【London life】魂が答えを知っている、そのヒントを辿るとロンドンに来ていた
ロンドンが何か知らなかった自分
10年前、いや、5年前の私の口から、ロンドンというワードが、
日常で出てくることは一切なかった。
英語や留学に興味があったので、
英語圏の留学も考えたことがあったが、
アメリカやオーストラリア、カナダと並んで、
イギリスという選択肢が浮かんでくることは一切なかった。
なんだか、自分の中にイギリスはお高いイメージがあり、
ものすごく離れた存在に感じられたからかもしれない。
まず、そこの地で普通に生活している姿を想像するのが難しかった。
ハリーポッターも、特別好きなわけでもなく、
ブリティッシュ英語に憧れを抱いているわけでもなかった。
軽く、なぜ実際にイギリスに住むことになったのか、
流れを振り返ってみる。
まず、中学、高校の時点で、
自分は日本でずっと会社員として働いているイメージが全く浮かばなかった。
これは、自分だけではなく周りからも、よく言われていた。
自分は比較的、真面目に、的確に仕事に打ち込むタイプのため、
一回勤めてしまえば、ずっと続けることも可能な人間だ。
乙女座だからだろうか。
それはさておき、
その自分に対する抱き続けてきた自己イメージが、
ロンドンへの移住にヒントを与え続けていた。
自分は、なんとなく海外で生活している。
インターナショナルな環境で伸び伸び生活している。
この、"なんとなく”という感覚を無視せずにここまできた。
映画holicで引きこもりの大学生時代
大学生の頃、飲み会やサークルというコミュニティに一切足を踏み込んでいなかった。
講義が終わり次第、1時間少しかけて真っ直ぐに帰宅し、
すぐさまNetflixを開き、時にはU-nextまで契約し、
映画鑑賞に100パーセントのエネルギーを注いでいた。
当時、友人がFilmarksという鑑賞した映画を記録するSNSで、
映画に対する魂からのレビューを書いている姿を見て、感銘を受けた。
ただただクールだった。
まさに、自分が映画を見て、どう感じ、感じたものをどう表現したいのか。
日常で忘れがちな”自分の感覚”を大事にした人が
自分の言葉で世界観を表現している美しくて力強いコミュニティがあることに嬉しさが込み上げ、
自分も、必死に映画を鑑賞しレビューをする、
というサイクルを3年の間でパッションを持って取り組んだ。
自分の大学生活は決して華やかなものではなかったけど、
静寂ながら、自分の魂に、確実に豊かな色彩を与えてくれた経験だった。
ある時、イギリスを意識し始める
Filmarksで鑑賞した映画のトップランキングに必ず、
イギリス映画が入っているのをずっと不思議に感じていた。
正しく言えば、イギリスの中世を舞台とした映画だ。
前回の記事で、自分は輪廻転生を信じると書いたが、
私はひょっとして前世はイギリス人だったのかもしれない。
とそこで初めて思った。
そこから、イギリスを意識する生活が始まる。
そんな生活を送っていた矢先、パニック障害を発症する。
人生で絶望を感じた経験だった。
もう映画を見る気力なんてない。
日々を無事にやり過ごすことで精一杯だった。
就職を控えていたタイミングだったため、
自分の将来に対してさらに不安が募った。
普通に電車やバスに乗れないのにどうやって、
就職の面接を乗り越えればいいのか。
そんなとき、母親に
「もう好きに生きなさい」
という言葉をかけられた。
その言葉が、自分を押し殺そうとしていた不安からそっと自分を救い出してくれた。
自分の中でできる精一杯のことをし、それでダメだったら、好きに生きればいい。
別の選択肢を自分の中に作るだけで、将来に対する不安が一気に和らいだ。
パニック障害をきっかけに自分の”スキ”を探し始めた
自分の好きなように生きる人生とは、なんだろうか。
自問自答が続いた。
そういえば、私は、スピリチュアルや占いに興味がずっとあった。
そして、急にイギリスがスピリチュアルの研究の先進国であることをふと思い出した。
また、そのタイミングで、英国で人気のサイキッカー、霊能者が来日し
個人セッションを行うという情報を耳にした。
なんというタイミングだ。
そして、実際にイギリスからやってきた霊能者とセッションが始まった。
