの脆弱(ぜいじゃく)性を利用した、サイバー攻撃や不正アクセスの総称。「インジェクションアタック(Injection attack)」または「コードインジェクション(Code injection)」とも呼ばれる。

引用:大塚商会

また、上で紹介したSugeKaeは、今最も注目しているプロダクトの一つでもあります。

現在、画像生成AI技術は急速に発展しており、日々新しいニーズが生まれています。この技術の可能性を正確に捉え、新しいビジネスチャンスを積極的に創出することが求められています。
ELEMENTSでは、これまでR&Dグループ内で行っていた画像生成AIの研究を、より専門的に掘り下げるため、別組織に分けました。SugeKaeにフォーカスしながら、常に画像生成AIの最先端技術を取り入れ、ビジネス化をリードする会社になっていきたいと考えています。 


ELEMENTSのR&Dグループで働くことの魅力

ELEMENTSのR&Dグループで働くことの魅力は「事業に近く手応えを感じやすい」ということに尽きると思いますが、それは特に以下のような点に現れていると言えます。

①事業感度の高いR&D人材として活躍できる
②プラットフォーム化という大きなビジョンを持てる
③膨大な生々しいデータを活用してどこよりも早く精度高く課題を解決できる

事業感度の高いR&D人材として活躍できる

AI系の多くの会社では「研究開発という土台を作る」→「1社と課題を解決する」→「世の中の課題を集めて共通化する」というプロセスがよくみられます。

しかし、ELEMENTSではまず世の中の課題の共通化を見据えた状態で、事業と密に連携し研究開発を進めていくので事業化のスピードがものすごく早いです。

そのため研究開発と事業を分けない思想を持つことになり、鋭いビジネス感覚をもった人材として活躍しています。
たとえば、SugeKaeでは光の当たり方によって服の色合いが微妙に変化する「色温度」に着目し、絶妙な色の変化を表現する技術を開発しました。定性的な領域だったがゆえに、R&Dが深く事業に入りこまなければできなかった機能追加だったと思いますね。

プラットフォーム化という大きなビジョンを持てる

また、ELEMENTSは受託のような開発の進め方ではないため、一社での成功事例を横展開していくやり方ではありません。
すなわちそれは「このAIモデルの改善が『このクライアントのためになる』」ではなく、「自分は『暮らしが良くなる基盤=プラットフォームを作っている』」という、より大きなビジョンを持つことになっていると言えます。
サービスが拡大していくときの手応えは、受託ではやはり味わえなかったなと感じますね。


膨大な生々しいデータを活用してどこよりも早く精度高く課題を解決できる

「理論上このように動くはず」というレベルのAIモデルでいいのなら、開発している組織はいくらでもあるでしょう。しかし、実際のビジネスの現場では、よりリアルなデータに対する正確さが求められます。それに対応できるモデルを開発するためには、同じくリアルなデータに基づくAIモデルを構築しなければなりません。

たとえば、特定の顔データを使用して作成されたモデルでは、実際の日本にいる1億人の個体の顔に対応できない問題があります。このような状況では、本人でないと判断されやすくなります。

こうした課題に対応するためには、多様なデータを集めるしかありません。さらに、そのデータを効果的に活用するためには、データを注意深く観察し、選別やラベリングを丁寧に積み上げていく必要もあります。

エラーやインジェクション攻撃、ディープフェイクなども含めた、実際にプロダクトを利用しているからこそ得られる生のデータが、モデルを構築する上で圧倒的なアドバンテージとなるのです。

つまり、既に実用化されているプロダクトの中で集積しているデータを活用できる弊社だからこそ、どこよりも早く高い精度で課題解決できるポジションにいると言えます。


ずっと先にあるSFのような未来を一緒に実現したい

ここまでELEMENTSのR&Dグループで働くことの魅力を中心にお伝えしましたが、プロダクトも多く事業にも近いことから、チームにもっともっとパワーが必要だと感じています。

私たちはSFの世界を実現するようなもっと大きな夢を抱いて開発を進めていますが、そのためにはSFには描ききれていない現実を結ぶ技術が必要です。”現実を結ぶ技術”を研究開発しながら、少しずつプロダクトに落とし込むことが重要なのです。

新しい技術にチャレンジし、一緒に未来を切り開いていけることがこの仕事の一番面白いところです。
少しでもこちらの内容に興味を持っていただけたら、ぜひ一度お話しましょう。
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