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キャリア教育コーディネーターのお仕事を知ろう【4月定例会レポート】
Eキャリ部のしゅんです。
4月17日(日)に開催した今年度最初の「定例会」の様子を、少しだけお届けします。
Eキャリ部では月に1回、オンラインで「定例会」を開催しています。
4月の定例会では、名古屋市内の公立高校にキャリアナビゲーターとして勤務されている こはるさんに、学校現場のキャリア教育を支援するお仕事についてお話を聞きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1650973024678-ibDP2YMsrn.jpg?width=1200)
話し手:伊藤 遥さん(こはるさん)
https://note.com/coharu110
名古屋市の公立高校で「キャリアナビゲーター」として勤務
キャリアコンサルタント、キャリア教育コーディネーター
Eキャリ部には2021年9月から参加
以下に、こはるさんの詳しいインタビューが掲載されていますので、こちらもぜひご覧ください。
≫ キャリア教育コーディネーターのインタビューページ(NPO法人アスクネットWEB)
※名古屋市「キャリアサポート事業」
名古屋市では、市立の中学校、高校、特別支援学校にキャリアコンサルタントの国家資格をもつキャリアナビゲーターが常駐し、キャリア教育の授業づくりや進路選択などの支援を行っている。
・2018年10月:小・中・高2校ずつ、計6校のモデル事業がスタート
・2020年10月:小・中・高、特別支援学校 計30校に拡大
・2022年4月:中・高、特別支援学校 計30校に常駐
*同一趣旨の事業をまとめて記載(事業名称や受託法人等に一部変更や違いあり)
※「キャリアコンサルタント」
職業選択や自己理解などの支援を通じて、キャリアを支援する専門家。国家資格。
※「キャリア教育コーディネーター」
社会や地域と学校とをつなぎ、キャリア教育の支援を行う専門家。キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会の認定資格。
キャリア教育に関わる仕事をするようになったきっかけは?
前職では企業の人事として新卒採用に関わっていました。
その中で、自分の「強み」「らしさ」「大切なもの」に気づけていない、優秀な学生さんたちにたくさん出会ってきて、大学生よりも早い段階で、自分らしさを見つけられる機会があっても良いのではないかと思うようになりました。
誰もが、自分の強みやその人らしさを理解でき活用できるようになったら、この国はもっと豊かに、素晴らしい国になるのではと思っています!
学校ではどんな業務をされているのですか?
大きくは、「自分を知る手助け」と「社会を知る手助け」の2つです。
この2つに沿って、主に総合的な探究の時間の授業づくりを支援したり、希望する生徒の面談を行ったりしています。放課後にキャリア支援につながるイベントの開催もしています。時々、先生と一緒に教壇に立つこともありますが、基本的には授業づくりの支援や、外部の社会人と交流する機会づくりなど、コーディネート業務が中心です。普段は職員室に常駐しています。
※学校のニーズによって業務内容は大きく変わります
「ある日の業務内容の一例」のスライドを見たイベントの参加者からは、「掃除まで一緒にやるんですね」というコメントも出ていました。
お互いの「だからこそ」を、活かし合い高め合う
掃除や模試の仕分けのお手伝いなど、小さなことでも自分にできることはないか、学校組織の一員として意識して取り組むようにしています。(もちろん、迷惑にならない範囲で)
キャリアコンサルタントはキャリアの専門家ですが、一方で先生には先生にしかできないことがたくさんあります。実際、学校には驚くくらいのたくさんの仕事や役割があり、それを先生がほぼすべて担っています。
先生方も私たちも「生徒のために」という思いは共通です。
先生が先生の仕事に集中できるように支援する、ということも、よりよいキャリア教育を実現する上で必要な役割の一つだと思っています。先生方「だからこそできること」と、外部の人材「だからこそできること」を活かし合い、高め合う姿勢が大事だと思っています。
そうやってともに作業をしながら少しずつ関係を築いていく過程で、ふとしたきっかけから、先生方や生徒の思いに触れることもあります。それを見逃さず、拾い上げることが大切だと思います。
「自分で切り拓いて仕事をつくっていくこと」がめちゃくちゃ必要
キャリア教育コーディネーターの講座で、学校現場の先生方の業務についてある程度学んではいましたが、実際の先生方の業務の多さは想像以上でした。
「待ち」の姿勢では、先生からも生徒からも相談や面談の依頼は来ません。
学校組織の一員として、受け身ではなく前のめりで、先生方と協力しながらキャリア教育を推進していく「行動」と「関係づくり」が大事です。
参加者からは、キャリア教育コーディネーターの資格に関する質問も。キャリア教育コーディネーターの資格を取得する際に学ぶことや、学んだことがどのように役立っていると思うかについて、お話しいただきました。
より良い仕事をするために、学校現場への理解は不可欠
キャリア教育コーディネーターは、学校・生徒と社会をつなぐ役割をする人です。
キャリア教育コーディネーターの育成研修では、学校とはどういう組織なのか、キャリア教育が学習指導要領の中にどのように位置づけられているか、コーディネートするときの流れや注意点などを学びます。また、実際に授業をコーディネートする実践なども行います。
個人的には、就業直後においては、キャリコンの知識よりもキャリア教育コーディネーターの知識の方がとても役に立ちました。
学校現場で働く上で、先生たちの業務の状況や学校の仕組みを知っていることは大きいと思います。それらがざっくりと頭に入っているだけでも、コミュニケーションの取り方や、物事の運び方に対する配慮が変わります。
また、学校という組織の仕組みや背景の知識があることは、先生方や生徒たちとの日々のやり取りの中から、キャリア教育と結び付けられる「きっかけ」を拾い上げる力にもつながっていくのかなと思います。
学校現場と外部人材との協働にどんなことが大切なのかを知ることができた、とても貴重な時間でした。
こはるさん、ありがとうございました!
■ Eキャリ部について
Eキャリ部は「キャリア教育」に関心を寄せる大人が集まるオンラインコミュニティです。2020年9月に発足し、現在メンバーは100名を超えました!(2022年4月時点)
誰もが、ありのままの自分を受け入れ、自分らしい選択ができる社会を目指して――そのための支援の形を、模索しながらつくっています。これまでに、小中学校のキャリア教育の授業づくりやオンラインでのワークショップなどを行ってきました。
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