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Forever Faster
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オリンピック・世界陸上における女子走高跳は全競技の中でひときわ美しさが際立つ競技だ。しなやかで均整の取れた肢体、まるでスーパーモデルのような佇まいを備えた選手たちが世界中から集まってくる。その姿は、軽やかな助走から空中へと舞い上がるまで、まるで優雅な舞踊を見ているかのようだ。
そんな中、女王・ヤロスラワ・マフチフ選手の助走は、一見するとまったく異質に映る。多くの選手たちが流れるように水平を保ち、助走に入るなか、彼女だけは腕を極端に大きく振り、一歩一歩飛び跳ね、大きくデフォルメしたような助走をする。傍目にはドタバタとした動きに見えるし、そのフォームは「スマートさ」という観点からすれば、どこか違和感をともなうものだ。
なんで、あんな動きをするのだろう?彼女の跳躍を間近で観ることができるときは、近づいて、その助走に注目するようになった。あるとき、気付いた。マフチフ選手も他の選手のように、そのルックスもスタイルもスーパーモデルのようなのだが、そのほかの選手たちは、腰回りもすらっとしているのに対して臀部が圧倒的に発達しているのだ。
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