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【Wine ワイン】2010 Imperio Gran Reserva Tempranillo


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■Producer (生産者)
⁃ Bodegas Navarro López

■Country / Region (生産国 / 地域)
⁃ Valdepeñas / Castilla La Mancha / Spain

■Variety (葡萄品種)
⁃ 100% Tempranillo

■Pairing (ペアリング) 
⁃ ケソ・マンチェゴ Queso Manchego(D.O.P.チーズ、羊乳、非加熱圧搾、側面に網目模様、スペインを代表するチーズ)



■カスティーリャ・ラ・マンチャ州 Castilla La Mancha

■プロフィール
スペインの中央から南にあり、カスティーリャ・イ・レオン、マドリッド、アラゴン、バレンシア、ムルシア、アンダルシア、エクストレマドゥーラと州を接する。州都はトレド。「マンチャ」とはアラビア語の「水のない土地」を意味し、ラ・マンチャ地方はマドリッドより南に広がるメセタ上の乾燥した大平原にある。



■歴史
ローマ帝国の支配が終わり、さまざまな民族が侵入、569年に西ゴート族がトレドに王国を興した。8世紀に侵入したイスラム教徒の支配下となり、レコンキスタの時代は戦場となり、荒廃した。レコンキスタが終わると、カスティーリャ王国の一部となった。



■文化
小麦挽きのための風車小屋がたくさん建てられた16世紀、この風景を取り入れて当時の社会を描いたミゲルデセルバンテスの「ドン・キホーテ」の名著が生まれた。



■経済
イスラム教徒によって灌漑技術がもたらされ農業が発展し、また彼らがメリノ羊を持ち込んだことで、この地方は牧羊が盛んになった。現在はサーヴィス業が経済の半分を占め、とくに観光薬の就労人口が大きい。次いで製造、建設、農業、牧畜など。農業はブドウ、オリーヴ、穀物が主で、一地方のブドウ栽培面積では世界最大。



■気候風土
メセタの南部を占める。タホ、グアディアーナ、フーカルの大河が流れる。酷暑の夏、厳寒の冬、の大陸性気候にある。夏冬、昼夜の寒暖差が大きく、年間降雨量は300〜400mm。そのほとんどが春と秋に降り、非常に乾燥している。第三紀中新世由来の泥灰石の地質、石灰質、砂質などが主な土壌で、有機成分に乏しい。.



■ワイン生産量
D.O.が8、V.P.が12ある。登録される総栽培面積は218,571haで、総生産量は1,429.476hℓ。



■主要ブドウ品種
[白ブドウ]
• アイレン Airén、
• マカベオ Macabeo

[黒ブドウ] 
• Cencibel センシベル(テンプラニーリョ Tempranillo)
• Garnachaルナッチャ


■地方料理と食材
• ピスト・マンチェゴ Pisto Manchego(野菜の煮込み)

• ガチャス Gachas(ベーコンやチョリソの端切れを入れ、エンドゥマメの一種アルモルタの粉を溶き煮詰結めた粥状の料理)

• ミガス Migas(1日経ったパンを水に浸し、ニンニク、パブリカ、オリーヴオイルで調理し、チョリソ、ホウレンソウなどを加える)

• ソパ・デ・アホ Sopa de Ajo(ニンニクと食べ残しのパンを妙めて煮たスープ)

• ビスコーチョ・ボラーチ。Bizcocho borracho(グアダラハラ名物のシナモン風味のスポンジケーキに大量のマラガ酒を加えたシロップを浸み込ませた「酔っ払いのケーキ」)

• ケソ・マンチェゴ Queso Manchego(D.O.P.チーズ、羊乳、非加熱圧搾、側面に網目模様、スペインを代表するチーズ)

• アサフラン・デ・ラ・マンチャ Azafrán de la Mancha(D.O.P.サフラン)



■主要なD.O.ワイン
• ラマンチャ
La Manchaマドリッドの南のメセタ上のラ・マンチャ平原に広がり、アルバセテ、クエンカ、シウダ・レアル、トレドの4県にまたがり、D.O.に認定されるブドウ栽培面積が約16万ha、と単一の原産地呼称では世界最大の広さを誇る。最低気温が氷点下15℃になる厳寒の冬と最高気温が45℃の酷暑の夏という2つの季節しかないような、極端な大陸性気候にある。年間降水量300〜400mm、日照時間は3,000時間。平均標高700mで、一部小高い丘陵地もあるが、ほとんどは平たんな地形。赤茶けた色で、泥灰石、石灰質、砂質の土壊。1940年代からたくさん興された協同組合主導によるワイン生産が行われ、質より量を重視した低価格番ワインやブランディなどの蒸留酒が生産の主体だったが、近年醸造機器や技術への投資により、すっきりとしたフレッシュな白ワインや親しみやすい味わいの赤ワインなど、品質も向上し、コスト・パフォーマンスのあるワインが造られるようになった。地元や他の地方のもの、また外来品種まで数多くの品種が認定されている。主要品種は白ブドウで、スペイン最大の栽培面積をもつアイレン。黒ブドウはセンシベル。

