![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89398292/rectangle_large_type_2_f8798a98dfce0d57f3443addc8c4a61c.jpg?width=1200)
【Wine ワイン】2019 Bourgogne Côte Chalonnaise Chardonnay
程よくバランスが取れたブル白
楽天https://a.r10.to/hk5KNU
■Producer (生産者)
⁃ Cave de Bailly
■Region / Country(地域 / 生産国)
⁃ Cote Chalonnaise / Bourgogne / France
■Variety (葡萄品種)
⁃ Chardonnay
■Pairing (ペアリング)
■生産地概要
■Bourgogne ブルゴーニュ

■プロフィール
フランス中東部に位置し、ボルドーと並んで数多の銘酒 を生み出す、偉大なるワイン産地。 2015年まで存在した行政上のブルゴーニュ地方は、コート・ドール、ニエーヴル、ソーヌ・エ・ロワール、ヨンヌの4県で構成されていたが、広域A.O.C.のブルゴーニュは南のローヌ県北部にまで食い込み、ボージョレのブドウ畑はおおむねローヌ県に広がってい る。一方、ニエーヴル県のブドウ畑はロワール渓谷地方に 属し、ブルゴーニュ・ワインには含まれない。赤とロゼはピノ・ノワール、あるいはガメイ、白はシャルドネ、あるいはアリゴテを用いた、単一品種によるワイン造りが 一般的に行われている。
また自然条件の優位性に基づき、ブドウ畑が村名、 1級、特級と階層的に格付けされている。 このような格付けが A.O.C. に反映されている点もブルゴーニュの大きな特色である。
■歴史
ブルゴーニュにいつブドウ栽培が伝わったかは明確でない。もちろん、ローマ人のガリア侵攻以降であることは間違い なく、2008年にはジュヴレ・シャンベルタン村の近郊に、1世紀頃のものとみられるブドウ畑の痕跡(こんせき)が発見されている。ブルゴーニュのブドウ栽培は、キリスト教と密接なつながりをもつ。今日も残る著名なブドウ畑で最も古い記録が残るのは、ジュヴレ・シャンベルタン村のシャンベルタン・クロ・ド・ ベーズ。この特級畑は630年、ベーズ修道会によってひら かれた。「クロ」は石垣で囲われていたことを意味している。
その後、910年 (909年とも)に創設されたベネディクト会系 のクリュニー修道会、そこから派生して1098年に創設されたシトー修道会によって、ブルゴーニュのブドウ畑は大きく発展した。当時、修道院で造られるワインはミサの必需品であると同時に、質の高いワインはカトリック教会内での政治的駆け引きにも使われたからである。修道僧らは当時既に、どのような立地条件にあるブドウが優れたワインを生み出すのかを見抜き、いわゆる「クリマ」の概念をもっていたと考えられる。こうして今日、特級畑となっているクロ・ド・ヴージョ (1115 年)やクロ・ド・タール (1141年) が誕生した。
1005年以降、この地方はフランス王家につながるカペー 朝のブルゴーニュ公が支配していたが、1361年にフィリップ1世が継嗣なく早世。 紆余曲折(うよきょくせつ)の末、フランス国王シャルル5世の弟であるフィリップ2世(ル・アルディ/豪胆公)が、 1363年に相続した。以降、ジャン1世 (サン・プール/無怖公)、フィリップ3世 (ル・ボン/善良公)、シャルル (ル・テメレール / 突進公)と4代、 ヴァロワ家の公爵がブルゴーニュ 公国を統治した。
フランス王家を凌ぐ財力と政治力をもつ歴代のブルゴーニュ公は、外交的手段としてワインを活用し、品質向上にも 積極的に取り組んだ。その好例が、フィリップ豪胆公が1395年に発した勅令で、ガメイを「卑しく、不誠実な品種」と見なして植え付けを禁じ、ピノ・ノワールを奨励している。 ちなみに今日のボージョレはブルゴーニュ公国の支配下になく、ボージューの領主が統治していたためこの勅令の効力は及ばなかった。
