小川歩 英詩読会

英詩を読む会を主催しています。2週間に1度、1人1編ずつ読んでいくゆるい内容ですので、参加したい方はお気軽にお問い合わせください。

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最近の記事

『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』を読んで思ったこと

この本のあとがきにある通り、『この本は確実にコスパが良いので、ぜひ「はじめに」から読んでいただければと思います。』(P238) 読書感想文を書くのは中学生以来なのだが、おそらく一般的なフォーマットとしては、①著作の背景の説明→②あらすじの紹介→③思ったこと、という流れになるだろう。 しかし、私はDickinsonの詩を扱ったほかのノートを見てもらえればわかるとおり凝り性なので、このフォーマットに乗せようとすると、完璧な①②をこしらえようとするあまり面倒くさくなって、結局未投

    • エデンの園に惑う蜜蜂。Dickinson"APOTHEOSIS."を読む

      はじめに2023年4月9日開催分です。原文は以下。↓ Emily Dickinson – Come Slowly—Eden Genius 1890年詩集の編集者は"APOTHEOSIS."という題をつけています。直訳すると「神格化」。apotheosisには、the highest point in the development of something(物事の発達の最高到達点)とか、the elevation of someone to divine status(人物

      • 夜空の星と人生の導き。Dickinson"Our share of night to bear—..."を読む

        はじめに2022年11月6日開催分です。英詩読会の最初期に読んだものです。 かなり好きな詩なので紹介します。原文は以下。↓ Emily Dickinson – Our share of night to bear (113) | Genius 1890年版詩集の編集者は、特にタイトルを付けていません。 翻訳案第1スタンザ 私たちの、耐えるためにある夜の分け前[1]—— 私たちの朝の分け前—— [2]恩寵の中にある、満たすためにある私たちの[3]空白、 (いまは)軽蔑

        • 夫婦生活の底に潜むものとは? Dickinson"THE WIFE."を読む

          はじめに2023年3月26日開催分です。原文は下記。↓ She rose to His Requirement by Emily Dickinson (poetry.com) (この詩に関しては、前回参照したサイトよりこちらのサイトの方がJohnson版に忠実だったため、こちらをご紹介します) 1863年、ディキンソンが30代の頃に書かれた作品です。1890年版詩集では、編集者が"THE WIFE."というタイトルを付しています。 翻訳案第1スタンザ 彼女は[1]彼の要求

          宗教・詩・そして決断。Emily Dickinson "LOVE'S BAPTISM."を読む

          はじめに2023年3月26日に英詩読会で発表した内容です。 当会では、毎回1人1編ずつ(現在は基本的にディキンソンの)詩を担当し、分析と翻訳を行うのですが、今回わたしはこちらの詩の担当でした。↓ Emily Dickinson – I'm ceded—I've stopped being Theirs (508) | Genius エミリー・ディキンソン(1830-1886)の詩で、編集者は「LOVE’S BAPTISM.」というタイトルを付けています。※ 日本語にすると、「

          宗教・詩・そして決断。Emily Dickinson "LOVE'S BAPTISM."を読む

          英詩読会について

          はじめにこの記事に辿り着いてくださったあなた、はじめまして。 英詩読会を主催しております、小川歩と言います。 2022年10月頃から、Emily Dickinsonの詩を読む活動をしています。 今までは知り合い数人で、ほそぼそと活動していたのですが、もう少し参加者を増やしたいと思い、このページを書いています。 英詩読会の詳細①  活動内容 英詩の読解。現在はEmily Dickinsonの詩集を、毎回、1人1編ずつ担当して、順に読んでいます。将来的には他の英米詩人の作品も

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