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DXハイスクールの特別支援学校での取り組みについて調べてみた

正月休みの間に、京都府立中丹支援学校のWebページについての記事が一部でバズっていました。

教務の先生、更新作業が大変だろうなと思います。
自分も学校のWebページに関わりますが、授業と関係が無い仕事はできれば後回しにしたいです。
でも、広報活動は特別支援教育への理解啓発のために必要ですから、全くやらないという訳にはいきません。


そういえば、文部科学省DX加速化推進事業(DXハイスクール)では、採択校に対してホームページ等を活用して内容、経過、成果等を発信するように求められていることを思い出しました。

6.事業成果の積極的公開 本事業に採択された補助事業者は、補助期間中及び終了後に、文部科学省及び各事業者のホームページ等を活用し、事業の内容、経過、成果等を社会に対して積極的に情報公開することにより、高等学校等におけるデジタル等成長分野を支える人材育成の充実に協力すること。

高等学校等デジタル人材育成支援事業費補助金 (高等学校DX加速化推進事業)実施要領

他校の状況は気になります。
noteやX(旧twitte)、facebookで毎日のようにDXハイスクールについて検索をかけていますが、高校では外部講師を招聘したという記事がうじゃうじゃ出てきます。
でも、特別支援学校についてはどうなのでしょうか?。
正月休みにちょっと調べてみたくなりました。

なお、関連する記事にリンクを貼ってありますが、怒られたら消します
(画像の直リンクではないので大丈夫だろうと思うのですが)。
また、私の学校のことはすっとぼけて書いていきます。
公開している情報を調べれば簡単に特定できますが。


特別支援学校の採択校は13校

文部科学省の報道発表資料によると、DXハイスクールの採択校となった特別支援学校高等部は13校あります。

https://www.mext.go.jp/content/20240416_mxt_koukou01_000033692_005.pdf

検索をかけてみます。

  1. 青森県立弘前第一養護学校

  2. 福島県立郡山支援学校

  3. 栃木県立聾学校

  4. 東京都立墨東特別支援学校

  5. 愛知県立豊川特別支援学校

  6. 愛知県立小牧特別支援学校

  7. 大阪府立だいせん聴覚高等支援学校

  8. 兵庫県立和田山特別支援学校

  9. 兵庫県立氷上特別支援学校

  10. 兵庫県立高等特別支援学校

  11. 岡山県立早島支援学校

  12. 山口県立萩総合支援学校

12校しかない!?。
おそらく学科を併置する学校が1校入っているのではないかと思います。
それらの学校で、現時点でどの程度記事が書かれているのか調べてみました。

DXハイスクールの記事がある学校は3校

採択校決定の発表があった令和6年4月16日以降の12校のトップページとブログ記事を確認しました。
DXハイスクールの文字が入ったページがあったのは3校でした。

福島県立郡山支援学校

肢体不自由の特別支援学校です。
高等部にDXハイスクールで購入した物品についての記事がありました。
1年間でこれだけの機器が入ってきたら、ICT環境は一気に充実しますね。

データロガー・ドローン・VRゴーグル

電動スクリーン、プロジェクター、大判プリンター

レーザーカッターと3Dプリンター

News&TopicsのICT自主勉強会の記事で、DXハイスクールで3Dプリンターを購入するとのことで、Tinkercadの勉強会をやったと書いてあります。

大阪府立だいせん聴覚高等支援学校

普通科、工業テクノロジー科、情報コミュニケーション科、ライフ・サポート科があり、卒業後に専攻科がある学校です。
採択校が決定してすぐに特設ページを作っていた学校で、あまりの速さに驚きました。
文科省はこういう学校を想定していたのだろうなと思い、うちの学校が手を挙げてよかったのだろうかと不安になったものでした。

AmiVoiceAPIを組み込んだ音声認識ソフト開発をするとのことです。

ブログを見ると、DXハイスクールの文字はありませんが、文化祭の記事の中に『工テクワールドXⅠ』、『AR Photo World ~未来のレンズ~』というものがありました。
自転車をこぎながらのゲームやARなど、どのようなものなのか興味があります。

岡山県立早島支援学校

肢体不自由と病弱の部門がある特別支援学校です。

12月13日に行われた「早島支援学校デジタルフェス-文部科学省DXハイスクール事業実践交流会」については、うちの学校にも案内が届いていましたが、校内行事とぶつかっていたので参加できませんでした。
今年度、DXハイスクールをテーマにしてここまで大々的なイベントを開く特別支援学校は他に無いので、たまたまの偶然を恨んだものでした。
OriHimeやtemiロボット、デジタルミシン、視線入力装置などを活用しているようです。

開催報告の記事がありました。

また、面接対策や仕事体験の記事にDXハイスクールについての記載がありました。
リモートワークで就職に結び付けたいというのは、うちの学校も同じです。

北海道手稲養護学校三角山分校との交流の記事もありました。
モニターアームだと画面を顔に近づけるのが楽なので、視覚に配慮が必要な生徒に良いですね。
うちの学校はタッチパネルなので、高さがあると触れなくなってダメか。

余談

岡山県立早島支援学校に入出力支援装置についての記事がありました。
GIGAスクール構想の入出力支援装置は、せっかく文科省が1,000万円まで全額補助すると言っているのに、たまたま申請年度の担当者が装置についての情報に疎いと次の機会まで購入できないので、恐ろしいです。

兵庫県立和田山特別支援学校と兵庫県立氷上特別支援学校でeスポーツをやっているという記事がありました。
何のシステムだろうかと画像検索したところ、ハッピーブレインのUDe-Sportsだとわかりました。
DXハイスクールでハイスペックのパソコンを購入してeスポーツをやっている高校もあるので、特別支援学校でのeスポーツも良いですね。

まとめ

現時点ではWebページにDXハイスクールに関する記事を載せている特別支援学校は3校でした。
誰だったか忘れましたが、
「今年度は機器を購入して終わりという学校が多いのではないか。」
「公立高校の動きが今一つ。」
と言っていたのを聞いた記憶があります。
準備段階でも申請できたので、まだ掲載できることが無い、ということなのかもしれません。
うちの学校でもWebページで実践を報告していきたいと思います。