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Octopus Energy : 再エネ事業者がデータを活用して収益化を促進し、急成長中

英国の再生可能エネルギー事業スタートアップOctopus Energy(オクトパス・エナジー)は、設立からわずか6年で評価額46 億ドルのユニコーン企業にまで成長。その顔は、40億ドル相当の発電量を誇る再エネ発電事業者、英国の3百万世帯を顧客に持つ電力小売事業者、さらにはデータに基づく電力の需給・価格の最適化ソリューションを提供するプラットフォーマーと実に多彩だ。既得権益が強い電力業界で次々と常識を覆す取り組みを見せる同社。2020 年末には東京ガスと資本業務提携を結び、まもなく日本にも上陸する次世代の電力ビジネスに注目した。

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1. 財・サービスの優位性

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画一化された電力業界にAI/データサイエンスを持ち込んだディスラプター

  • 数十年にわたって国営企業が支配し、規制により一律の料金体系だった電力業界では、実際の使用量に基づいた料金設計や顧客ニーズに合わせたサービス改善などが全く行われていなかったが、Octopus Energy の創業者たちは、このような古い業界だからこそ消費者インテリジェンスとダイナミックプライシングを活用し、既存の大手電力会社との差別化を図れることを見越していた

  • そこで彼らはまず、顧客の行動(電力消費パターン)と供給(再エネ生産量と卸売価格の予測)のデータを収集し需給を最適化するAI/データサイエンス主導のプラットフォーム「Kraken」を開発した
    → Kraken は、顧客毎に最適なメニューを安価に提供するオーダーメイドのダイナミックな料金体系を提案
    → このユニークなアプローチにより、英国で今や標準となっている使用時間帯別料金を最初に提供した事業者の1 つとなった

  • 現在ではE.ON など伝統的な電力会社を含む他のプレーヤーや、海外の買収・提携先にKraken をSaaS として提供し、デジタルプラットフォーム事業者としても急成長している

2. 顧客獲得・マネタイズ

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AIを活用したプラットフォームでターゲット顧客を特定

  • Octopus Energy は、位置情報(不動産価値とそれに伴う収入)、社会人口統計データ(世帯規模など)、消費量(いつ、どれだけ)等の様々な情報を活用して、ターゲット顧客を正確にプロファイリングしてきた

  • ターゲットを絞ったマーケティングとプロモーションにより、厳選された3 百万世帯の顧客基盤の構築と継続的な収益化に成功した

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