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■ 其の243 ■ 言葉のあるリビング
活字 / リビング / 新聞
サッカーは、足が速くなければ一流にはなれない。
勉強は、言葉に強くなければ成績は上がらない。
わたしはよく生徒に「本などの活字に触れているか」を尋ねます。
活字の文章を読む習慣は、学力に関係するからです。
活きた字を読むには、どうすれば良いか?
言葉に触れる環境を整えることです。
そのために家庭で出来るのが、「言葉のあるリビング」を作ることです。
リビングの一般的なイメージは、大きめのテレビ、コタツほどのテーブル、それにソファという感じでしょうか。
これを「言葉のあるリビング」にしていきます。
📙まずテーブル
できるだけ、どーんとスペースを占領するくらい大きいものします。その上には新聞、本、雑誌、それに文具やメモ帳などが無造作に置かれています。いつでも読んだり、書いたり、手作業が出来る状態です。
家族の溜まり場、家族の工房という雰囲気にします。
📙そして本棚
思い立ったら(できれば子どもの頃から)毎月1冊の本を買い足していきます。親子で書店に出かけ、それぞれ一冊ずつ本を買います。すると本棚には親子の知的好奇心の歴史が目に見える形で並んでいきます。
親子で費用は月2千円。習い事やスマホ代を考えれば、誤差ほどの金額です。
📙さらに大きなコルクボードを(又はホワイトボード)
大切な事、伝えたい事などを、書いたり、メモを貼ったりします。
また、新聞や雑誌は「読む」だけでなく、「読む→切り抜く」ことにしましょう。 気になった記事は、ボードに貼ったり、ファイルするなどします。
少し購読料の元を取っている気分にもなるでしょう。
📘新聞の活用
意識的に「仕事」にまつわる記事を集めておくのもお奨めです。
例えば、
Iターンして古民家でカフェを始めたとか、
2年後に工業団地に精密部品工場が誘致されるとか、
酒造メーカーが人材確保のために初任給を5万円アップしたとか、
都会の大手企業から若者が林業に転職した‥‥などの話題です。
進路を考える際、ストックした記事を見返すとヒントになるかもしれません。
📘リビングから外へも
さらに、メモや記事を貼るのはリビングに留まらず、家中どこでも構いません。ドアでも、廊下で、階段でも、トイレでも。 家の中に言葉が見えているのが良いです。
廊下の壁一面に「仕事」の記事が貼ってあるとか、トイレに貼った英単語メモがどんどん増えていくとか、そういう言葉のある住まい空間になっていきます。
まとめ
今や、各自がスマホを見ている時間が長い家庭は多いことでしょう。
ならば、お互いの頭の中の意識を、家の中に見える化しておくと良いです。
そうすれば、風通しの良さを感じ、会話だって増えるかもしれません。
ところで、液晶画面のデジタル文字は記憶に残りにくいと感じませんか。
やはり知性につながるのは活字です。
活きた字に囲まれていれば、本を読んだり、思考するようになり、それが勉強や成績につながると、わたしは考えています。