いいなあ。と思う回数を増やすこと。
たまに「陸上競技にお詳しいですね」と誤解されるのですが、これが全く詳しくないのです。記録とか全然知らないし、覚えるつもりなかったりするし、いま「男子マラソン日本記録は?」と聞かれても「2時間5分台なかばくらい」としか答えられない。そういうのは、その場でググれば、すぐにわかることなので、覚えようとしてないという節もちょっとありますが、たぶん、傾向として「記録」そのものにあまり感動しないのだと思います。それよりも、いいシーンにどれだけたくさん出会えるかということを楽しみにしているところがあります。
2019年は女子棒高跳をずーっとみてました。棒高跳びそのものは全く詳しくはなかったのですが、5000mスタートを観るために、トラックを移動していると、たまたま目の前で女子棒高跳びがはじまっていたのです。
棒高跳びは跳躍が終わるたびに、選手はフォームや修正点を確認するために最前列に陣取っているコーチのもとにかけよってきます。5000mのスタートを正面から迎え撃つような場所に陣取っていると、次々と棒高跳びの選手がぼくのそばにやってくる。そこで知るのです。「跳躍選手はスーパーモデル集団のようだ」ということに。とりわけ、棒高跳びの選手は腕力も脚力も必要な競技なだけに、そのボディの迫力に純粋に感動するのです。
2019年はそうやって「はあああ。美しい」と思いながらトラック種目の隙間をぬって、棒高跳びのピットまで走っていきました。そうやって「いいなあ」と、思った回数だけ、覚えている。ということで、昨年、一番観に行ったのは、カナダのアリシャ・ニューマン選手。
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月刊 EKIDEN NEWS
月刊といいながら、一日に何度も更新する日もあります。「いつかビジュアルがたくさんある陸上雑誌ができるといいなあ」と仲間と話していたんですが…
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