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大学の就職率と就職希望率の推移を見てみた!

こんにちは!
株式会社マインドシェア教育情報共有会です。本アカウントでは学校関係者の皆さんに役立つ情報を発信しています。入試情報、新学部・学科設置のトレンド、先進事例、そして調査結果など、「学校をより良くするヒント」をお届けします!
今回は、「大学卒業者の就職率と就職希望率」にフォーカスします。近年、新卒市場は売り手市場と言われていますが、実際の数値はどうなっているのでしょうか?過去から現在までのデータを振り返りながら、その傾向を見ていきましょう!
※就職率とは就職希望者に対する就職者の割合


2024年3月大学卒業者の就職率は?

まず、2024年3月卒業の就職率を見てみましょう!
皆さんは、大学卒業者の就職率がどの程度かご存じでしょうか?
厚生労働省と文部科学省による「大学等卒業者及び高校卒業者の就職状況調査結果」によると

就職率は98.1%

就職を希望する学生のほとんどが就職先を見つけられる、まさに売り手市場と呼ぶにふさわしい状況です。

性別や学部系統別で見てみると

女性の就職率が男性を上回り、学部系統では理系の就職率が高いことがわかりました。

エリア別でみると

地域ごとに就職率を比較すると、一番高いのは中国・四国エリア、一番低いのは北海道・東北エリアで、その差は4.2%でした。

就職希望率※でみると
※就職希望率とは卒業予定者数に占める就職希望者の割合。

性別により大きな差が出ています。

2022年3月大学卒業者の就職率は?

続いて、コロナ禍の影響が強かった2022年3月卒業者のデータを見てみましょう。

就職率は95.8%

2024年3月卒業者と比べ2.3%低い数値となっています。

性別や学部系統別で見てみると

この年は2024年以上に性別や学部系統による差が大きくなっています。

エリア別でみると

2024年では最も高かった中国・四国エリアが、この年は最も低い結果となり、地域による違いが顕著に見られました。

就職希望率でみると

2024年3月卒業者よりも就職希望率が高いことが分かります。

2011年3月大学卒業者の就職率は?

次に、リーマンショックの影響を受けた2011年のデータを振り返ります。

就職率は91.0%

現在よりも7.1%も低い数値となっています。
企業が軒並み採用を控えていたことが伺えます。
1997年の調査開始以来2000年と並んで最も低い数値となっています。

性別や学部系統別で見てみると

文系学部と理系学部では2.6%の違いがあります。

エリア別でみると

北海道・東北、中部、九州エリアでは就職率が90%を下回り、全国的に厳しい状況が見て取れます。

就職希望率でみると

男性では就職希望率は60.2%。最終的には就職を希望しなかった、あきらめた学生も多かったのではないでしょうか。

2001年3月大学卒業者の就職率は?

最後に、就職氷河期と呼ばれた2001年のデータを見てみましょう。

就職率は91.9%

2011年よりわずかに高いものの、2024年と比べると6.2%も低い結果です。

性別や学部系統別で見てみると

性別による差は1.1%、学部系統による差は1.7%と、2024年ほど顕著ではありませんが、一定の違いが見られます。

エリア別でみると

関東エリアが最も高く、九州エリアが最も低い結果で、その差は10.1%にも及びます。地域間の格差が特に目立った時代でした。

就職希望率でみると

2024年3月卒業と比較すると10.5%も低い数値となっています。

2024年・2022年・2011年・2001年を比較してみると

4か年の数値を表にまとめてみました。

就職率

エリア別 就職率

就職希望率

①女性の就職率が男性を上回る傾向は2020年代に顕著。
②就職希望率の増加も女性がリード。

最後に

こうして時代ごとにデータを振り返ると、経済状況や社会的な背景が就職率や希望率に大きく影響していることが改めてわかります。また、地域や性別、学部系統といった要因も見逃せません。
これから就職活動を迎える学生たちが、自分に合った選択肢を見つけられるよう、教育機関や企業がどのようにサポートしていくべきか。私たちも引き続きデータをもとに考えていきたいと思います。

今後も最新のデータやトレンドをお届けしますので、どうぞお楽しみに!

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