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「札幌市郊外のもみじ台団地に廃墟の美をみいだした」写真がいっぱいの地元探訪記
地元の札幌市の東端にある、厚別区のもみじ台団地を見に行ってきた。ここはネットで悪評がひどくて
「過疎っていて老人ばかり」
「住民の半数は水商売」
「外国人だらけ」
まるで異様な雰囲気のスラム街であるかのように語られている。
三十年以上札幌市に住んでいるが、もみじ台に足を踏み入れる用事はこれまで一切なかった(これからも基本的になさそうである)のだが、一人の地元民として、自分の目でもみじ台の噂を確かめてみたくなり、休日に訪れてみたわけである。
うららかな日曜日の昼下がりに、地下鉄新さっぽろ駅に降りたって、徒歩でもみじ台団地に向った。Googleマップに導かれてゆくと、右手に
もみじ台団地がみえた! 札幌市有数のディープスポット(らしい)に踏みこむ興奮で足取りが弾んでしまう。
↑エリアごとに色分けされているが、この全体がすべてもみじ台団地である。wikipediaからもみじ台団地の概要を引用してみる。
1968年(昭和43年)から団地造成が始まり[4]、1971年(昭和46年)から土地と住宅が分譲された[3]。先行する団地であるひばりが丘が「春」、青葉町が「夏」をイメージさせる名称であったため、その流れに沿って「秋」にふさわしいもみじ台という名が付けられたのも、同1971年の5月1日であった[3]。
1982年(昭和57年)には約28600人を数えた人口は、その後減少に転じ、2016年(平成28年)には約15800人までになった[4]。しかしその内訳を見ると、65歳以上の高齢者人口はむしろ増えており、対して児童数の減少が著しい。2010年(平成22年)には小学校のうち2校が閉校となっている[4]。2020年1月現在、高齢化率は48%であり札幌市内で最も高い[6]。
70年代から80年代にかけて最盛期を迎えた団地は、今や晩秋の年寄りのねぐらになり果てているというわけだ。若者が多い町はかならず年寄りの町になる。よくある話である。
ひっそりとしていて、人をめったに見ない。
建物の色がすこしちがうが、これも、もみじ台団地である。
構内には公園が配置されているが、そこで遊ぶ子供と散策する人はみなかった。
建物のデザインといい、また季節柄の枯れた草木のせいもあってか、旧共産圏の廃墟を探索している気分になる。天気がいいので、かえって哀愁が深い。
駐車場には車がぎっしりと駐車しているので安心させられる。
もみじ台西集会所。玄関に貼られている掲示物が、この団地が管理されている証である。
↑パノラマ写真に写っている建物はすべて団地である。見渡しても団地関係の施設しかみえない。
まばらな洗濯物と衛星アンテナが生存者の存在を示している。
構内は起伏に富んでいて、ちょっとしたハイキング気分(?)が味わえる。天気晴朗、人跡稀なり。団地を自分の物にした心地さえした。
可憐な草花を栽培して、珍しい訪問者の目をたのしませてくれる住民の方がいたのだ。探索に貴重な華(ママ)を添えてくれた。
団地街(という表現はないが)の中央にあって住民の生活をささえる『ホクノースーパー』まできた。入ってすぐのところに焼き肉のたれが異常に陳列されていたのをおぼえている。
なかには生鮮食料品を売るスーパーとパチスロ屋、ラーメン屋、百円ショップの『Seria』、イベント用のスペース等があり、生活に必要な物資とサービスの多くを供給してくれている。ソフトクリーム屋は休業していたので残念である。ミネラルウォーターを自販機で買って、しばし休憩した。
年寄り向けのイベントの掲示が多かったが、子供のダンス教室と剣道教室のビラもあった。こんなところでも育つ子供たちがちゃんといるのである。
ホクノーの向かいにある熊の沢公園から望んだ景色。近隣の(?)親子が遊びに来ていた。
この公園はなかなか緑が深かった。札幌の端っこだけはある。
右手の川の向こうは、ふつうの住宅街である。もちろん、もみじ台団地のほうを引き続き探索してゆく。
白亜の団地が林立するこの町が、古代ギリシアの遺跡にみえてきた。マジで。あんまり人がいないし。
窓に貼られているのは公明党のポスターである。
どこから上るのだろう。RPGみたいな思考になってくる。
「昭和54年度建設 ㈱近藤工務店施行」と刻まれている。
四月半ばなのに残雪に出会った。かき氷のようにザクザクしていそう。
ホクノースーパーの裏がみえる。
先ほどの花が野生化している。人がいないから、鹿でも放ちたいな。
左手は住宅街である。
ここは団地の近所の公園である。ちゃんと子供がいる。
けっきょく団地内で見かけた人は、数人のお年寄りのみである。噂にたがわぬ寂れた異様さがあるが、虚心坦懐に散策する分には面白いエリアでもあった。
芝生、遊具、丘陵、階段、駐車場、家庭菜園などが配置されていて、散策者を飽きさせない上に、なにより白いアパートが青天に映えて、美しい。近隣に小粋なカフェでも開店させればおしゃれなインスタスポットになるかもしれない(?)。
サンディエゴのジョナスソーク研究所をほうふつとさせる美があった。もみじ台団地の魅力に世人は気が付くべきである。