【後編】EKKYO.CONFERENCE vol.15 - バイオミミクリー×あなたの専門領域 -
こんにちは!
EKKYO.HUBにて越境カンファを担当してます長山です。今回、再びバイオミミクリーに関する回を開くことができましたので、そのレポートをさせていただきます。自然を感じながらリラックスしてお楽しみいただけたらと思います。こちらは後編です!☘️
対談
ここからは平澤さんの方から質問を投げていただき、東さんに答えていただくコーナーを設けましたので、そちらの様子を一部ご紹介します!🎥
Q1. 人間主体ではないデザインとは?
平澤さんは人間主体のデザインの危険性を聞いた上で、人間主体ではないデザインとはどのようなものか疑問を持たれました。これに対する東さんの回答としましては、私たち人間が自然をリソースと捉えて使っている面があるなかで、それが良いとか悪いとかではなく、サステナブルを目指すために今までと違うマインドセットを持つべきではないかと考えていらっしゃいます。
Q2. 組織や社会システムに対してどのようにバイオミミクリーを組み込むか?
自然界の共生には様々なパターンがあります。その中からメカニズムを抽出して、どれが現在考えている問題に当てはまっているか考えてみましょう。
Q3. 東さんは、世界のどこが変わると(例えば)カンボジアで見たゴミ山のような問題が解決すると思いますか?
問題が感情を伴い複雑に絡み合う仕組みになっているので、ビジネスのフレームワークが通用しなかったり、構造的には解けなかったりします。だからこそ、複雑なものを紐解くというより、新しいもの・作りたいものを作るという方向性が良いのではないかと考えています。構造を変えるためにはメンタルモデルを変える。私たちが見ている世界を変える必要があり、人の認知を変えるきっかけになればと思い、バイオミミクリーを続けているともお話しされました。
問い②私たちが自然界から学べることは?どんな可能性があるか?
脳を止める
現代において「今を生きる」人はどれくらいいるでしょうか。人は良くも悪くも脳内でロジカルに考えられる生き物なので「明日何しようかな」とか「社会って何かな」とか考えてしまいます。もっと私たちが体をバランスよく使って「こうしたいな、ああしたいな」と思うことを大切にしていくべきではないでしょうか。
全てロジカルに捉えるのではなく、そのときそのときで最適解を選ぶことも有効かもしれません。これは植物の根っこもやってますし、自己組織化(wikipedia:物質や個体が、系全体を俯瞰する能力を持たないにも関わらず、個々の自律的な振る舞いの結果として、秩序を持つ大きな構造を作り出す現象)に近い考え方です。
では、「組織に必要な最低限のルールってなんだろう?」という問いが生まれると思いますが、こちらの問いも昨年の越境カンファvol.9.5にて議論されてますので、よかったらご覧ください。
バイオミミクリーから学ぶ越境
越境する、特に異分野から学ぶということに関しまして、バイオミミクリーから学べることは多いように感じます。これまで私の中で、バイオミミクリーと聞くと、自然を模倣する観点が強かったです。しかし今回の回で、自然に敬意を払い「持続可能な自然と私たちの関係性」を意識することがさらなるポテンシャルを引き出してくれると感じました。さらにいうと、生き物や異分野から学ぶ際に、その形態/挙動/原理だけを学ぶのではなく、その生き物もしくはその分野に関わる人たちの「態度」を学ぶことが大切だと感じました。
私は、鳥の視点を物理的に借りても鳥の視点を真に借りることはできないと思います。これはアートの話に近いかもしれませんが、人間が写真のように世界を見ている可能性があるからです。同じ映像を見ても感じ方が違うと思いますので、改めて自然の立場にたって、考えるのを止めたりしながら感覚と論理を擦り合わせる必要があるのかなとか思ったりします。
知ること。測ること。そして自分が見ている世界がちっぽけなものだと認識することで自然を含む周りへの敬意が芽生えてくるのではないでしょうか?
東さんの発表スライドの中で、自然界の原理原則に「協力する者に報いる。」という言葉がありました。「ありがとう」や「ごめんなさい」を言いましょうとか、何かしてもらったらお礼をしましょうとか、私たちが呼んでいる当たり前のことをちゃんとやろうというのは、実は自然界の原理原則に従っていたとも言えそうです。
参加者の皆さまの感想
登壇されたお二人の感想
自然に近づきたい方へお知らせ
今年(2024年) 8月10〜12日に福岡県の糸島にてEKKYO.SUMMIT 2024を企画中です!
自然と触れる企画も考えておりますので、情報解禁をお待ちください🙌
前回の仙台でのサミットはこんな感じでした!🌊