• カンポ・デ・ラ・グアルディア Campo de La Guardia V.P.
トレド県ラ・グアルディアにある、81haの畑。1990年に他州でもワイナリーを経営するファウスト・ゴンサレスが相続した一族の土地にブドウ畑を開墾、ボデガ・マルトゥエを興したが、2014年に経営者が交替。大陸性気候で、年間降水量400mm。石灰質と砂質に石音も混じる土壌。

• カサ・デル・ブランコ Casa del Blanco V.P.
シウダレアル県マンサナレスにある、92haの畑。19世紀から続く農園を1990年に実業家のホアキンサンチェスが購入、経営。極端な大陸性気候にあり、石灰質と砂質の土壌。

• デエサ・デル・カリサル Dehesa del Carrizal V.P.
シウダ・レアル県レトゥエルタデルブリャーケ村にあり、畑は21ha。1984年に病院経営者のマルシャル・ゴメスが耕作放棄地を購入、ブドウ畑を開墾した。大陸性気候で土壌は粘土質だが地表は丸い小石でおおわれている。現在は実業家のフアンミゲル・ビラールが経営する。

• ドミニオ・デ・バルデプーサ Dominio de Valdepusa V.P. 
2003年にスペイン初のビノス・デ・パゴに認定された。トレド県マルビカデ・タホにある49haの畑で、13世紀からグリニョン侯爵家が所有する。そばを流れるプサ川が領地の名前の由来となった。大陸性気候にあり、年間降水量は450mm、粘土質の表土に下層土は石灰岩。栽培コンサルタントにリチャー・スマートを雇い、垣根式を取り入れ、土壌の湿度計などを設置し、醸造コンサルタントにはミシェル・ロランを起用、栽培・醸造ともに最新技術や機器が導入されている。

• フィンカ・エレス Finca Élez V.P.
アルバセテ県エルポニーリョの標高1,000m以上にある39haの畑で、俳優で演劇プロデューサーのマヌエル・マンサネケの所有。大陸性気候にあり、粘士土および砂質の土壌。

• ギホソ Guijoso V.P.
アルバセテ県エル・ポニーリョの標高約1,000mにある58haの畑。1980年代にアルバセテのボールペンメーカーの経営者サンチェス・ムリテモがブドウ畑を開墾した。現在はコネサ家の所有。大陸性気候にあり、年間降水量350〜400mm、日照時間2,800時間。荒い砂質に丸い小石が混ざった土壊。

• パゴ・カルサディーリャ Pago Calzadilla V.P.
クエンカ県にある16haの畑。1980年に興されたボデガ・ウリベス・マデロが所有する。標高800〜1,000mの丘の斜面にあるテラス畑で、土壌は石灰質。地中海性の影響を受ける大陸性気候で、強い風が吹く。

• パゴ・フロレンティーノ Pago Florentino V.P.
シウダレアル県マラゴンにある、58haの畑。オリーヴ・オイルの製造会社を経営するフロレンティーノ・アルスアガがオリーヴ農園とともに購入した土地にブドウ畑を開墾。花崗岩質の石が多い、粘土質の土壌。日照量が豊富な大陸性気候の影響が強い地中海性気候で、乾燥し、寒暖の差が激しい。

• エル・ビカリオ EI Vicario V.P.
シウダ・レアル県シウダ・レアル市のグアディアナ川沿いにある、130haの畑。地元出身の実業家の経営。標高600mの川に向かって下るゆろやかな斜面上にあり、多様な土壌構成があるが、この地域では珍しい石灰岩を含む。地中海性の影響を受ける大陸性気候で、日較差が大きく、川の影響を受けるミクロクリマがある。高級ホテルとレストランを併設。

• ロス・セリーリョス Los Cerrillos V.P.
シウダレアル県アルガマシーリャ・デ・アルバ村のペニャローヤ・ダムに隣接、グアディアナ川沿いの標高695mに24haの畑がある石灰岩と泥灰土が主な土壌。大陸性気候にあるが、川の影響を受け、ブドウは過熱せず、また周囲の丘のおかげで強風が遮られる。同県出身とボルドー出身の2家族が出資、設立したボデガ・モンタルボ・ヴィルマが所有。

• バリェガルシア Vallegarcía V.P.
シウダレアル県のレトゥエルターデル・ブラケ村にあるモンテス・デトレドの山間部の標高835mに、1999年に開発された34haの畑がある。大陸性気候にあるが、年間降水量は平均622mm、とラマンチャ地方としては多い。山々からの流出土砂が堆積、石灰質には乏しいが、シリカや鉄分などを豊富に含有する酸性土壌。大手石油会社の元CEOであるアルフォンソ・コルティナが所有。