ヴァロワ朝のブルゴーニュ公国は、1477年、フランス王国に併合された。17世紀になると、国王ルイ14世の主治医が健康のためにブルゴーニュ・ワインを勧め、これを機にヴェルサイユ宮で流行。1760年にはコンティ公ルイ・フランソワ・ド・ブルボンが、ルイ15世の寵姫(ちょうき)ポンパドゥール夫人との争奪戦に勝ち、後にロマネ・コンティと呼ばれるブドウ畑を取得している。
1789年にフランス大革命が勃発すると、 革命政府は修 道院や貴族が所有するブドウ畑を国庫に没収。 1791年に民間に売却した。 その後、1804年に成立したナポレオン民法典では均分相続制が定められていたため、相続のたびにブドウ畑が細分化されることとなった。
20世紀に入ると、第一次世界大戦や世界恐慌の影響を 受け、大手ネゴシアン (ワイン商) がブドウやワインを買い支えられなくなり、1930年代には有力な栽培農家が自ら醸造、 瓶詰めを行うようになった。 いわゆるドメーヌ元詰めである。ちょうど同じころ、 A.O.C.が制定された。
ドメーヌ元詰めは80年代以降急速に広まったが、 21世紀になってブドウ畑の価格が高騰。 財力のある大手ネゴシアンは自社畑を増やしてドメーヌもののワインを拡充する一 方、これ以上、畑を買い増すことの難しい小さなドメーヌの中には、別ブランドを立ち上げ、 買いブドウからネゴシアンもののワインを造る者も現れた。またブドウの買い付けを厳選し、1アイテム当たり数樽程度のワインを醸造する、ミクロネゴスという形態も生まれている。
■文化
ヴァロワ朝初代のフィリップ豪胆公はフランドル伯ルイ2世の娘、マルグリット3世と結婚し、今日のベルギー西部やオランダ南部を含むフランドル地方を手に入れた。当時のフラ ンドル地方はヨーロッパ有数の毛織物の産地で、今日のワ イン商の中には元々毛織物の取引を生業としていた家系も 少なくない。
1443年、フィリップ善良公の大法官であるニコラ・ロランは、妻のギゴーヌ・ド・サランとともに、 困窮者のための施療院オテル・デューをボーヌに建設。この施設はオスピス・ド・ ボーヌとも呼ばれ、色付けレンガによるモザイク模様の屋根が美しいゴチック様式の建築物である。 有名な所蔵品に、ヤン・ファン・エイクと並ぶフランドルの画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデンが描いた 「最後の審判」の祭壇画がある。
オスピス・ド・ボーヌは寄進されたブドウ畑のワインから得られる収益で運営され、1794年以降は毎年11月第3日曜日、その年のワインが競売に掛けられるようになっている。 なお、その前日土曜にシャトー・デュ・クロ・ド・ヴージョで行われるコンフレリー・デ・シュヴァリエ・デュ・タートヴァン (唎き酒 騎士団) の叙任式、翌月曜にシャトー・ド・ムルソーで開かれるポレ・ド・ムルソーの大宴会を含め、 「栄光の三日間」と呼ぶ。
コート・ドール県の県庁所在地であるディジョンには、フィリップ豪胆公の時代に建設された宮殿、パレ・デ・デュック があり、現在はディジョン市庁舎とディジョン市美術館として利用されている。
シャブリにほど近いヴェズレーの町にあるサント・マドレー ヌ大聖堂 (861年建立) は、 サンティアゴ・デ・コンポステーラの始点の1つであり、そのティンパヌムはロマネスク彫刻の傑作とされ、 1979年にユネスコの世界遺産に登録された。 クリュニー修道院のように革命期にほぼ破壊されてしまった建築物もあるが、 シトー修道院やフォントニー修道院 (ユネ スコの世界遺産) など、 見るべき教会建築がブルゴーニュには多い。
2015年には、 「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」 が世界遺産に登録された。Climat (クリマ)とは気候風土を表す言葉でテロワールとほぼ同義だが、 ここでは明確に区分されたブドウ畑の小区画を差す (ブルゴーニュではLieu-dit リュー・ディという言葉も使うが、この2つは必ずしも一致しない)。 世界遺産には1,247 のクリマに加え、ボーヌ市とディジョン市の歴史地区も含まれる。
■経済
かつてのブルゴーニュ地方は東に隣接するフランシュ・コ ンテ地方と合併し、 2016年からブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地域圏を形成している。
