中央大・吉居大和のラスト400m
箱根駅伝は来年の話だとして、今年、一番の楽しみにしているのは、日本選手権男子5000m決勝だ。実力からみて、松枝 博輝(富士通)遠藤日向(住友電工)この二人の争いになるとみて、間違いはないのだけれども、この5000mをさらに面白くしてくれそうなのが、中央大1年生吉居大和の存在だ。今シーズンはホクレン深川、千歳、そして全カレと3レースをみた。どれもラスト400mの切れ味が笑ってしまうほどにすばらしい。
ホクレン深川5000mBでのラストラップ。
後に、ホクレン網走5000mでは13分28秒30で走ったカネボウ長谷川柊を100mで置き去りに。
13分38秒79。この400mで長谷川に8秒近くの差をつけて組トップでゴール。このときのシューズはアルファーフライ。ホクレン序盤は好タイムが続出したため「アルファーフライ効果」かと思いきや、ホクレン千歳ではスパイク(ドラゴンフライ)を履いて出走。
松枝、遠藤のふたりはオリンピック参加標準13分13秒50をみすえた、5000m13分10分台への突入が目的。
吉居は松枝、遠藤を追うことで無理にフォームを崩すことなく、自分のリズムでハイスピードでラップを重ね、ラスト400mは一気にあげ、13分28秒31でゴール。U20日本歴代トップ。日本人学生歴代7位の記録を1年生にして叩き出す。
どのレースでもそうなのだが、これだけのハイスピードであがってきながらも、毎回、吉居はゴール後もきつそうなそぶりをみせない。
まだまだ伸びしろがあると思わせるのだ。
そして、大注目の中でむかえた全カレ5000m。吉居は13分40秒04で圧勝する。報知スポーツの太田さんがレース中もラップを吉居のラップを測っていた。ラスト1周はなんと56秒だったという。
それでは、ここでその56秒であがってくるラスト1周を連続写真でお届けしよう。この時点では吉居は消えている。
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月刊といいながら、一日に何度も更新する日もあります。「いつかビジュアルがたくさんある陸上雑誌ができるといいなあ」と仲間と話していたんですが…
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