今日の一枚/ペースメーカー

一枚、写真を現像して、そのあとに写真とは関係のないテキストが続くという「一枚の写真」。最近は写真にひっぱられる傾向に。
こちらは「第105回日本陸上競技選手権大会・20km競歩 兼 オレゴン2022世界陸上競技選手権大会 日本代表選手選考競技会 兼 杭州2022アジア競技大会 日本代表選手選考競技会」女子20kmで先頭で歩く岡田久美子選手（東京陸協）。最近は大会のタイトルがやたらと長い。特にマラソンはひどい笑　

別大毎日マラソンは
「第70回記念別府大分毎日マラソン大会～
　ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ～
（兼）オレゴン2022世界陸上競技選手権大会日本代表選手選考競技会
（兼）杭州2022アジア競技大会日本代表選手選考競技会
（兼）マラソングランドチャンピオンシップチャレンジ
（兼）第22回日本視覚障がい男子マラソン選手権大会
（兼）日本実業団陸上競技連合海外派遣男子選手選考会」

大阪マラソンは
「第10回大阪マラソン・第77回びわ湖毎日マラソン統合大会
（兼）ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ
（兼） オレゴン2022世界陸上競技選手権大会
 　　　マラソン日本代表選手選考競技会
（兼） 杭州2022アジア競技大会マラソン日本代表選手選考競技会
（兼）マラソングランドチャンピオンシップチャレンジ」

いろんな選考を兼ねているということは、順位だけでなく、参加標準タイムも重要となる。オレゴン世界陸上女子20km競歩の派遣設定記録1時間30分00秒。これを切って優勝すれば、即内定。スタートと同時に岡田選手は目標タイムを目指して歩きだす。いつもであれば、世陸、オリンピックとともに代表として歩いた藤井菜々子選手と二人でハイペースを刻むところだが、藤井選手は世界競歩出場のため、今大会には出場せず。岡田、藤井両選手のスピードがずば抜けているがゆえに、同じペースで歩く選手が不在となったがゆえのひとり旅。派遣設定記録を狙うにはこの日の神戸はあまりも風が強すぎた。1時間33分28秒。

競歩は周回コースで行われる。「向かい風も逆走すれば追い風にもなるんじゃない？」と素人考えで思うところだが、吹いてくる風と歩くスピードが掛け合わさるわけだから、ただ立っているだけで感じる風と実際に選手が感じる風圧は異なる。折り返すたびに、スタミナが消耗されていく。追い風区間は背中を押されるいっぽうで、前からの風が「無風」のように感じる。この日、追い風区間は正面から直射日光を浴びる形となり、汗がひかない。寒さと暑さが交互にくるという見た目や気温以上にタフなレースとなった。