農業が強く、ブドウ栽培とワイン醸造はもとより、 穀物生産、採油、牛の飼育などが盛んな地域である。
ボージョレを除いたブルゴーニュのワイン産業は、16の生産者協同組合、266のネゴシアン、3,577のドメーヌ (1万本以上の販売量をもつドメーヌは863) で構成されている。ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ地域圏における域内総生産の2.8%を担い、 45,200人の労働力は、域内雇用の7%に相当する。
2015年から19年まで5年間の平均で、ボージョレを除いたブルゴーニュ・ワインの総売上は20億ユーロ。そのうち55%を輸出で稼ぎ出し、2020年に1億1,100万ユーロのブルゴーニュ・ワインを輸入した日本は、金額ベースで米国、英国に次ぐ第3位。数量ベースではベルギー、カナダにわずかに及ばず第5位の727万本だった。コロナ禍によりフランスの全A.O.C. ワインの対日輸出量が前年比7.3%減、輸出額が同13.4%減だったにもかかわらず、ブルゴーニュ・ワインはそれぞれ3.5%減、1.6%減にとどまった。
■気候風土
北のシャブリ グラン・オーセロワ地区から南のマコネ地区まで南北230km。さらにボージョレ地区も合わせると南北に 280kmもの距離がある。
一般には半大陸性、ないし大陸性気候で、 夏は暑く陽光に恵まれ、冬は寒い。南のマコネやボージョレでは地中海性気候の影響を受け、夏の気温はさらに高く乾燥する。一方、北のシャブリ、グラン・オーセロワは遅霜への注意が必要になる。
ブルゴーニュ地方の土壌はおおむねジュラ紀由来の 粘土石灰質だが、ジュラ紀にもキンメリッジアン、 オックス、フォーディアン、バトニアン、バジョシアンなど、地質年代の違いがある。またボージョレ地区は北部が花崗岩質、南部が粘土石灰質となっている。 詳細については地区ごとに述べる。
■ワイン生産量
[ボージョレを除く] (出典: ブルゴーニュワイン委員会 2015~2019年平均)
⁃ ワイン生産量 1,450,000hℓ(うち赤・ロゼワイン29%、白ワイン60%、 クレマン・ド・ブルゴーニュ11%)
⁃ ブドウ栽培面積 30,052ha
[ボージョレ地区] (出典: ボージョレワイン委員会 2018~2019年度版プレスキット)
⁃ ワイン生産量 800,000hℓ
⁃ ブドウ栽培面積 14,492ha
ボージョレ地区を含むブルゴーニュ地方のワインはほぼすべてA.O.C. ワインといって過言ではないが、 ヨンヌ、コー ト・ドール、ソーヌ・エ・ロワールの3県において、79haの畑が I.G.P. ワインとして、 217haの畑が地名無表示ワイン(= ヴァン・ド・フランス) として申請されている。またローヌ県でも I.G.P. ワインとして148ha、 地名無表示ワインとして375haのブドウ畑が申請されている (関税総局 〈DGDDI〉 統計 2020年)。
■主要ブドウ品種
[白ブドウ ]
Chardonnay シャルドネ
ボージョレ地区を除くブルゴーニュ地方において、 栽培比率51%を占める、最も重要な白品種。 コート・ ド・ニュイでの栽培は珍しいが、シャブリやマコネを筆頭に各地で栽培される。ボージョレ地区にもわずかながら植えられている。
Aligoté アリゴテ
同じく6%を占める白品種。 高い酸から忌避されて きたが、温暖化が進む近年ではその品質が見直されつつある。 主に平地で栽培される。ブーズロンがこの品種を用いた村名 A.O.C.として有名。
[黒ブドウ]
Pinot Noir ピノ・ノワール
ボージョレ地区を除くブルゴーニュ地方において、栽培比率39.5%を占める赤品種。シャブリを除くブルゴーニュ各地で栽培される。ボージョレ地区での栽培はま れだが、南部の石灰質土壌の土地に若干植えられている。
Gamay ガメイ
ボージョレ地区における最重要品種で、栽培面積の98%を占めている。 ボージョレを除くブルゴーニュ地方では、主にピノ・ノワールとブレンドされる形で使用される。
■地方料理と食材
Boeuf Bourguignon ブフ・ブルギニョン
(牛肉の赤ワイン煮込み)
Coq au Vin コッコ・オゥ・ヴァン
(鶏肉の赤ワイン煮込み)
Jambon Persillé ジャンボン・ペルシュ
