■ 其の162 ■ 紅麹問題
紅麹 / 新浪社長 / CMフレーズ / 濃度 / 潔癖症 / 株価
連日ニュースで取り上げられている小林製薬の紅麹問題ですが、
対応が遅いなどの批判の目が向けられています。
この件でみなさんはどんな事を感じたり、考えているのでしょう。
わたしは意外と「本題」以外のことも気になっています。
当初サントリーの新浪社長が、記者会見でずいぶん厳しい意見を言っていました。でもあれは、健康食品に対する警戒心が広がると、自社の製品まで売れなくなることへの怒りに見えました。 健康食品の買う・買わないを決める大きな要素は「気持ち」や「気分」です。今後、サプリメントや赤っぽい色の商品に対してマイナスの影響が出るかもしれません。
CMで「小林製薬!」と言う歯切れのいいフレーズが印象的で頭に残っています。いまはCMを自粛しているようですが、会社名を印象付けるあのCMはまた再開するのでしょうか。それともトーンの違うものに変更されるのでしょうか。
身体に良くない成分だとしても、問題は「濃度」です。 水道水だって、本来飲めない川の水の「汚れや菌の濃度」を安全なレベルにまで下げています。でもゼロではありません。 問題となっている紅麹の錠剤に含まれる濃度と、取引先で着色などで使われている濃度とでは全く違うでしょう。ただ、こうなると同列のものとして見てしまいます。
これはわたしの印象ですが、キレイ好きで潔癖症的な日本人の不安をあおるように衛生商品や除菌商品も扱ってきた企業というイメージがあります。薬を創るよりも、こうした商品を作るほうが、短期的に利益を生みやすい面があります。だとしたら、顧客から少々過剰な反応があったとしても、理屈で説明して「大丈夫です」と言っても、説得力はありません。
株を買っている人は、株価の動きを気にします。 今回の件で、小林製薬の株価がどれくらい下がって底を打つのかと考えている人もいるでしょう。ただ、あまりハイエナっぽいことを考えていると罰が当たりそうです。そう思うのは、東洋的(仏教的)発想かもしれません。
これは偏見もあるでしょうが、大阪の企業にはちょっとエグイ会社のイメージがあります。先日の「芸備線存続への市民集会」で、藻谷さんは、JR西日本は本社が大阪なので近畿圏以外は切り捨てるような感じがすると言われてました。昔だとパナソニックの追い出し部屋の件もあると。 仮にその傾向があったとしても、もちろん全部の会社ではありません。 わたしは、肌ラボを開発したロート製薬(生野区)には誠実さや実直さを感じています。 また、先日自分が発注ミスしたインクを返品交換する際、サンコーさん(箕面市)の対応と手際の良さには感動すら覚えました。