■ 其の82■ 『青春と読書 1月号』が届きました。
🔣■其の79■でも書きましたが、活字媒体は予期せぬ言葉や情報に出会えるメディアです。今日届いた『青春と読書 1月号』から一部分抜粋します。
なお「青春と読書」とは、集英社発行のPR誌で、年間購読料1,000円。
毎月自宅に送ってきます。内容は本の紹介や、作家や著名人の特集などです。
🔣私の実家は、岐阜県にある標高五百メートルのいわば限界的な集落であるが、その土地のまん中、小高い場所に公民館があって、その脇に神明(しんめい)神社の小さな祠がある。そして、その祠のみすぼらしさと比べると立派すぎる鳥居が一基。
どこにでもありそうな田舎の風景だが、実はこの鳥居の前にある家が、この半世紀もの間に四、五軒も燃えたとなると話は別だ。
P2. なぜ『ハヤブサ消防団』を書いたのか 池井戸 潤 より
🔣初めて尾道を訪れたのは1985年の春だ。留年中だった私は授業料を稼ぐため、冬のあいだ、沖縄県の与那国島でサトウキビ刈りのアルバイトをした。援農隊という出稼ぎの一種で、農家に住み込み、ひたすら鉈(なた)をふるう。三食付きで日当四千円。往復の交通費も支給される。往きはまとまっての移動。それも札幌から那覇まで飛行機だったから、帰りはひとり旅をしようと決めていた。
P8. 尾道生まれの少女 佐川光晴 より
🔣ハリネズミを飼い始めたのは浪人時代です。精神的に辛いとき、ただ生きているだけで満足そうなハリネズミを見て、最悪、受験をやめてもいいよなって思えたんです。そう思うと気がラクになって、むしろ頑張ることができました。
P106. 生きてるだけでいい そう思わせてくれたハリネズミ
池田桃果 より