生成AIを利用した次の小説の形
小説の作り方は古いと言われながらも今日まで存在していたのはその情報量と理解のしやすさ、それはある種その人の思想や癖、さらにはその内容の”本質”を知れるわかり易さにあると思う。
生成AIと創作活動
生成AIを利用した小説の作り方は今までの作り方とは違い、次の項目における「AI小説に必要な要素」にあるものを混ぜたり組み合わせたり単体で使用すれば良いと考えられます。
現状、無料のものが溢れたこの世界では文や動画といったコンテンツは飽きられていますね。では全体の皆が欲しているのは何かといわれれば「体験」だと思われます。
創作する体験と創作物での体験、そうして実体験と重ね合わせる。
この記事ではAIで小説を書いていく未来を考察していますが、小説以外でもこれを取り入れることはできるでしょう。
これはAIに出来なくて人間に出来ることをまとめた為ともいえます。
その人が今思っていることや、今感じている感情、それを文という中で体験(誤解)させるように生成AIが振る舞う。自動で生成される手前のプロンプトや物語の構成を人が行い、あとの作業はその読者が望むもの(想像、欲望)が提供される。
こうなるとテーマだけが重要になる、ただその読者の想像を超えないので推理小説やサスペンスをつくる場合はそのトリックは予め用意しておく必要がある。
こうなるとそのサスペンス的な展開に意外性を持ちながら、他の心理描写やキャラクターは各々の好みのものになる。つまり、通常の長々と描く描写だけを書かない、ネタの部分と推理系ならゲーム性、そういった部分的な要素だけ人が用意する。
あるいはそのネタもAIに用意させ、それを初期設定の値にしてから生成AIに任せる、あるいは心理描写を人間が描き、そのネタをAIに任せる。
これらの考え方や取り組み方が次の創作の形となるでしょう。
AI小説に必要な要素
インタラクティブAIノベル
感情AIノベル
パーソナライズド・フィクション
多メディア融合AIノベル
感情
そのときの個人の状態を知るために、物語が始まる手前で心理テストを行う。性別(自認)、年齢、生年月日、これらも登録。そうして好きなジャンルや趣味といったもののカテゴリを登録してもらい、各々の癖を反映する。
それらが揃って初めて物語が生成されていく、あとは上記にある事柄を実行していく。これをアバター化して、無料で出来る範囲と有料で出来る範囲とで分け、シームレスに展開する。
文と音楽と画像とアニメーション
これは漫画と言っていい、文が生成されキャラクターが生成され、その状況に応じて音声や音楽や音が流れる、WEB漫画によくある作り方だ。
今まではその開発に時間がかかりすぎたものだったが、それが自動で生成されるのでその不便さがない、それを態々漫画や動画にせずに文章で表現する必要があるのかというものの不合理さが無い。
現状その開発は可能だけども、今の生成レベルだとまともなものができないでしょう。人物が物体にめり込んだり、音と絵が一致しないとか、文と情景がマッチしていないとか、よってそのアプリやデバイスのテストプレイが人間のやることになる。
生成AIでの創作活動の商業化
そのアプリ等々のテストプレイをひたすらにやらせて練磨していった生成AIを提供する、そうなって初めて売り物としての価値のあるものになる。
中小企業はその元となるものを開発して、テスターを雇い、そのテストプレイで学ばせたAIのデバイスやアプリを売る、上位の人らはそのテスターの規模が大きいからすぐに良質なものをつくれるという格差が生まれる。
これの難しいところはテスターをAIに任せられないところ、理由はAIに学ばせるその相手が人の感情や不合理性だから。
例えば現段階でその創作のみに特化させるAIの教育を行うよりも、科学的な分野に持っていきたい訳で、ある段階でその創作の分野は各々個人やそのグループ内で必要とされる流れ、この流れが絶妙に遅らせられている為に誰かがそれに活動的にならないといけない訳だ。
しかし、その創作活動の大変さからそこから楽をされるのを恐れて逃れるようにしてしまうのが現状の作家の立場でしょう。
人が創作物やあらゆる事柄に対してどのように感じるのか、それをAIに学ばせる必要がある。よって、人に対してのアプローチでしか得られない創作活動になっている、これはわりと地道な作業になると思われる。
過去にあった哲学と歴史だけでは足りない、個人間の理解という範疇に入るその生成AIを利用した創作活動は不条理や不整合、非効率的思考、非合理性、成立しない式、例えるなら人の中にある虚数のようなものを理解させるということに他ならない。
これが次の創作における働き方や小説などの個人間の趣味の創作の形になっていくでしょう。
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…最後に。
例えばここに書いた内容で生成AIを利用すれば、あるRPGがあったとして好みのキャラクターをつくれれば楽しくプレイできる、格闘ゲームでも好みのキャラクターがいれば没頭できる、オープンワールド系で交流がある場合、VRの世界のようにこれは自分の分身であるという理想の外見をしたキャラになることもできる、現状ここに制限があるがその制限を突破できるMODに似ていると考えて良い。
それはこの記事で書いたことを可能にできる小説のサイト作りやアプリ等々を開発するということだが、それはいろいろなところで作られている。しかし、簡単なもので文でしか存在しない。
それをもっと深いものにするにはそのネタをあらかじめ用意することと考えて自然だ。これは読者のことだけを知っているだけだと生成されるものが想像以上のものが作られないから、よってネタにはこだわるべき、となる。
というよりもこと生成AIでの創作活動というのはその部分でしか人が関与するところがないともいえます。
骨組みだけ作っている張りぼて状態から完成=スタートとする、これは柱(ネタ)だけがあるイメージ。
キャラクターの設定だけがあるとか、設定はあるけど見た目は読者の自由に生成されるとか、あるいはキャラも設定もネタも用意して、その中で物語が個人の求めるように生成されるといったもの。
あとはインターフェースは拘り、綺麗に整っていて見た目もよくスムーズに動けば良質に感じられそうだ。
ただ、これはAIのモルモットになる人間という図式が出来上がっていくことを意味する。
AIは「これか?」「あるいはこれか?」と次々に生成していって人間の好みを探っていく、これに対して人は飼われている猫のように「そうそうそれでいいんだよ」と横柄にAIに飼われる愛玩動物のように生きていくという状態に他ならない。
以上…。
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