(ハムの香草入りゼリー寄せ)
Oeuf en Meurette ウフ・アン・ムーレット
(ポーチドエッグの赤ワインソース仕立て)
Escargots à la Bourguignonne エスカルゴ・ア・ラ・ブルギニヨンヌ
(カタツムリの香草入りニンニクバター風味)
Epoisses エポワス
(牛乳から造られるウォッシュタイプのA.O.P.チーズ)
Charolais シャロレ
(山羊乳のA.O.P. チーズ) マコネ
Mäconnais マコネ
(山羊乳のA.O.P.チーズ)
Citeaux シトー
(シトー修道会で造られるチーズの商標名。 牛乳、非加熱圧搾)
Délice de Pommard デリス・ド・ポマール
(石臼で挽いたボーヌ・マスタードに覆われた、トリプルクリームのフレッシュチーズ)
Pain d'épices パン・デピス
(ジンジャーやシナモン、アニスなどで香り付けした、蜂蜜風味のケーキ)
Cassis de Dijon カシス・ド・ディジョン
(2013年にI.G.P.が認められたカシスのリキュール)
■ブルゴーニュのA.O.C.システム
ブルゴーニュのA.O.C.は階層構造をとっており、 原則として、広範囲のA.O.C.よりも限定された範囲のA.O.C. の方が規定が厳しく、格上となる。
最も底辺に位置するのがAppellation Régionale アペラシオン・レジオナルと呼ば れる地方名 A.O.C.で、 その上に村名を冠したAppellation Communale アペラシオン・コミュナルすなわち村名A.O.C. がある。
単一の区画のブドウから造られた村名A.O.C.のワインは、ラベルにその区画名を名乗ることができる。 またその区画が1級畑に格付けされていれば、区画名とともにPremier Cru プルミエ・クリュと表記することが可能である。 例えば、ジュヴレ・シャン ベルタン村にあるクロ・サン・ジャックという区画は1級畑なので、Gevrey Chambertin Premier Cru Clos Saint Jacques ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・クロ・サン・ジャックと表記される。1級畑は普通の村名A.O.C.の区画と比べ、日当たりの良い斜面に位置することが多い。
なお、村名 A.O.C.は必ずしも単一の村から成り立つとは限らず、隣接する村の一部、あるいはすべてを含むこともある。例えば、A.O.C. マランジュはシュイィ・レ・マランジュ、ドゥジーズ・レ・マランジュ、サンピニー・レ・マランジュの3ヵ村で構成されている。
ブルゴーニュのA.O.C.システムで最上位に位置するのがAppellation Grand Cru アペラシオン・グラン・クリュ、すなわち特級畑である。
特級畑はそれだけで特別な存在なので1級畑のように村名を添える必要がなく、それぞれ独自のA.O.C.となっている。
ただし、シャブリの特級畑のみは例外で、Chablis Grand Cru シャブリ・グラン・クリュという1つのA.O.C.の中に、 7つの特級の区画が存在する。従って、レ・クロという特級畑は単純にLes Clos レ・クロと名乗るわけにはいかず、 Chablis Grand Cru Les Clos シャブリ・グラン・クリュ・レ・クロと表記する必要がある。
■主要なA.O.C.
ブルゴーニュ全域
広義にはヨンヌ県のシャブリとグラン・オーセロワ地区、コー ト・ドール県のコート・ド・ニュイ、オート・コート・ド・ニュイ、コー ト・ド・ボーヌ オート・コート・ド・ボーヌの各地区、ソーヌ・エ・ ロワール県のコート・シャロネーズ地区とマコネ地区に、ローヌ県のボージョレ地区を加えてブルゴーニュ地方と呼ぶが、ボージョレ地区をブルゴーニュに含めるか否かは常に議論の的となっている。
2011年にはA.O.C. ブルゴーニュのエリアからボージョレ地区の大部分を除く代わりに、ブルゴーニュ・ガメイという新しいA.O.C.を作り、ボージョレ地区の生産者に譲歩した。とはいえ、ブルゴーニュ・パス・トゥ・グランやコトー・ブルギニョンなど、ボージョレ地区全体を含む地方名A.O.C.は現在も存在する。
[地方名 A.O.C.]
