なぜ、中途ではなく新卒を採用するのか?
今日は、採用に関しておもしろい発見があったので、あなたと共有したい。
プロフィール
週1回の「経営共有会議」
ぼくは今、長崎のスタートアップでインターン生として働いている。
インターン先の会社では、週に1度社長が自ら経営情報を社員全員と共有する時間がある。
売上の状況や現状の課題、それに向けて経営陣がどのように動いているかなど、普通は聞けない「経営のリアル」を知ることができる。
今週の議題は「採用」だった。
これからの採用をどう仕組み化していくか?という話の中で、
「これからは、新卒を中心に採用してこうと思う。」
と社長は言った。
「ん?」
一瞬思考が停止した。
ちょうど最近新卒採用について調べたことがあって、一人の新卒を雇い入れるのに約100万円かかる事を知っていた。
今の会社は少数精鋭のメンバーで構成されている。
そんな状況の中で、社会経験がない新卒ばかりを採用して大丈夫なのだろうか?
そんな疑問で頭がいっぱいになった。
なぜ、中途ではなく新卒なのか?
その疑問は、次の社長の言葉で消え去った。
「スタートアップで大切なのは、"文化"なんだよ。」
「経営者が採用の時に見るべきなのは、優秀さや個人のスキルだけじゃない。それよりも見るべきなのは、”価値観が合うかどうか”だ。」
ぼくはまだ社会経験が少ないから知らなかったんだけど、中途で雇った人が「変な派閥」を生み出すことがあるらしい。
経営陣と話す時は「良いですね!」「最高ですね!」と言っておきながら、裏では若い社員たちに「あれじゃ上手くいかないよ」「自分ならこうするね」と、経営陣とは違う価値観を布教し始める。
会社が大きくなるにつれて、一般社員と経営陣との距離は離れていく。
そんな中で採用した中途社員が、自分の会社とは相容れない「他の会社の文化や価値観」を持ち込むことは、かなりのリスクになる。
この点、新卒は社会経験がない分、自分の会社の価値観を共有しやすいし、組織崩壊につながるような価値観を持ち込まれるリスクは低い。
だから、少人数の状態でも新卒の採用を優先するのだそうだ。
「そうだったのか〜。知らなかった。」
経営における意思決定
コレは経営者によって様々だと思うが、ぼくのインターン先の社長は常に合理的に意思決定をする。
数値や前例を元に仮説を立て、引くぐらい綿密なABテストを行う。
ぼくもSNSの運用をしている中で、週に1回社長を交えた1時間のミーティングがあるけど、そこでも必ず社長は「なんでこのタイトルにしたの?」「なんでこの数値が下がったの?」と、ぼくの意思決定の根拠を尋ねてくる。
おかげでぼくも、SNS運用を通して意思決定の仕方がかなり変化した。
こうやって、1つの意思決定をするのにも、社長はみんなが見えている何倍も深く思考し、膨大な情報収集を行っている。
最後に
採用については、”雇用される側”の立場でしか考えたことがなかった。
ましてや、中途採用のリスクなんて考えたこともなかった。
まだまだ知らないことばっかりだなぁ。
ちなみに、面接が1次、2次、3次、… 、社長面接と何段階もあるのも、価値観のすり合わせを何度も行うことで、ロイヤリティを高めるためらしい。
いや〜毎週のこの時間ってスゴく楽しみなんだよなぁ。改めて、経営者の頭の中が分かる時間ってめっちゃ貴重だと思う。
ホントこの環境に飛び込んで良かった。
(インターンの1次面接は、ぼくも面接官として入る可能性があるらしい笑)