肉体が 老いていくのを ただ見ている
疲れた身体にフローリングは冷たすぎる。 金曜の夜はあっという間に土曜日に変わった。
あれから どれくらいの月日が経ったのかは どうでもいい。 疲れているし、今の自分に意味はない。 あの時の記憶は 断片的だ。 ひたすら泣いた。 泣いて泣いて泣きながら眠り、目覚めて泣いた。 終いには嗚咽する声も出なくなった。 そして 感情が止まった。 真顔で目が覚めた。 ベットから起き上がり 向かったのは キッチンだった。 蛇口をひねった。 激しい勢いと 恐ろしい音で 水が一気に跳ね散った。 慌てて止めた。 今度は少しだけ開けて グラスに汲んだ。 粘性のある銀色の液体