日記 カロス(カロン)ギリシャ神話
ギリシャ神話はギリシャを中心とした伝説伝承のようなもので様々な言い伝えを書いたものらしいです。したがってつじつまが合わず・バージョンによって話が異なっているらしいです。
以下は私が読んだバージョンでの思考です。
カロスは美という意味らしいです。神話の世界では美と強さが重要みたいです。じゃあ美しければいいの?カロンカコン(美しき災い)と言われるように悲劇にもなりかねないみたいです。
パンドラ
美しい災いとされたようでパンドラの壺(箱)を開けて人類に様々な不幸をもたらしています。
パンドラの壺(箱)から出てきたのは嫉妬・恨み・盗み・裏切り・争い・不安など です。不安は一人でもあるでしょう。ショーペンハウアーは「孤独を愛する」みたいなこと言ったらしいです。孤独を追求すると人から離れて自給自足になり嫉妬・恨みなどなくなるのでしょうか。
パンドラは人間の女性第一号で、かなり美くしい大人の姿で生まれています。生まれてすぐ嫁にいっています。夫は優しそうですが友達もいなさそうで知らない世界に送り込まれています。
「夫の帰りを待ちながら」の人だったのかも?
幸せは夫次第?
受け身で 一人で待つ生活だったのでしょうか。
ヘレネ(英語名ヘレン)
トロイア王と王妃の子(実はゼウスと王妃の子)です。トロイア戦争(トロイの木馬で有名)の原因となった世界一の美女です。
ギリシャ中の王や英雄が求婚にきて「ヘレンはみんなのもの」とされています。誰か一人だけだと問題となり争いになるからです。
現代に感覚だと「何それ!」かもしれませんが、神話の世界では選ばれなかった者への「配慮」で戦争を防いでいます。
「世界一美しい女へ」というりんごは一人のものになりました。「配慮」はなく選ばれなかった神の怒りは戦争につながりました。 復讐・恨み・嫉妬・怒り・名誉・威厳が渦巻いていきます。神話の世界では 愛でさえ災いの種になる世界。 悲しいです。
ヘレネに「笑い」はあったのでしょうか? 悲惨な戦争の原因となり辛かったであろう日々。 その中で緊張が緩む瞬間は? トロイアに行ってからヘレネは笑顔をみせたのでしょうか?
美しい災いとも言われるヘレネより パリスの方が美しい災いかも? パリスは妻のオイノネを捨て、ヘレネと財宝をトロイアから略奪しています。ギリシャ軍を前に、返さないと大戦争になるのがわかっていてヘレネを返さないパリス。 尻拭いさせられた兄のヘクトルは気の毒です。釣り針事件の 山幸彦の言動は兄弟にはいい迷惑とどこか重なります。
トロイア戦争は、あれよあれよと増幅し消せなくなり神々の思惑・「正義」「復讐」などが入り乱れ悲惨な戦争に発展しています。 運命に押し流されるヘレンにあるのは愛された記憶でしょうか。戦った人たちはまさしく地獄です。 でも主体的になれずただ待つ・家族が無事に帰ってくるのを祈るしかないというのも過酷でしょう。 ヘレンにできることは? 王子のパリスはギリシャの大軍を目の前に何を考えていたのでしょう? 王族は自由な恋愛は難しいのでしょうか?
メドゥーサ(ゴルゴン姉妹)
不安を感じる姿・ 美しくない姿
「不安だから来ないで!」という言葉は凶器となり言われた側を突き刺すでしょう。オペラ座の 怪人は檻の中です。 ゴルゴン姉妹は世界の果てに行きひっそりと暮らしています。怪人もゴルゴン姉妹も出歩いてはいけない退治しなくてはいけない化け物なのでしょうか?美が正義で醜いのは悪で排除したり閉じ込めるものなのでしょうか??
美しくないことによる悲劇と美しいことによる悲劇。
神話は今に通じる悲劇の宝庫・悲惨な出来事に溢れています。
「差別」「略奪婚」「復讐」「プライド」
逃れられない大きな渦 に飲み込まれどんどん動けなくなっていきます。