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なるほど!な、サステイナブルなファッションアイデア4つ

「サステイナブル」「エシカル」という言葉を最近よく目にするようになってきたと思うけど、デザインもなんだかオシャレとはちょっとかけ離れた、独特なものばかりじゃないの?って思ってる人も多いんじゃないだろうか。(私もつい去年までそうだった)

けども最近は、世界中のいろんなアイデアや取り組みがメディアで取り上げられるようになり、知るアイデアの幅も機会も増えてきた。
そこで今日は
「こんな取り組みもあるんだ!」
という、ちょっと意外なファッションに関するアイデアやニュースを紹介します。

"バーバリー"、売れ残りの焼却処分を辞めてアーカイブビジネスへ

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(写真引用:BBC 英バーバリー、売れ残り商品の焼却処分を中止 毛皮も撤廃へ
歴史あるラグジュアリーブランドの一つ、「バーバリー」ではこれまで安売りからブランドを守るために、大量の売れ残り商品をこれまで自社で焼却処分していたという、ショッキングな事実が明るみに。

これに対して批判が相次ぎ、これからは売れ残り商品はアーカイブとしてブランド本体が責任を持ってアウトレット販売を手がけることになったというニュースだ。
また外部の技術会社とも提携し、製造過程でできた切れ端から新商品を作り変えることにも挑戦していくそう。

「ブランドを守る」ためでなくても売れ残りや管理費等のあらゆる理由で「服の焼却」ってバーバーリー以外でも起こっていると思う。

なので、私たちもいろんな安く変える販路はあるけれども、「ブランドから直接アーカイブ商品を適切に手に入れる」っていうアイデアを頭に入れて、どこで買うか?を考えていければと思う。

"ミナ ペルホネン"、同じモチーフを何年も使い続ける戦略

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(写真引用:『ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく』に学ぶ自分らしい価値

毎年毎シーズン新しい服を出し続けて、その年のシーズン終了間際にはセールで売り切るという従来の作り方・売り方ではなく、そのシリーズを何年経っても販売し続ける。
まずは柄=生地を生み出し、それ自体を価値として提供しているブランドだ。

なので店頭に並んでスタッフがおすすめするアイテムも、2年前に発表されたものだったりもする。

ちなみに価格設定も「良いものを適正価格」で販売している。
具体的には、従来だと利益率を上乗せした価格設定で、高い原価の商品(コートとか値段が高いもの)ほど、販売価格も高くなりやすい。

しかし、ミナペルホネンの場合は一定の利益額を上乗せした価格設定で、むしろ高い原価の商品ほど、他の商品と比べると安く買えることになる
そしてさらに「適正価格で売っている」というブランドに信頼にもつながっているそう。
(※杉原 淳一「誰がアパレルを殺すのか?」より)

例えば、利益率計算の場合、価格が安い商品ほど安くはなる。

▼利益率20%カットソー
 原価2,000円 + 利益200円
=販売価格2,200円
コート 原価30,000円 + 利益6,000円
=販売価格36,000円

しかし、利益を一律乗せる形の場合、むしろ

▼利益を一律2000円
カットソー 原価2,000円 + 利益2,000円
=販売価格4,000円
コート 原価30,000円 + 利益2,000円
=販売価格32,000円

と、高い商品ほど実際は安くなり、他ブランドと比べて競争力が生まれる。

この点は売り方のテクニカルな問題にも見えかねないけど、これはあくまで「良いものを適正価格で」というスタンスに基づいたものなので、背景が不透明な洋服の価格競争に惑わされることなく、品質でモノを選べるメリットがある。


出来ることをちょっとずつ、着実にやるデザイナー

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(写真引用:WWD サステナビリティって何? 専門家が答えます。 連載Vol.16ロンドンの人気デザイナーに聞く “ファッションブランドで実践できるサステナビリティ”

じゃあまず何をしたらいいの?って、企業が取り組み大きなことを目にすると自分では何ができるか分からなくなる。
そんな人に向けたロンドンの若手人気デザイナーのインタビュー記事を見つけた。

彼女がブランドで取り組んでいるのは以下のことたち。

・生地を無駄にしないで使い切る
・工場の廃棄生地を再利用する
プラスチックのボタンとファスナーを使わない
・可能な限り輸送コストや環境負荷のかかる海外素材ではなく、国内素材を使う
・オンライン購入者への梱包材からプラスチックを排除
(ダンボール素材のハンガーや再生紙とか)

これらは決して派手なことではなく、ちょっとしたことに見えるけど、着実にこれらを積み重ねて実行している。
(もちろんちょっとしたことに見えても相当な苦労があると思うけど…)

まずは目の前のことに少しだけ気をつけてみるのも一つじゃないかしら。
私たちも「梱包を断る」「服を選ぶのに迷ったら、再利用生地を使った服を選ぶ」などは頑張れば貢献できそうなことである。

デザイナー本人も、必要性に応じてコツコツ積み重ねたらしい。

ー反響がほしくて実行していたわけではなく、ただ単純に必要性を感じて行ってきたことだったので取り立てて公言はしていなかったが、自分たちでできることをコツコツと実践していたら自然と取材や講義の依頼が増えてきた。
こうして日本のメディアからも取材が来たのよ!
(記事から引用)


365日一着のブラックドレスを着回す "The Uniform Project"

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約10年前の取り組みだけど、書籍化もされたほど有名なプロジェクト!
知ってる人もいるかな?

発案者はNYの広告代理店で働くインド出身の女性シーナ。毎日365日一着の同じブラックワンピースを着まわすコーデを発表し、プロジェクトを通じて寄付をするプロジェクト。

彼女のブログでは、シンプルなブラックワンピースに毎日様々なアイテムを合わせて、いろんな着こなしスタイルを見せてくれていた。
http://theuniformproject.com/

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つまらない画一的なデザイン、ファストファッションへ疑問を感じてスタートしたそうで、「同じ服を着ることもハッピーに!」という気持ちが伝わるキュートな取り組みだ。

このドレスは型紙もサイトからダウンロード可能で、またコーデ記録は書籍にもなっている!私も購入したけど、流行りに関係ないオリジナリティ溢れるコーデと写真がたくさんで眺めるだけでも面白い一冊だった!

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(画像引用 Amazon:NY流 シーナのブラックドレスで365日 The・Uniform Project

服を買うだけでなく「楽しく着続ける」ことも、もっとこれから広がるといいよね。



以上、いろんなファッションのサステイナブルなアイデアを紹介しましたが、ご自身の何か興味や行動のきっかけになれば幸いです!

少しの励ましが大きな活力になる燃費良い人間です!