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大雪(ふじ林檎と柚子)#二十四節気の手紙
一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。
移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、ドリンクスタイリストのemmyと、いけばな作家のMayu Araiによるドリンクとお花の交換会をはじめました。
二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしていきます。
今回は第二十四回目の『大雪』、emmyからのお手紙です。
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Mayuさんこんにちわ。
12月に入り、寒さが増してきましたね。今回の節気は大雪。雪の訪れはまだのようですが、灰色がかった雲が空を覆い今日はまさに冬の到来を感じます。
小雪にいただいたお手紙の姫水木とバラ、ふわっと柔らかな薔薇と雪に見立てたスイートピーのあまりの愛らしさに思わず頬が緩みました。その頃はたしか陽の暖かさが心地よく感じていたような気がしましたが、2週間ほどでぐっと季節の進みが感じられますね。
冬の果実といえばりんご。
品種がたくさんあるりんごは品種違いで年中手に入れられることも出来るようになりましたが、イメージはやはり冬。
幼い頃、りんごの箱から宝物のようにひとつずつ取って食べるのが楽しみで、箱の中身がだんだんなくなっていってしまうのを悲しく思った記憶があります。箱に綺麗に収まったりんごをひとつずつ手に取っていくワクワク感はきっと今で言うアドベントカレンダーと同じようなのではないかな、と思います。
蜜がたっぷりのみずみずしいフジりんご、いちご酢、柚子、黒糖、桂皮。しゅわりとジンジャーエールを加え、ラベンダーと柚子ピールをふんわり香らせます。
りんごのやさしい蜜の甘みに柚子のスパイシーな香りが引き立ちます。
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先日中国食材を扱うお店で3㎝ほどの小さなりんごが『林檎』と書かれて売られているのを見て、じゃあいつも食べてる大きなりんごは??と不思議に思ったのですが、調べてみると日本では2種類の林檎があったそうです。
奈良時代に大陸から伝来したのは、小ぶりで水分の少ない観賞用の”和りんご”。
普段わたし達が食べているのは日本独自に栽培されているりんご。欧米の”西洋りんご”を日本の土壌に合うように品種改良され、酸味が少なく甘いりんごが誕生したそう。栽培されるようになったのは明治のころだそうです。
神話にも登場するイメージから、なんとなく同じものが古くから食べられていたのかとぼんやり思っていましたが、意外と歴史は浅く、けれどとても手が掛けられているものなのだと始めて知りました。
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紅い実を水面に映すように。
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いよいよ年末が近づき、師走の文字のごとく街の様子も慌ただしく感じます。Mayuさんもお忙しい日々を過ごされていることと思いますが、どうかお身体おいといくださいませ。
それではまた!
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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしていきます。
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