同業だから分かる、番組『スッキリ』でペンギン池に落ちる、落とした問題の裏側の法則。
おはようございます、SUKESANです。
テレビ番組『スッキリ』内において、オードリーの春日さんが『那須どうぶつ王国』のペンギン池に「わざと」落下した問題。現在、司会の加藤浩次さんが謝罪する流れになっていますが、これはそもそもどうして起こってしまったのでしょうか?
僕も番組制作、台本、現場を経験していますのでその「独特」な雰囲気をお伝えししつつ、今回の問題の裏側を想像の範疇ですが書いていきます。(おそらくあってる)
まず最も大事なのは、加藤浩次さんが執拗に春日さんに対し、いわゆる『ダチョウ倶楽部』さんの熱湯芸から始まった「お約束」を使い、「落ちるなよ!」「絶対落ちるなよ!」「なあ、春日!」と完全に振っていた行為が、「台本」なのか、それとも「加藤さんの独断、アドリブ」なのかが非常に大きな入り口です。
おそらくこれは「加藤さんの独断」だと僕は思います。もちろん現場の人間ではないので100%とは言えませんが、流石にスポンサーを強く意識しているはずのディレクター、プロデューサー陣の判断ではないと思うんです。彼らは今、コンプライアンスや炎上の怖さをよく理解しているはずですので、おそらくは加藤さんの「その場のノリ」なのでしょう。
春日さんというのは僕もANNのベビーリスナーなのでなんとなく分かるのですが、自発的に何かをするタイプというより、「言われたら断らない」方なんですよね。なので、先輩である加藤さんの執拗な振りにサービス精神が爆発してしまった。
これは、以前騒ぎと笑いになった、IKEAの椅子を破壊したのと同じパターン。
また、もし、これが台本や、ディレクターのカンペやマイクでの指示だったとすると、加藤さんにはあまり罪がないという事になりますが、でもその線はやはり薄いような気がします。ディレクターなども生放送のそれを見ていて、「あちゃー……やっちまったよ本当に……こりゃあヤバい事になるぞ……」と思ったでしょう。
加藤さんの脳内には、
●春日だからなんかやってくれる、やらせれば彼もおいしい
●スッキリももうすぐ終わりだし、楽しく行こうぜ
●芸人同士だとどうしてもバラエティの空気になってしまう
と、春日さんを活かしてあげたいという気持ちもチラついて結果的にああいった発言を繰り返してしまった。
そして、春日さんはそういった言葉での「返し」はあまり得意な方ではないので、落ちる以外の選択肢が見つからなかった。
と、実は非常に単純なことだったのかもしれません。
報道する側がこれを面白いと思ってやってしまいます。それでいて、コンビニや回転寿司の迷惑動画の人を批判する。その説得力がゼロ……。
テレビも「バラエティ」と「報道、ニュース」を混ぜるのはそろそろやめる時期に来ているような気がします。