【動画視点】X-H1ユーザーの僕がX-H2sを見送った理由
長らくX-H1を動画機として使ってきた僕にとってX-H2sの発表は待ちに待ったアップグレードで、APS-Cとしては初となるであろう積層センサーを搭載してきたことで大興奮していました。そんな僕がX-H2sを見送ることにした理由をまとめたいと思います。
僕の仕事は主にワンオペで撮影と編集を行う仕事が9割です。そんな中で富士カメラの色彩に魅了され動画屋界隈ではとてもニッチな富士フィルムのXマウントを使い始めました。X-H1はそのカメラの作りの良さや期待以上の映像の色彩に大満足して使ってきましたし、今でも現役で使っています。
不満点も当然あります。AFがあまり使えない。長時間録画が出来ないなどなど細かいところを含めると沢山あるのですが、それもこのカメラは理解して慣れて仕舞えば、撮れないものはないし、とても頼もしい相棒でもあります。
X-H2sではAFが爆速になり、長時間録画も可能になったことだけ購入予定だったのですが、ヨドバシカメラに展示されていたX-H2sを触りまくった結果、見送ることにしました。見送ることにした理由はAFです。
爆速になったAFは追従性などの評判もすこぶる良く、速度も申し分ないのですが、それは写真での話で、動画だと少し様子が変わります。追従性や速度は写真と同様ですが、ターゲット追尾でのAFが使えません。
AFの追従モードはざっくり2種類あります。あらかじめ被写体の種類を選択(人物や動物、車など)して自動で追従してくれるものと、撮影中に任意のターゲットにロックしてそれを追従するロックオンAFです。
このロックオンAFは動画の撮影にはとても便利で、他社のカメラで一番羨ましい機能がこれでした。当然X-H2sにもこの機能が入ってくることに疑いの余地がなく、どれだけすごいのが試そうとしたら、設定項目が消えてしまいよくわからず、ヨドバシの店員さんに尋ねたところ動画撮影時にはこの機能は使えないのだそうです。
ロックオンAFは写真撮影では使えるのに動画撮影には使えない、、、。写真撮影の際のロックオンAFは使い勝手も良く、精度や追従性も申し分ないのですが、動画では使えない、、、。2022年にそんなことあるの?嫌味ではなくそう思い納得できず家に帰っても調べまくりましたが、動画ではロックオンAFは使えません。なので動画でのAFは被写体の種類(人間、動物、乗り物など)をメニューから選ぶ以外はオートになります。2人とか人間がいたらどっちにピントを合わせるかとかは選べるのかな?沢山いる猫の中のどの猫にピントを合わせて追い続けるとかできるのかな。よくわからないからMFでいいやとなりそうです。
MFでいいなら今使っているX-H1で不満はありません。長時間録画をする場合は外部レコーダーで録画をすれば2時間くらい問題なく動いてくれているので、ここも問題ありません。
つまりX-H2sを買っても特に意味がない、、、、と思ってしまいました。むしろ、このままXマウントを使っていていいのかとか、不満や不安も出てきてしまった。富士からはパワーズームのついたレンズが今度出てきますが。これは動画屋のためのレンズだと思っていましたし、今でもそう感じています。欲しい。でも本当にX-H2sの動画でロックオンAFできませんか?これはきっと技術的な問題なのですかね?分かりません。が、、、このままXマウント使ってていいのか。最近ずっとSonyのFX3を眺めている自分がいます。
Xマウントを離れることで一番不安なのが、色味。ただソニーのfx3にはS-Cinetoneという富士フィルムで言うところのEternaが入っていて、これはなかなかとても綺麗。もちろんNinjaVを使えばProress RAWでも撮れる。いいな。でも少し高い。X-H2sを触るまでXマウントから離れるなんて夢にも考えていなかったのに、、、。何とも複雑な気持ちだ。僕がどれだけ僕のX-H1を愛しているかは過去の記事を読んでいただければ分かると思います。
ファームウェアで何とかならないものですかね。。。。ちなみに、ロックオンAF以外は最高のカメラだと思う。6Kも撮れるし、向こう10年は前線で戦えるのではないかと思っている。だからこそ、何だか本当に悔しい。歴代の富士カメラは動画の時にロックオンAFが使えないのはお家芸みたいな感じなのだろうか。X-H2sで使えないとなると、今後もしばらく使える機種は出てこないのかな。そう感じてXマウントからの脱出を考え始めてしまいました。
ファームウェアで何とかならないかなー!!