Bourgogne ブルゴーニュ(白、赤、 ロゼ )
ヨンヌ、コート・ドール、ソーヌ・エ・ロワール、ローヌの4県に広がる314の市町村に与えられた、最も広域の地方名A.O.C. 遠く離れたヨンヌ県のブドウとローヌ県のブドウをブレンドしても、このA.O.C.を名乗ることができる。ただし、ローヌ県のブドウ畑でこのA.O.C.を名乗れるのは、クリュ・デュ・ ボージョレのエリアに限られる。
原則として白はシャルドネ、赤とロゼはピノ・ノワールから造られるが、本A.O.C. では他の品種のブレンドも認められている。
なお、ロゼには "Clairet クレーレ"の表記も許される。
より範囲を限定した13の地理的名称付A.O.C.ブル ゴーニュについては各地区ごとに述べるが、地区をまたぐA.O.C. ブルゴーニュ・コート・ドールは下記のとおり。
Bourgogne Côte d'Or ブルゴーニュ・コート・ドール(白、赤)
コート・ドール県とソーヌ・エ・ロワール県の40ヵ村に認められた、地理的名称付きA.O.C. ブルゴーニュ。実質的にはコート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ両地区において、村名A.O.C.が与えられている市町村がほぼ対象となっている。従ってモレ・サン・ドニとヴォルネイのブドウをブレンドしても、このA.O.C.を名乗ることが可能である。最低糖度、最低ア ルコール度数、 最大収量などの規定は単なる A.O.C.ブルゴーニュより厳しい。
Bourgogne Aligoté ブルゴーニュ・アリゴテ(白)
A.O.C. ブルゴーニュからローヌ県の15ヵ村を除いた299ヵ村において、アリゴテのみから造られる白ワインに認められたA.O.C.。 新酒を示す “Primeur プリムール”、 “Nouveau ヌーヴォー"の表記 も可能である。
Bourgogne Passe-Tout-Grains ブルゴーニュ・パス・トゥ・グラン(赤 ロゼ)
A.O.C. ブルゴーニュの範囲に加え、ボージョレ地区の全域を含むエリアで造られる、ピノ・ノワールとガメイのブレン ド、または混醸からなる赤・ロゼのA.O.C. ピノ・ノワールが30%以上、ガメイが15%以上含まれることが条件。 補助品種のシャルドネ、ピノ・ブラン、ピノ・グリは混植の場合のみ認められ、各区画の作付比率は合計15%が上限。
Coteaux Bourguignons コトー・ブルギニヨン(白、 赤、 ロゼ)
かつてのBourgogne Grand Ordinaire ブルゴーニュ・グラン・オルディネール。 白ワインの新酒には、 “Primeur プリムール" または "Nouveau ヌーヴォー" の表記も可能。 またロゼは“Clairet クレレ” とも表記できる。
A.O.C.ブルゴーニュの範囲に加え、 ボージョレ地区の全域を含むエリアに認められる単一品種、またはブレンドによるワイン。
白はシャルドネ、アリゴテ、ムロン、 ピノ・ブラン、ピノ・グリ、赤はガメイとピノ・ノワールに、ヨンヌ県のみセザールも認められている。また赤には白用の品種とガメイの亜種 (ガメイ・ ド・ブーズ、 ガメイ・ド・ショドネ) も補助品種として10%まで認 められる。ロゼはガメイ、ピノ・ノワール、ピノグリセザール (ヨンヌ県のみ) が主要品種、 補助品種はシャルドネ、アリゴテ、ムロン、ピノ・ブランで、10%まで混醸が可能。
Crémant de Bourgogne クレマン・ド・ブルゴーニュ(発泡白 発泡ロゼ)
A.O.C. ブルゴーニュの範囲に加え、ボージョレ地区の全域を含むエリアで造られる、白とロゼの発泡性ワインに認められたA.O.C.。 品種はガメイ、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、アリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、サシーが認められ、シャルドネ、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ピノ・ノワールは合わせ て30%以上をブレンド。 ガメイは20%以下に抑えなければならない。ロゼはマセレーション、またはセニエによる。 瓶内二次発酵によって造られ、 瓶内熟成期間は9ヵ月以上。
