手天道衛教自分神話研究会・講義4
人類究極の命題
「私達は何処から来たのか?」
この「私達」は「生命」に倒置することが可能です。
「生命とは何か?」です。
われわれの宇宙は「物質」でなりたっています。
「物質」=すなわち「粒子」と「空間」で。
人間も粒子と空間との集合で成り立っています。
この「物質」の中で、基本的に自分と同じ分子配列を復元・創造しようとする性質の物を自己複製子(リプリケーター)と呼称します。
そうすると該当する物質は2種類の「核酸」です。
それが「DNA」と「RNA」です。
セントラルドグマという不変のサイクルを完成させ、生命が誕生したあと、
最後に「細胞表層系」を作成するための遺伝情報を加えて、「細胞=生物」が誕生。
まず「核酸ありき」の根本原理のもと、
「単細胞生物」は「多細胞共生体」へと進化。
ヒトが出現しました。
「私達は何者か?」
この私達は「人間」と倒置することができます。
つまり「人間とは何か?」です。
人間は約37兆個もの真核細胞が連接していて「有性生殖」によって増殖する「多細胞共生体」の範疇にあります。
「ゲノム(遺伝情報系)の領域」
から
「コラム(大脳新皮質)の領域」が積み上げ方式で進化して、
言葉と文字との発音と意味が一致する唯一の動物種です。
「コラムの領域」には確率の理論が存在していて、
たとえ同一人物が同じシチュエーションに遭遇しても、その判断は一様ではありません。
人間は条件付きながらも「コラムの領域」が「ゲノムの領域」に優位性を獲得しつつある存在なのです。
「私達は何処へ行くのか?」
命題の第三項は「倫理とは何か?」と倒置することができます。
遥か昔、森を追われたわれわれは草原に降り立ちました。
「群れ」で生活して、外敵から身を守ってきました。
さらに「人間型協働社会」に発展し、
「貨幣経済」が発生し、
各個人は社会に「貢献」して得た「報酬」によって生活しています。
ですから社会倫理は必要不可欠で、われわれのコミュニティーは法治国家となり、
互恵的個人主義をわれわれ手天道衛教は提唱しています。
科学に則して、倫理ある心こそが一番大切です。
科学に倫理は必要で、倫理にも科学は必要です。
なぜならば、動物種であるのに「倫理ある心」をわれわれは有しています。
それだからこそ、「不均一」であるのに「平等」を追求する矛盾を克服する叡智がそこから生まれるのです。