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"弱者的"セミナー開催方法が効果的だった理由

コロナ以前になりますが、個人でセミナーを企画・運営していたことがありました。知名度も資金力もない自分が、僅かながらもセミナーで売上を得られたのは、今振り返ると「弱者の戦略」に則っていたからなのだと思います。


「弱者の戦略」の3つの切り口

「弱者の戦略」は、個人が起業したり会社組織でも新規事業を始める際には、絶対に無視してはいけない大事な考え方。

大企業や既存事業とは異なり「ヒト・モノ・カネ」のリソースがないので、そうした状態に見合った戦い方をしないとせっかくの挑戦が失敗に終わってしまう、というもの。

そして、この「弱者の戦略」のポイントは3つある、とVoicyパーソナリティーの木下斉さんがわかりやすく解説していました。それは

  1. 「局地戦」

  2. 「接近戦」

  3. 「一騎打ち」

です。

それぞれ1〜3がどういうことかについては木下さんのVoicyを聞いていただくとして(有料)、このルールに該当する事例はないか、自分に当てはめて考えてみました。

"弱者的"セミナーの開催方法

セミナーと言うと、大きな会場に長机とパイプ椅子がズラっと並んで、マイクなどの音響設備もバッチリ入っていて・・・というものを想像しがちですが、私がやっていたのはセミナーとは言えないほどの超小規模なものでした。

  • 参加者:最大8名

  • 会場:コワーキングスペースの小さな会議室

当然マイクはないので地声で話します。

この超小規模セミナーに当てはまる「弱者の戦略」のポイントは、主に「2.接近戦」「3.一騎打ち」です。(「1.局地戦」はテーマにより当てはまる場合とそうでない場合があります。)

「接近戦」

会場が小さく参加人数が少ないので必然的に「接近戦」になります。これによるメリットは臨機応変に対応できること。

参加者の表情が手に取るようにわかるので、疑問を感じていそうだなと思ったら質問を投げかけてみたり、話す内容をアドリブで変えてみたりすることができます。

「一騎打ち」

「2. 接近戦」ともつながりますが、人数が少ないのでコミュニケーションが一対一に近くなります。

これによるメリットはカスタマイズできることです。個別の悩みを聞いてみたり、話す内容を参加者の業界の事例に照らし合わせてみたりなど工夫できます。

また、休憩中や終了後にする立ち話も「一騎打ち」の大事な実践場所。個別に話しているうちに次の案件につながった、ということもありました。

"弱者的"セミナーのメリット

「弱者の戦略」に則った超小規模セミナーは、参加人数が少ないので売上は小さいですが、生産性はかなり高いと思います。その理由は以下の3点です。

1. 費用があまりかからない

直接かかる費用はコワーキングスペースの会議室代と配布資料のプリント代くらい。利益率は7〜8割近くになることが多かったです(残りの2〜3割のほとんどは集客費用)。

2. 満足度が高い

一人一人と丁寧にコミュニケーションをとることによって参加者の満足度が上がります。満足度が高いと、リピートが増えたり、別の案件に繋がったりなど、総合的な売上アップにもなるので効率的。

実際に、終了後のアンケートでは、超小規模セミナーの方が中規模のセミナーよりも満足度の点数が高くなる傾向が見られました。

3. ラク

これが一番だったのかもしれません。かかる労力が圧倒的に少なくて済みます。集客が楽、当日の取り回しが楽、管理が楽。結果、疲れない。

まとめ

当時は「弱者の戦略」など全く意識しておらず、ただ単にお金がなかったからこじんまりとやっていたにすぎません。しかし、規模はとれずとも、非常に生産性の高いやり方だったのだと、今あらためて思います。

セミナーの企画・運営はコロナをきっかけに辞めたため、今はやっていませんが、「弱者の戦略」の考え方はどのような個人事業・新規事業にも当てはまる大原則。

3つの切り口「局地戦」「接近戦」「一騎打ち」を肝に銘じて今後の活動に励みたいと思います。


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