Bourgogne Mousseux ブルゴーニュ・ムスー(発泡赤)
A.O.C. ブルゴーニュの範囲に加え、ボージョレ地区の 全域を含むエリアで造られる赤の発泡性ワインに認められ A.O.C.。主要品種としてガメイ、ピノ・ノワール、ヨンヌ県のみセザールが認められ、補助品種としてアリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、さらにガメイの亜種2 つが認められている。ブレンドにおいて補助品種の使用は49%以下。 白ブドウは混醸されなくてはならない。 瓶内二次 発酵によって造られ、瓶内熟成期間は最低9ヵ月。
Côte Chalonnaise & Couchoisコート・シャロネーズとクーショワ地区
コート・ド・ボーヌの南に連なり、シャロン・シュール・ソーヌの西に位置するワイン産地がコート・シャロネーズ。南北 25kmの全域がソーヌ・エ・ロワール県に属する。
北からブーズロン、リュリー、メルキュレ、ジヴリ、モンタニィと村名 A.O.C.が並び、 ブーズロンを例外として、他の村名 A.O.C.は、原則、ピノ・ノワールから造られる赤やシャルドネから造られる白。コート・ド・ボーヌのワインと比べると、洗練さにやや欠けるものの、総じてお値打ちである。
ル・サントル運河を挟んだ対岸、マランジュの南に位置する産地がクーショワで、2000年に地理的表示付きの A.O.C. ブルゴーニュが与えられた。
[地方名 A.O.C.]
Bourgogne Côte Chalonnaise ブルゴーニュ・コート・シャロネーズ (白、赤、ロゼ)
コート・シャロネーズを構成するソーヌ・エ・ロワール県の 44ヵ村を包括的にまとめた地理的表示付きA.O.C. ブルゴーニュ。
ピノ・ノワールから造られる赤とロゼ、シャルドネから造られる白がある。白はまれにピノ・ブランやピノ・グリもブレンドされる。 品種の規定は一覧表参照。
標高 250~370ha。三畳紀の粘土混じりの砂岩や、ジュラ紀の石灰岩、泥灰岩が母岩を形成している。
Bourgogne Côtes du Couchois ブルゴーニュ・コート・デュ・クーショワ (赤)
クーシュ村を始めとするソーヌ・エ・ロワール県の6ヵ村で造られる赤ワインに対し、2000年から与えられている地理的表示付きA.O.C. ブルゴーニュ。
原則的に認定品種はピノ・ノワールのみだが、A.O.C.の規定では、シャルドネ、ピノ・ブラン、ピノ・グリも混植の場合のみ混醸可能である。
標高280~420m。様々な土壌からなるが、大部分は三畳紀の粘土質。
[村名 A.O.C.]
Bouzeron ブーズロン (白)
ブーズロンとそれに隣接するシャセイ・ル・キャンの2ヵ村において、アリゴテから造られる白ワインにのみ認められている村名 A.O.C.。 地方名のBourgogne Aligoté de Bouzeron ブルゴーニュ・アリゴテ・ド・ブーズロンから1998年に昇格した。
標高270~350mの斜面で栽培され、土壌はジュラ紀後期オックスフォーディアンの白い泥灰岩。褐色で泥灰質のバトニアンの石灰岩も見られる。
Rully リュリー (白、赤)
リュリー村と隣接するシャニーの町に与えられた村名 A.O.C.。白はシャルドネ、赤はピノ・ノワールから造られるが、混植の場合に限り、白はピノ・グリ、赤はシャルドネとピ ノ・グリが最大15%まで認められる。栽培面積で白7に対し赤3の比率である。
23の区画が1級畑として認められ、“Rully Premier Cru リュリー・プルミエ・クリュ"として、 区画名を添えることができる。 代表的な1級畑は以下 のとおり。
リュリーの代表的1級畑
⁃ Le Chapitre ル・シャピートル
⁃ Clos Saint Jacques クロ・サン・ジャック
⁃ La Pucelle ラ・ピュセル
⁃ Les Cloux レ・クルー
⁃ Margotés マルゴテ
ブドウ畑は標高230~300mの高さに位置し、斜面の向きは様々だが、1級畑は東ないし南東向き斜面にある。
Mercurey メルキュレ (白、赤)
