私がルッキズムにびびったときのお守り ※荒治療注意
休日ほどせかせか動いてしまう。資格勉強をし、風呂の汚れを一掃し、祖母の面会に出向き、平日の副菜を大量生産し、「休日って何?」と枕を濡らす。歩数が355歩、なお濡らす。(日々の目標8000歩)
~本題へ~
綺麗な人を見るのが好きだ。K-POPにドはまりしていた10代、なんの疑いもなくルッキズムを受け入れていたように思う。
しかし年を取ってくると、外見だけが全てではないことがさすがにわかってくる。0でもないが少なくとも100ではない。
こういう本を読んだ。
タイトルが破壊的だが、この本において「ブス」とは、外見だけで食っていけないほとんどの女性を指している。外見だけで金になるのか、仕事になっているかという基準。なるほどと思った。
そうか、ならば、外見で仕事にならないなら私はブスなので、それ以外の武器を育てていくしかあるまいなという生存戦略が、はじめてそこで立てられる。今でこそやっと。
さかのぼること中高の多感な時期は、本当にそのあたりがまとまっていなかった。少女時代が好きで、無理で無駄な体に悪いだけのダイエットを何種類も試したし、メイク用品は使いきれない量を買った。(あれなんなんだろう。目的もなく可愛くなりたい1本で突っ走るやつ。)
そのテンションは大学まで持ってきていて、可愛くなりたい!と彼氏しか勝たん!の完全パッパラパーの黒歴史も爆誕している。勉強しとけ、本当に。
敬愛する漫画家・すえのぶけいこ先生の『リミット』の一コマを思い出す。クラス1のマドンナ・さくらがトイレの鏡でビューラーをしながら「楽しく生きるためには必要だよ?ベンキョーもメイクも。世間はバカとブスには冷たいからね」と主人公に語りかけるシーンがある。高校生にして人間の本質を掴んでいる…賢い。(このコマが裏垢女子のヘッダーに使われていたりする。著作権!)
まあなんせルッキズムにぶち当たる女性は星の数ほどいるのだと思う。誰の言葉かわすれたが、ニュアンスだけ覚えていて、「男性はいろんな価値観で評価してもらえる。でも女性は見た目1本でしか見てもらえない」というようなものがあった。なんとなくわかる。
テレビを見ていても、男性は面白さや賢さ、競技の上手さとかいろいろな観点から評価を得られるが、女性は「可愛さを前提とした上で」なにか一芸に秀でていないとそもそもあまりテレビに出ていない気がする。ただ男性も清潔感は最低限持っておかないと厳しい、とかはあるのかもしれない。
(※女性だけがつらいとか、男性の方が楽だとか、そういう無駄な分断を誘うようなことは1ミリも思っていない。どっちもそれぞれつらい。だから互いに支え合う必要がある。)
なんの話をしていたんだ。ルッキズムか。
ただ最近は、婚活で相手に求めるものが男性女性ともに、見た目と経済力の2つあるそうで。理由は忘れました。男女で求める見た目のディテール(?)は違うだろうが、どちらにも求められているのが現状っぽい。とすると男性もルッキズムにぶち当たるのが現代かなと思う。
思い付くがままに打っている散文なのでタイトルが忘却の果てなんですが、何だったかな。ルッキズムについては初めて書いたし、私自身、目元の整形をしているし、そのときは申し訳なさから号泣しながら母親に承諾書を書いてもらったし、というのでけっこうネタがあったのだと思う。
タイトル見ました。お守りのこと。
結論から言えば「九相図を頭にぶちこむ」です。
この記事↓がよくまとまっているので(誰目線やねん)読んでほしいと思います。
死体を路頭に放り出し、どのように姿を変えていくのか、ひとつひとつ描いたものが九相図なんですが、「なんぼ美女でも死んだらこうなるんやぞ」と僧侶を煩悩から目を覚ますための斬新な取り組み。芸術は爆発だ。
本来男性の煩悩向けの九相図ですが、私は今の時代を生きる女性として活用している。「なんぼ美女でも死んだらこうなるんやぞ」である。
整形しても大きな変化はなかったし、ただマイナスをゼロにはできて嬉しかったというだけで、それ以上を求めてもキリがない。毎日生きているだけで経年劣化する。アンチエイジングとかいって抗うのもいいが、やりすぎはどうかと思う。年齢を受け入れて、完全に白髪になった女性は素敵だ。毛穴がどうのとかより表情だし、言葉選びだ。
刹那主義もいいが、もっと視野を広く人生を謳歌したい。女性に産まれたからといって見た目1本に縛られ視野狭窄になって、整形依存にならなくてもいいし過食嘔吐しなくてもいい。どこかであきらめは必要だが、ひとつあきらめると別のものが得られる。それをガラクタだと思ったとしても、時間が経てばかけがえのない宝物になっていたりする。
こんな顔に産みやがってと両親を恨んだ過去もあったが、もはや他人事である。「年を取るのは悪いことばかりじゃない」という既視感のあるフレーズを、25歳8ヶ月でしみじみと思う。