小寒(菊と生薬)移ろいゆく水と花
一年を春夏秋冬の4つに分け、さらに約15日ごとに分けた二十四節気。農業の目安として季節の変化に対応するために中国より伝来したと言われています。
移ろう季節をより身近に感じることができたらと思い、emmyと、MayuAraiによるドリンクといけばなを二十四節気の時季に合わせ、お手紙のやりとりをしています。
今回は第四十九回目の『小寒』、emmyからのお手紙です。
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Mayuさん、こんにちは。
年が明けて寒の入りの季節、『小寒』の節気ですね。
寒さが極まる時期ですがいかがお過ごしでしょうか?
最近では手足の冷えや寒さで気持ちを奮い立たせないと朝着替えるのも億劫なのですが、高く澄んだ空や鼻先がツンとするのがこの季節独特な感じがして好きです。
いつの間にかこのお手紙のやりとりも三年目となりましたね。昨夜はついこれまでのやり取りを読み返していました。ちなみに昨年のお手紙はこちら。
節気始まりの立春からではなく小寒なのも、やり取りを始めたきっかけを思い出させてくれます。三年目もMayuさんとのやり取りで巡る季節の様子を眺めていけたらと思います。
今回は、菊の花や桂皮など生薬にも使われる素材をたっぷり使い、ドリンクを作りました。
菊の花、桂皮、陳皮、山椒をポットに入れ、湯で生姜糖をくずすように溶かします。
温めた麹水を入れ、ひと肌くらいになったらグラスに注ぎ、柚子の皮の香りを加えます。
お正月に飲むお屠蘇のようなイメージです。
菊の土気と華やかな香りに麹のほんのりとした甘さと酸味。口いっぱいに広がる生薬の滋味深い味わいに、ほっと心が落ち着きます。
湯の中でゆるゆると花が開いていく様子は見ているとこちらまでほぐれていくような気持ちになります。
年末年始の忙しなさや疲れが身体に出やすいこの時期は、積極的に目や口から滋養を取り入れていきたいものです。
冬至のお手紙の若松とチューリップでは背筋が伸びるような松と胸が弾む春の気配をいただきました。冷たい空気にチューリップのやわらかな色が美しく映える様がとても素敵です。
これから少しずつ陽が伸び、ゆっくりと春に向かっていきますね。
Mayuさんの彩る春の花もとても楽しみにしています。
寒さが続きますのでお身体にはお気をつけて。
それでは、また!
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二十四節気に合わせ、季節に寄り添ったドリンクとお花の交換会をしています。
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