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英単語の高速回転学習は効果あるのか?

こんにちは、英単語習慣です。
最近、単語学習に関して「高速回転学習」という学習法が話題になっていま。これは大量の単語や情報を短期間で何度も繰り返し学習する方法です。英語Youtuberや英語ブログなどでも紹介されることが多いです。

ATSUさんのブログでも紹介されてますね。

https://atsueigo.com/vocabulary/

しかし、この学習法は本当に効果的なのでしょうか?この記事では、その効果と注意点について考えてみます。

高速回転学習とは何か

例えば、100個の単語を10日で覚えたいとします。従来の方法では、1日10個ずつ学習することが多かったです。しかし、高速回転学習では、毎日その100個全てを繰り返し学習します。一見すると負担が大きく感じられるかもしれませんが、この方法には「分散学習」の原理が働いています。

学習には分散学習と集中学習がある

学習方法には大きく分けて「集中学習」と「分散学習」があります。

  • 集中学習:短時間で一気に同じ内容を繰り返す方法。例として、1日に10個の単語を何度も復習することが挙げられます。

  • 分散学習:学習内容を時間的に分散させて復習する方法。同じ単語を時間を開けて復習します。

高速回転学習は分散学習になっている

高速回転学習は、一見集中しているように思えますが、同じ単語を復習する間隔が1日以上空くため、実質的には分散学習となっています。

理論的にも理にかなっている

新しい知識を長期記憶に留めるには忘れた頃に復習することを繰り返すのが最も効率がよいことがいくもの研究で確かめられています。直感には反するのですが、忘れる前に復習するよりむしろ、ギリギリ忘れたくらいで復習するほうが効果が高いのです。
集中学習は全然忘れてないない段階で何度も繰り返し単語学習をするので非常に効率が悪いです。高速回転学習は最低でも1日は時間をあけているため、集中学習よりも記憶の定着がよくなります。

ただし、注意が必要

しかし、高速回転学習には注意点もあります。この方法はあくまで「暗記」という観点で効果的であり、深い理解を伴わないまま字義的に覚えるだけでは限界があります。

理解が浅い状態での暗記のリスク

例えば、英単語をただ意味だけで覚えても、その単語を使いこなすためには文脈やニュアンスの理解が必要です。形だけ高速回転学習を真似ると全然効果がなかった、となりかねません。
英単語であれば発音、語法、コロケーションなどを一定レベル理解している必要があります。
分散学習が有効なのは純粋に知識を長期記憶に留めるという観点での話です。

難易度の高い低頻度語には特に有効

そういう意味では日本語と英語の意味のズレがすくない、低頻度語を覚えるには高速回転法はかなり有効といえます。
Cyberespionage(サイバースパイ活動)
Anachronism(時代錯誤)
Conundrum(難問、謎)
逆に多義語になりやすい高頻度語は高速回転には向いてません。文章の中で覚えたり、用法を学んだりするほうがよいでしょう。

まとめ

高速回転学習は、分散学習の原理を活用した効果的な暗記法であり、理論的にも理にかなっています。しかし、その効果はある程度の理解がある場合に暗記をするという観点です。
理解が必要な多義語などには向いていません。理解を必要とする学習には向いていません。学習の目的や内容に合わせて、最適な方法を選びましょう。

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