• ラ・ハラバ La Jaraba V.P.
アルバセテ県のピリャロプレド村の標高700mにある92haの農園内にブドウ畑がある。日教差があり、年間降水量の平均は450mm、地中海性の影響を受ける大陸性気候にあるが、アラビア語源のラ・ハラバとは「たくさんの水または飲み物」を意味するように、周囲にはオークや松の森林があり、ブドウ畑は保水性がよい。グアディアナ川系の沖積土壌にクォーツや石灰岩が含まれる層がある。



■バルデベーニャス Valdepenãs
広大なラマンチャ平原の南部にあり、ラ・マンチャD.O.とアンダルシア州の北部に囲まれるように接する。やはり極端な大陸性気候にあり、年間降水量200〜400mm、年間80%が晴天日で、日照時間は2.500時間。平均標高705mにあり、北西部には1,000m近い高さの山々がある。原産地呼称名は「石の谷」を意味し、土壌は泥灰石、石灰質、砂質、赤い粘土質、また石灰質の丸石などが場所によって堆積する。紀元前7世紀頃の遺跡からブドウの種が発見されるなど、ワイン生産の長い歴史があり、19世紀から20世紀にかけてマドリッドのレストランやバルに卸され、人気だった。軽やかな若飲みから長期熟成の赤ワインまでコスト・
パフォーマンスの高さが注目される。



■メントリダ Méntrida
トレド周辺からその北部にかけての平野部とアルベルチェ川を超えたグレドス山脈にかけての山間部、ふたつのエリアに分かれる。タホ川右岸の平野部は典型的な大陸性で、夏は酷暑、冬は厳寒、年間降水量は300mmほどで乾燥している。山間部は北方からの冷風が吹き、降水量は平野部より多い。平野部は穀物畑が多い。北部は斜画上などにブドウ畑がある。花崗岩、砂質土壌で、石灰分が少ない。平野部では主にバルク用か低価格番ワインの生産が多かったが、北部の山間部のガルナッチャの古木から高品質なワインが造られ、注目されるようになった。



■モンデーハル Mondéjar
マドリッド州の北東部に接する、小さな産地。メセタの北東端にあり、標高800mほどの斜面上などにブドウ畑がある。色が赤い粘土質土壌は、石灰とカリウムに富む。大陸性の影響を受けた地中海性気候。生産されるワインのほとんどが地元で消費されるため、あまり外部には知られていない。



■ウクレス Uclés
トレド県とクエンカ県にまたがるが、マドリッド郊外と言ってもよいほど首都に近い。大陸性気候で、年間降水量500mm。石灰質土壌や沖積土の地域があるが、いずれも砂質。川沿いの地域は荒い粘土質。センシベルが主要品種といえるが、外来品種を生かしたモダンなワインにもよいものがある。



■マンチュエラ Manchuela
メセタの南東部に位置し、フーカル川とバレンシア県との州境となるカブリエル川に挟まれた地域。南東部ではバレンシア州の山脈と接する。乾燥し、日照量の豊富な大陸性気候にあるが、地中海からのレバンテ(東から西に向けて吹く)の涼しく湿度のある風を受け、夜間気温が下がる。年間降水量600mm。標高600〜700mにあり、粘土質に石灰質の土壌。自家消費用やバルク用ワインの生産が主だったが、20世紀末から生産者たちの努力によって、醸造機器や技術への投資が図られ、D.O.を2004年に獲得した。



■リベラ・デル・フーカル Ribera del Júcar
ラ・マンチャとマンチュエラのD.O.に挟まれた、フーカル川が流れる平野部にある。標高は750m前後。土壌は石灰分の多い粘土質で、川が運んだ丸石や小石が多く堆積する。穏やかな地中海性気候で、年間降水量は450〜550mm。広大なラマンチャとの差別化を図り、より高品質なワインの生産と販売を目指し、協同組合と生産者が力を合わせて、醸造機器や技術に投資、2003年にD.O.に認められた。



■アルマンサ AImansa
アルバセテの町の南にあり、その南部はフミーリャとイェクラのD.O.に、また南東部ではバレンシア州に接する。地中海性の影響を受けた大陸性気候。半乾燥から乾燥地帯にあり、年間降水量350mm、日照時間は3,000時間。標高700mにあり、土壌は基本的に石灰質で、水はけがよいのが特徴。地中海沿岸南部の地方との交流が多く、ブドウ栽培にもその影響がある。この地域固有のガルナッチャ・ティントレラ、モナストレル、センシベルを用いた赤ワインを主に生産する。


参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier  


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