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言うことを言いやすいのは、「英語のそこのところ」第94回

【前書き】

 今回、投稿するエッセイは7年前の2015年10月29日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。
 英会話を始めては見たけど、なかなかうまくならない。文法も単語も知っているのに。そんな方には、ちょっとした心構えが大切なのかもしれません。(著者)

拙著「英語の国の兵衛門」のkindle版を出版しました。

2008年に株式会社メディア・ポートより上梓され、その後同社の解散により入手不可能になり、みなさんにはご迷惑をおかけしておりましたが(一時は、古本が2万3万ぐらいで取引されていたようで。いやはや、私には一銭も入りませんが_| ̄|○)、kindle という形で復活させることが出来ました。
これを機にぜひお手に取ってみてください。

お待たせしました! 最終巻 発刊!  
「英語の国の兵衛門」「英語のそこのところ」の作者 徳田孝一郎の作った英語テキスト「English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト10 基準を設定して比べる=比較表現」販売中!

 前巻の「形容詞とその仲間たち2 関係代名詞・関係副詞」で文で名詞を飾る関係代名詞・関係副詞のスキルを身に着けていただきましたが、今回は、「何かと同じぐらい」や、「何かより上」、「一番」ということを伝えたいときに使う比較の表現です。
「その塔は30階建てのビルと同じ高さです」
「フットボールを観ることはフットボールをするのと同じように面白い」
と言った日本語を英語にする手順をすっきり身に着けることができます。

【本文】

 秋です。
 空も高くなって、うろこ雲が流れていて、空気がさらさらとして気持いい季節になってきました。
 私は、なぜか秋に節目が来ることが多くて、大学のころバイト先を変えたのも秋でしたし、10年ほど勤めた進学塾をやめて、編集者になったのも秋、その次の英会話スクールに転職したのも思えば秋でした。
 そういえば、今、お世話になっている編集者の方に出会って、本格的に一緒にお仕事をさせていただき始めたのも秋。
 なにかあるんでしょうかねぇ? もしかしたら、運気の流れみたいなものがあるのかもしれません。

 それはさておき、そんな秋もたけなわに英会話スクールに転職した際に英会話が全くできなかったというのは、何度かお話ししていますが本当の話で就職した時は困り果てました。
 だって、電話も取れやしない。新人社員というのは、まず電話や来客応対をするもんだと教わって来たんで、それができないのは肩身が狭く感じちゃう。マネージャーは、面接の時に「英会話はできなくていいよ」って言った手前、「気にしなくていい」とは言ってくれたんですが、やっぱりそうはいかない。周りの先輩たちの目が痛い。
 じゃあ、英会話を身に着けてやるかと、一念発起するというなら素直で可愛いんでしょうけど、残念ながらそんなに純情にできている人間ではないんで、なんとか楽をして切り抜ける方法はないか? っていう邪な頭の使い方をする(笑)
 で、思いついたのは、優しげなNative English Speakerに近づいて、必要な分だけの英語のフレーズをもらおうってこと。なにも海外に興味があるわけでもないし、スタッフのNative English Speakerたちと突っ込んた話をするつもりもないんで、必要最低限、言えればいいやと思っての無精者の一時働きっていうやつです。まったく不真面目極まりない奴でした(え? いまも?)。

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