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6.話す力(雑談力)

前回は、英語の対話能力向上に不可欠な「心・技・体」を箇条書きにしました。今回は、これらの要素をより詳しく説明し、向上方法をより具体的に見ていきます。
 
英語ができるのに話せないという理由は、主に以下の3つですね。
 
● 英語で話す機会がほとんどない。(体)
● 実用的な単語や表現が分からない。(技)
● 文化や文法の違いに戸惑っている。(心)
当「実戦・英対話道場」では、話す機会を作ることが重要視され、レッスンをセッションと呼び、ミュージシャンのように即興で話題を提供し合い、対話することに焦点を当てています。
 
そのため、セッションは通常、普段の"How are you?"から始まる挨拶の後、私の"What's new and exciting?"と言うきっかけを作る質問から始まります。この問いに対して、門人たちは過去一週間の出来事や興味深いことを話すことが求められます。
 
ここで、話す機会の不足という問題が解決されます。とにかく物事を頭の中で整理し英語で答えなければならないのですから。しかし、出来事を説明するためには、適切な語彙と表現力が必要となります。

例えば、こんな会話一つとっても、
昨日、台湾沖でマグニチュード7.6の地震んがあったね、津波警報が沖縄地方に出されたよ。 震度7だったらしい、怖いね~

地震と言う言葉は知っていたとしても、「」、「地震があった」、「警報が出された」、「震度」、「怖い」スラっと出てきましたか?
 
我が門人の皆さんは、次回からはこれもあれも話そうと準備するので、それぞれの話題に出てくる単語や表現を調べ使い慣れようと何度も練習し、セッションにおいてもまたそれらの単語や表現を何度も口から発しますので、自然と単語や表現を覚え使い慣れていくのです。学生の時のような単語帳をめくって一語一語覚えても、活用し慣れてないと、とっさに出てきませんよ!出来事を通して使い方を繰り返えし使い慣れる事の方が、社会人には向いており、口から自然に出てくるようになります。この繰り返しが、雑談力を強化する重要な方法です。これにより伝達力・説得力も同時に鍛えられ英語を使える話せる人材となれるのです。
 
考えても見てください、例えば地震と言うニュースは年に何回耳にします?そして、何回友人知人たちとこの件について話します? 二度目のセッションにおいて単語・表現を忘れていたとしても、3度目、4度目、数十回目と使う機会はありますので、知らぬうちに無意識でも口から発せられる人材となっているという事です。これこそ「英語で考え英語で話す」ではないでしょうか?
 
 
当道場では、自由対談の後に毎回20以上の各分野における話題が提供され、頭の中で英作文する事が求められます。話題によっては討論のきっかけを作る疑問文の作成も求めらます。1週間に起こる出来事x52週ですから、年間1000以上の話題に触れ、時事に出てくる単語や表現を自分のものとし使い慣れ発する「英語を話せる」人材となって行くのです。また、「質問力こそ対話力」との合言葉で、質問力アップの稽古も充実させています。
 
「話す力上達法」のヒントになりましたか? 「話す力」には近道や早道はありませんよ! 辛抱強い反復運動だけですよ!
 
雑談力の強化こそ「伝達力」「説得力」「質問力」の強化につながります。

エピソード5:
 門人から「セッションで使い覚えた文章、表現、単語等はセッションリビューとして毎回送られてきますが、上達のためにはどのようにそれを活用すればよいのか?」 と言う質問をよく受けます。 「日本語部分だけを読み、頭の中で英作文し声に出すその作業の繰り返ししかありませんよ。 その繰り返しをやっている人は上達が早いですよ!」と伝えています。 とにかく、同じ場面に数多く接しその内容を相手に使える経験を重ねることによって「話せる」人材となるからです。
 私は門人たちに、文章作りに行き詰まった時は、とにかく、「主語と動詞をまず見つけ口にだすように」口が酸っぱくなるまで、耳にタコができるまで言い続けています。


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