私は、そこで、スピリチュアルを学びにイギリスに行くんだと”なんとなく”のイメージを始めた。
今できること、こなすべきことは無視せず向き合う
そうは思いながらも、同時に就職活動をしていた。
これがうまく行けば、普通に働く。ただ私はいつか海外に行くだろう。
このマインドで”なんとなく"、今できることを続けた。
結果、パニック障害でも就職活動を無事に終わらすことができ、
忙しい部署の中でなんとか生き抜くことができた。
これは自分にとって大きな自信になった。
それでも、初めはかなり苦しんだ。
ちょうど、パンデミック真っ只中、新人で何もできない自分に落ち込む日々に、プラス、リモートの孤独環境が重なり、鬱病手前を味わった。
一日中涙が止まらなくなり、全ての欲を失う日々。
ストレスが身体に現れ、顔に赤い湿疹が発生し、目元はパンパンになるまで腫れ上がった。
このままでは危ない、この環境から抜け出さないと行けないと思い、
とりあえず、60cmほどあった髪をバッサリ切り、
違う自分になることを誓った。
ロンドン行きに現実味を帯びる
髪を30cmくらい切った。いつもの美容院だった。
昔から担当してくれていた美容師さんが、いつかイギリスで美容師をしたいという話を聞いていた。
そういえば、私もイギリスにいくと言っていたな~なんて、思いながら。
そこで美容師さんの口から出た"イギリスのワーホリ”のワードに反応した。
家に帰って調べてみると、なんとちょうどそのタイミングで、
ワーホリの募集を行っていた。
こういった運命的なタイミングをすぐに信じ込む私はもちろん黙ってはいられない。
そして、すぐさま、申し込んだ。
しかし、イギリスのワーホリは1年に1000人しか当たらないため倍率は約10倍とも言われていた。
運命的なものを感じていたが、実際は抽選から外れてしまった。
それでも、"なんとなく"いつか必ず行くとわかっていた。
2回目を出そうと思っていたときは、仕事にも慣れ、
このまま社会人生活を順調にやっていけると思った。
そのため、実際また抽選に出すか、かなり迷っていた。
直前まで、今回は一旦やめておこうと思った。
しかし、友達が喜ぶかもしれないから、ネタとして出してみようかなと
突如ひょうきんな一面の自分が現れ、
気がつけば、手がApplyのボタンを押していた。
人生は、期待していない時ほど、事がうまく進んだりする。
まさにそれだった。
2回目での当選。すぐさま上司に半年後に渡英することを伝えた。
本当の自分は常にヒントをくれていた
"なんとなく"
この感覚は、あながち間違っていないと思う。
そして、この感覚こそが、魂の本当の声、なのではないかと思う。
日々、頭で考え合理的に行動しようとする私たちに、
魂はいつもヒントをくれている。
どこかしらで、インスピレーションを与えてくれている。
それに気がつくか、気がつかないかで、
本当の自分の人生を生きれるか否かが決まってくる。
人生、生きるとは、本当の自分に近づくこと。
だと今は解釈している。
色んな映画を観てきたが、結局訴えかけてくるメッセージは、
自分らしく生きろ。に共通していた。
奈良を一人で旅したときに、志賀直哉の旧居に辿り着いた。
そこで、たまたま、目にしたこの言葉が脳裏に焼き付いている。
「自分にあるものをmineする。」
彼の本は読んだことがなかったが、この言葉は、
自分の中に確固たるものを与えた。
なんとなく、の感覚を研ぎ澄まし、自分自身の声に
ようやく辿り着けたとき、どのような景色が見えてくるだろうか。
実際にロンドンに来て
あと、1年間はロンドンに住むことになる。
一つ言えることとしては、本当に来て良かったということだ。
日本にいる時よりも”個”で生きている感覚が強く、なかなか
自分を鍛え上げることができる環境で、
自分と向き合う時間もかなり増えた。
人生は、常に自分の快適なゾーンから抜け出し、
新たな自分に出会い、という連続だ。
まさに、この修行に相応しい環境だとも言える。
動かなければ、変わらない。動けば、変わる。
これはどこにいてもそうだ。
自分の"なんとなく"の感覚に敏感になり、どんどん前に突き進んでいけば、
感動的な情景を目にするだろう。
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