リュリーの南に位置するメルキュレとサン・マルタン ・スー・ モンテギュの2ヵ村に与えられた村名 A.O.C.。 白はシャルドネ、赤はピノ・ノワールから造られるが、混植の場合に限り、白はピノ・グリ、赤はシャルドネとピノ・グリが最大15%まで認められる。栽培面積で8割以上を赤が占める。
32の区画が1級畑として認められ、“Mercurey Premier Cru メルキュレ・プルミエ・クリュ" として、 区画名を添えることができる。代表的な1級畑は以下のとおり。
メルキュレの代表的な1級畑
⁃ Clos des Myglands クロ・デ・ミグラン
⁃ Clos des Barraults クロ・デ・バロー
⁃ Les Combins レ・コンバン
⁃ Le Clos du Roy ル・クロ・デュ・ロワ
⁃ Le Clos l'Evêque ル・クロ・レヴェック
⁃ Les Champs Martin レ・シャン・マルタン
⁃ Clos Tonnerre クロ・トネール
ブドウ畑は標高230~320mの高さに位置する。ジルー川の作る北西から南東に延びる谷に加え、小さな谷が入り組み、複雑な地形となっている。地質的にはジュラ紀後期オックスフォーディアンの泥灰岩や石灰質の強い泥灰土壌だが、場所によっては砂岩に覆われた古い土壌も見られる。また谷底の畑は丘の斜面から崩れ落ちた小石で覆われている。
Givry ジヴリ (白、赤)
シャロン・シュール・ソーヌ市の西に位置するジヴリ村に与えられた村名A.O.C. 北のドラシー・ル・フォール村、南西のジャンブル村の一部も含む。白はシャルドネ、赤はピノ・ノ ワールから造られるが、混植の場合に限り、白はピノ・グリ、 赤はシャルドネとピノ・グリが最大15%まで認められる。栽培面積で8割以上を赤が占める。
38の区画が1級畑として認められ、“Givry Premier Cru ジブリ・プルミエ・クリュ"として、区画名を添えることができる。代表的な1級畑は以下のとおり。
ジヴリの代表的な1級畑
⁃ Clos Jus クロ・ジュ
⁃ Servoisine セルヴォワジーヌ
⁃ Clos Salomon クロ・サロモン
⁃ Clos du Cellier aux Moines クロ・デュ・セリエ・オー・モワンヌ
⁃ Les Bois Chevaux レ・ボワ・シュヴォー
⁃ Clos du Cras Long クロ・デュ・クラ・ロン
土壌は主にジュラ紀後期オックスフォーディアンの石灰質土壌。標高230~400mの東向きから南東向き、あるいは 南向きの斜面にブドウ畑が広がる。
岩が風化した結果生じた褐色の石灰質土壌や粘土石灰
Montagny モンタニー (白)
コート・シャロネーズの村名A.O.C.としては最南に位置し、すぐ南にはマコネが控える。ビュクシー、モンタニー・レ・ビュクシー、ジュリー・レ・ビュクシー、 サン・ヴァルランの4町村で構成され、シャルドネから造られた白ワインのみが認められる。350haほどの栽培面積があるが、ビュクシーの協同組合が生産量の75%を占めている。
49の区画が1級畑として認められ、“Montagny Premier Cru モンタニー・プルミエ・クリュ”として、 区画名を添えることができるが、上記のようにドメーヌ元詰めされたワインが少ないこともあり、ラベル上にみられる1級畑はごく一部に限られている。
モンタニーの代表的な1級畑
⁃ Le Vieux Château ル・ヴュー・シャトー
⁃ Les Burnins レ・ビュルナン
⁃ Les Coères レ・コエール
⁃ Montcuchot モンキュショ
⁃ Les Platières レ・プラティエール
⁃ Les Chaniots レ・シャニオ
標高250~400mの高さにブドウ畑は位置し、ジュラ紀中期のバジョシアンのほか、ジュラ紀前期リアスやさらに古い三畳紀の泥灰質や石灰質の土壌をもつ。
参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier
最後までお読み頂きありがとうございます。
なお、この記事のスポンサーは『あなた』です。ご支援お待ちしています。
#ワイン #wine #vin #vino #vinho