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Obsidianで“整理を諦める”メモ整理術

年間1000メモ以上を書く私のやっているメモの管理方法を紹介していきたいと思います。雑多なメモやちゃんとした書類など諸々ある中、それらを全てキレイに管理していくことは非常に困難です。そこで私はそれらをキレイに管理していくことを諦めました。


メモをなぜ整理するのか?

メモをなぜ整理するのかということにまず着目しましょう。メモは別に整理しなくても消えません。しかし迅速に必要なメモを取得したいときにアクセス性を高めるためにメモを整理するのです。つまり、言い代えるのであれば「書いたメモに迅速にアクセスできるのであれば整理は不要」なのです。

もちろん整理することによるメリットとして他にも体系としてわかりやすいというのもあります。しかし体系として理解したいのであればむしろディレクトリ構造は貧弱です。むしろそれはグラフ構造のほうが適切だと考えています。

検索に全部を任せよう

まず整理しようと思っても膨大なメモなどになってくるとそれは困難です。まずはそれを認めてください。ではどうやって必要なメモに迅速にアクセスするのか?それは検索です。

少し話がそれますが、私はプログラミングスクールで中高生を相手に講師などもしていました。その際に驚いたのが生徒たちはあまりディレクリ構造を理解していないのです。そしてさらに言えば書類は全部GoogleDriveの1番上のレイヤーに突っ込んでいるのです。若干目眩のする話ではあるのですが、現代の小中高生はすでにディレクトリで階層分けするという感覚は減ってきているのです。ではどうするかというと検索機能でワードを引っ掛けてファイルを開くのです。もはや管理しようという感覚ではなく、必要な時に検索すればいいという感覚なのです。Chromebookに触れ続けているユーザの感覚の違いでしょうか。デジタルネイティブ恐ろしやという感じです。

現代の検索機能はかなり優秀です。ファイルのタイトルでなく中身のワードに何らかが引っ掛かればそれで事足りるのです。NotionやGoogle Drive、Obsidianの検索機能を試してみてください。この辺りは非常に高速で多くのファイルでも検索機能は快適に使えるはずです。

整理をしない整理術のためのモチベとしてまずは「検索すれば大体のものは見つかる」ということを理解しましょう。

直近のものなどくらいは一覧から簡単にアクセスしたい?それは大丈夫。NotionやAnytypeであればSearchで直近の編集したファイルが表示されます。Obsidianはその機能がありませんが、そのようなプラグインがあります。

置き場所のルール

先ほど整理しないと言いましたが、整理しないなりにルールを作ります。ルールは簡単。同じところにファイルを作るだけです。先ほどの例をあげた中高生で言えば全部デスクトップにファイルを置いてるのです。ただそれだけです。

ただこれだけでも検索機能に頼ればある程度は簡単なのですが、もう1階層分くらいは認識して管理することができるでしょう。なのでもう1階層分のルールを作ります。今回紹介するルールは2つです。いずれでも簡単に管理することができますし、実際のところはカテゴリーとして分けたときに完全にお互いが独立(ダブりがなく)でどっちのフォルダに入れようか悩まないのであれば問題ないです。

PARAメソッド

簡単にフォルダを4つに分けるというものです。分け方はPARAの頭文字を取る4つのフォルダです。Project, Area, Resource, Archiveです。これは「作業をサポート・強化し、情報をどこに置くか、そして必要なときにどこでそれを見つけるかを正確に教えてくれる完璧な組織システム」とされています。

Projectではタスクを記載します。やることリストや買い物リスト、今後の予定のメモもここでいいでしょう。とりあえず明確にやることがわかっているようなやつは全部ここでも問題ないです。宿題をやる、買い物をする、資格試験に合格する、こういった期限・目的・成果物が明確なものはここです。

Areaは長期的なメンテナンスが必要なものを記載します。期限もなくずっとやり続けることなどを記載します。人間関係などのように終わりのないもののメモや購入した家の管理など期限がないものとして扱えればここです。

Resourceは知識を保存するところです。レシピなど単体の知識をここに置いていきます。面白かった記事のURLなどもここの中に保存すればいいです。

最後にArchiveです。もうわかる通りに最近手をつけてないとか興味なくなったものなどをここに入れておけばいいです。

簡易的なPARAメソッド

慣れれば結構簡単に使うことができます。視点としてはいつ頃必要になるかという視点を持って分けていく感じです。すぐにやることはProject、普段からやったり確認する必要があるものはArea、他の知識とか必要な時に見返すくらいのものをResourceに、そしてもう当分使わないだろうというものをArchiveにすればいいだけです。

PARAメソッドでは基本フォルダによって実現することを提唱しています。しかしもちろんタグで同様の振る舞いをすることも可能です。むしろそっちの方が簡単な気がします。

簡単ではあるのですが、もう少し細かく分けてもいいかなという気分にもなります。ということで普段私が使ってるのがタイプです。

タイプで分ける

ほかの記事でも激推ししているのがタイプです。簡単に言うと種類でファイルを分けるというものです。実際に見ていただくのが早い自分のObsidianのフォルダです。Setsというフォルダの中にそれぞれの種類のファイルが全部入っているだけです。簡単にそれぞれの用途を書いています。タイプは拡張子みたいなもので、.wavなら音声ファイルのようにファイルの中身とタイプが一致しています。

Bookmarkとかはこんな感じでただリンクを記載しているだけです。

これくらいシンプルな方がやりやすいです。あとはそれぞれのタイプにあったテンプレートを作成し、それぞれを使うことで対応可能です。

Definitionはわからない単語などをメモするときなどに使います。単語をファイル名にします。そしてこのような感じで参照で単語を表示させることができます。

自動でカテゴリ分けをしてくれるプラグインがあるので次を使えばObsidianで利用できます。

Anytypeだと次のようになっています。

おわり

メモの整理は、必ずしも完璧に行う必要はありません。むしろ、必要なときにすぐにアクセスできる仕組みさえ整えれば、それで十分と言えます。現代の検索機能をフル活用し、複雑なフォルダ分けや厳密な管理から解放されましょう。私が紹介したような「整理しない整理術」を実践することで、メモ管理のストレスを大幅に軽減できます。

最終的には、自分にとって使いやすい方法を見つけ、実行することが重要です。メモはツールであり、目的ではありません。あなたの創造性や生産性を最大限に引き出すために、最適な方法を模索していきましょう。整理にとらわれず、自由にメモを活用していくことが、新たな発見や成長につながるはずです。

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