見出し画像

やる気元気勝木

世界陸上ドーハの会場から迷いに迷って
ようやく競歩50kmの会場についた。
カメラをかかえて給水ポイントに向かうと
日本代表チームスタッフが集まっていた。

この日のドーハは深夜にもかかわらず
立っているだけで、身体中から汗が吹き出し
目に汗がこぼれて痛くて痛くてたまらなかった。
期間中、一番過酷な状況は競歩50kmだった。

日本代表ウェアに身を包んで取材をしている
ぼくらを見つけると、スタッフの方から
「ご苦労さまです」と声をかけられた。
いやいや、みなさんのほうこそ、と思いながら
「さあ、応援しますよ。やる気、元気、勝木!」
と返すと、スタッフの顔がさっと曇り、
「いや、そういう状況じゃないんですよ」と。

そのうち給水ポイントにレース序盤にも関わらず
すでにフラフラになって歩き続ける勝木選手が現れた。
「勝木さん!」と声をかけると
おそらく意識は飛んでると思われながらも手をあげて
大丈夫という仕草をする。

誰が見ても、ここから後、数十キロを歩き続けるのは無理だ。
いつ辞めてもおかしくない。
しかし、勝木選手は完走した。
27位4時間46分10秒。
ボロボロになって引き上げていく勝木選手に
声をかけることができなかった。

日本選手権競歩20km。
勝木選手が歩く姿を観るのはドーハ以来だ。
レースがはじまり、折返しからの直線を
勝木選手が戻ってくる。
コースに近づき、こちらに気づくとピースサインを送ってきた。

ここから先は

41字 / 1画像
ツイッターや「今日の一枚」では掲載するタイミングをうしなった写真やテキスト、これからやってみたいことなどを、ここでこっそりとはじめています。ちょっとびびって月10回と書いてますが、一日10回更新する日もたまにあると思います(笑)情報誌のようなことを期待している方はやめておいたほうがよいかも。ツイッターやオープンなネットとは違ってクローズドかつバズらない場を作ろうと思います。

月刊 EKIDEN NEWS

¥700 / 月

月刊といいながら、一日に何度も更新する日もあります。「いつかビジュアルがたくさんある陸上雑誌ができるといいなあ」と仲間と話していたんですが…

サポートと激励や感想メッセージありがとうございます!いただいたサポートは国内外での取材移動費や機材補強などにありがたく使わせていただきます。サポートしてくださるときにメッセージを添えていただけると励みになります!