穀雨(牛蒡と梅花)移ろいゆく水と花
一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。
移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、emmyと、MayuAraiによるドリンクといけばなを二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしています。
今回は第五七回目の『穀雨』、emmyからのお手紙です。
-
Mayuさん、こんにちは!
『穀雨』の候、いかがお過ごしでしょうか?
目を開けられていないほどの太陽の眩しさに次の季節が近づいてきたことを感じます。
前回『晴明』のお手紙では活き活きとした春の花と糸水仙の佇まいがとても素敵でした。躍動感に香りまでも漂ってきそうです。
今年ははやく春が来たと思っていましたが、いつのまにかの青青とした緑に過ぎ去る春の潔さを実感します。
「百穀を潤し、芽を出させる雨」の穀雨。変わりやすいお天気でもありますが、ひと雨ごとにあたたかさが増していきますね。
気温も上がっていくこの時期はやわらかな新ごぼうや新芽のものが美味しい季節でもあります。
漢方やハーブでも多く使われる牛蒡ですが、産地や製法によって味わいの特徴が違ったりもします。
今回は青森のまろやかな味わいの牛蒡茶を使いました。
香ばしい牛蒡に合わせるのは旨味の強い煎茶と梅の花のシロップ。ラベンダーで華やかな香りを加えます。
最後に「だいだい」の酢をほんのひと匙加えて味わいを引き締めました。柑橘の爽やかな酸味が香りを引き立たせてくれます。
穀雨の暦には「八十八夜」という雑節があります。
有名な茶摘みの歌もあるように、お茶や農作業の節目の季節でもあります。
子どもの頃から何気なく耳にしていましたが、この時期の歌だったのだなとあらためて気がつきました。
これからはどんどん陽射しも強くなっていきますね。
気温の変化も激しいのでMayuさんもどうかご自愛くださいませ。
それではまた!
-
二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしています。
よければこちらのマガジンもフォローしてください。